シトロエンの「C3 Seduction Leather 」は、非常に魅惑的なお値段である。
税込車両本体価格215万円は、アクアあたりとほぼ同じくらいだ。
次期愛車はスバルかシトロエンのどちらかにしようと考えている私は、いそいそとシトロエンのお店に出掛けた。
そして対面したC3。
ルーフラインとウインドウグラフィックスが、なにか「カボチャの馬車」を思わせて、愛くるしい。
フランス車だけに、履くシューズのブランドは「ミシュラン」である。
このC3の最大のセリングポイントは、やはりこの広大な「ゼニスフロントウィンドウ」だろう。
サンルーフはもとより、下手をするとオープンカー以上の、爽快感というか解放感かもしれない。
メーターの針にまでデザインが施されている。
この辺は、コストダウン感丸出しの国産コンパクトとは一線を画する点である。
革張りゆえに表面の張りが固めではあるが、しっかりとした出来のシートに身体を預け、走り出す。
1.2リッター3気筒エンジンは、アイドリングでもラフさは無く、きわめてスムーズ。
このエンジン。プジョー2008に乗った時にも思ったが、なかなか良い。
ステアリングのセンタリング感や、しなやかな脚回りも、心地良さに溢れている。
ETGと呼ばれる5速セミオートマミッションは変速時に若干「船を漕ぐ感じ」があるものの、手動シフトダウン時にはキッチリと「中ぶかし」を入れてくれる。
普段MT車に乗っている私個人は、さほど違和感は感じなかったし、むしろダイレクト感がカラダになじむ。
このETGは、決して悪くないトランスミッションだと、私は認定する。
この日は5月晴れの素晴らしい天候だったが、ゼニスウインドウのスモーク部分がしっかりと陽射しを吸収し、運転していて眩しさに目がくらむようなことは皆無であった。
シトロエンC3。国産コンパクトに毛が生えたような価格でこれが買えるとは・・・ワンダフル!
今回スペアタイヤを廃止してパンク修理セットに置き換えてしまったようだが、それが些細なことと思えてしまうくらい、このクルマは魅力的だ。
いつの日か、妻子を連れてこのクルマに再試乗し、一家の意見を統一したいと思う。