小樽クラシックカー博覧会において、実は私が最も楽しみにしているもの。
それはやはり、「小林コレクション 旧車カタログ展示場」である。
免許を持たない小林氏は、今回も膨大な資料の数々を、公共交通機関を乗り継いで、この会場に持ち込んでくれたのだ。ありがたや、ありがたや。
パトカー・救急車・教習車・・・
いわゆる「はたらくクルマ」のジャンルにも強いのが、氏のコレクションの特色である。
’60年代~’70年代の、多種多彩なクルマたち。
カタログは、まさに「時代を写す鏡」なのだ。
この「ブルーバードU」のカタログの色彩は・・・!
ひょっとしたら、「赤青セロファンのメガネ」で、立体的に見えるのかもしれない。
氏が今回力を入れたのは、「モーターショー系パンフ」の展示とのこと。
「ISUZUユニキャブ」!
私はこのクルマの存在を、この「小林コレクション」で、初めて知った。
これは、まさに、珍車中の珍車である。
「ホンダT360」が、「日本車初のDOHCエンジン搭載車」であることを、小林氏は嬉々として教えてくれた。
それを受け、我々取材班は、「このクルマが『レストラン プー横丁』に展示されていること」を、情報として提供した。
私が今回最も興味深く観させていただいたのが、「輸出仕様車」のカタログの数々である。
「三菱ミラージュ」は、ヘッドライトの形状が、日本国内仕様とは異なっている。
マークⅡセダンの輸出仕様車である「クレシーダ」。
そして、アメリカが主戦場のZカー、「フェアレディZ」の輸出仕様。
日本土着的ハイオーナーカーである「ローレル」が、輸出されていたとは、知らなかった!
カタログの文字から察するに、ドイツ仕様である模様。
ホンダの軽自動車「ライフ」も、輸出されていたんですネ。
これまた、今回初めて知りました・・・!
そして、かねてから私が氏にリクエストしていた「男と女とバラとスタンザ」のカタログ。
今回、氏はその「本カタログ」を、ついに公開してくれた!
あゝ、本当に、ありがたや、ありがたや。
カタログ全体の構成は、私が所有する兄弟車「オースター」のカタログに、おおむね準ずるものだった。
この、モケットシートの色彩は・・・スゴい、色である。さすが’70年代!
いやあ、いいモノを観させていただきました。
感謝感激雨あられ、権藤権藤雨権藤である。
そして、もうひとつ目を惹いたのが、「QUALITY LIFE 第5号」という冊子だった。
「未来から大股でやってきた。NISSANガゼール」。
ううむ。どこかで聞いたことのあるフレーズだ(^^;
「未来の生活を変えるコンピューターシステム」。
見逃せないのは、それを「かたせ梨乃」さんが語っていることである。
これまた、素晴らしい(^^)
氏のコレクションの中で、最も凄いモノ。
それはやはりなんといっても、「1935年式キャデラックV8」のカタログでありましょう。
1935年というと、81年前。なんとそれは、昭和10年!
いやあ、よくコレが、残っていましたネ・・・
やはり、紙媒体は、経年劣化に強い。
このカタログは、当時のアメリカの文化が垣間見れる貴重な資料というか、もはや「文化遺産」である。
「小林コレクション」、今年も堪能させていただきました!
また来年の「小樽クラシックカー博覧会」で、愉しませてくださいネ。