日曜日。
家にいた妻&長女と昼食について協議したところ、「吉山商店のラーメンがイイ!」ということに、相成った。
しかしながら、ちょうどお昼時だったためか、そこは駐車場も満車状態の、激混み!
なので、仕方なく、周辺をクルマで徘徊していた。
そうすると、道路脇の赤い「ラーメン」の幟とともに、「さのまる」というお店が、目に飛び込んで来た。
駐車場も空いていたため、このお店でラーメンをいただくということで、3名の意見は合致した。
12時55分に、そこに入店。
店内は空いており、テーブル席に座ることができた。
暖簾には、妻が大好きな「さがみ屋製麺」の文字が、確認できる。
「泡」と書かれた青い提灯の存在が、謎めいていたが・・・
ここのラーメンのスープは、無化調でなおかつ、クリーミーかつコラーゲンたっぷりのガラスープ・・・であるとのこと。
ここで私は、ひょっとしたら「麺や けせらせら」のようなスープなのかもしれない・・・と、想像した。
私は「特級たまりマー油仕立て」というサブネームの「鶏パイタンブラックーマ」(880円)を。
妻は「元祖札幌泡仕立て」の「鶏パイタンエスプーマ」(770円)を。
長女は「スタッフオススメ!!」の「正油らーめん」(730円)を、それぞれチョイス。
それにプラスして、「さのまる名物炭焼き」の「豚かば重」(小:380円)もオーダーし、3人でシェアしていただくことに。
13時07分。
まずは「豚かば重」が供された。
炭火のかほりに、タレもいいあんばいのあまじょっぱさで、じゅわっとナイスなお味!
今回我々一家はこれを「サイドオーダー的役割」で注文したのだが、これの「大(650円」あたりをメインデッシュにしたとしても、非常に満足できそうである。
そして13時08分。
まずは長女オーダーの「正油らーめん」が運ばれてきた。
見た目は意外にオーソドックスながらも、スープはコラーゲン由来のとろみが強そうである。
長女曰く、「スープも麺も美味しかった!」とのこと。
続いて、妻オーダーの「鶏パイタンエスプーマ」がお目見え。
真白く泡立ったそのノッペラボーのような、ルックス!
この写真を見て、これがラーメンだと言い当てられる人は、ほとんど居ないことでありましょう。
そして、私が「鶏パイタンブラックーマ」とご対面したのは、13時09分だった。
粉末海苔で描かれた、「一」の文字。
スープに咲く花のような、キクラゲ。
この揚げ昆布は、カリッとサクッと、おつまみ的食感。
これをスープに泳がせて、お味の変化を愉しむのも、一興と思われる。
半熟ゆで卵は、まるで潤んだ瞳で、愛する私を見つめているかのようだ。
赤さを残すチャーシューは、スモークベーコン的な情緒である。
さがみや製の麺は、もっちり感も上々に、スープをしっかりと絡みつける。
というか、スープ自体にとろみというか粘着感があるから、たとえそれがストレート麺だったとしても、ねっとりと絡みついてくると思われるが・・・
まるでウインナコーヒーを思わせる、その泡スープ!
黒マー油と濃厚鶏スープは、組んずほぐれつ情熱的に、愛し合っている。
そしてその愛の結晶の泡は、私の唇を、まとわりつくように、濡らす。
「清純な白身と潤んだ黄身のゆで卵」は、スープに浸すと一気に大人びて、まるでピータンのようなあばずれに変貌する。
スープを飲み進むと、それまでは存在が隠されていた「メンマ」を発掘!
チャーシューも、このブラッキーな泡立ちのお風呂にしっかり浸して、いただくのが王道でありましょう。
そして13時19分。
丼に残された泡スープの軌跡は、まるで水墨画のようである。
そして、その泡のねぱねぱは、唇と口中に、しばらくの時間、存在感を残す。
ここ数年で一番の、超個性派ラーメン。
私個人は、大いに、認めたい。
蛇足ながら、妻は、私の考えとは、やや違っているようだったが・・・(^^;