妻がトドックで購入したという「大人のカニカマ」。
「かに酢」が付いているという点が、キャッチーである。
それは石川県の水産練製品製造カンパニーである「(株)スギヨ」の製品。
なんでもこの会社は、昭和47(1972)年に世界初のかに風味かまぼこである「かにあし」を発売。「人工クラゲの開発に失敗し、人工カニ肉に開発の舵を切り、世に出た」とのこと。
人生「七転び八起き」。先人たちの汗と涙が、このカニカマに結晶しているのだ。
トマト色素やパプリカ色素が、その紅い色を演出する。
しっとりとした見た目が、食欲を大いにそそる。
そして、いよいよ実食である。
そのほぐれる感じが、実にホンモノっぽく、私がこれまでの人生で食したカニカマのうちでは、迷わずベストと言えましょう。
もちろん、厳密には本物のカニとはちょっと違うが、価格を考えるとそのCPはすこぶる高く、あなどれない贅沢感を醸し出している。
ホント、本物じゃなくこのカニカマで、もはや充分かも。
スギヨさん、素晴らしい晩餐を、ありがとう。