吉田拓郎氏が作曲者として他のシンガーに提供した曲は数あるが、私が一番好きなのは、「銀河系まで飛んでいけ!」である。
この楽曲は大ヒット曲にはならなかったものの、複数組のシンガーがカバーし、スマッシュヒットとなっている。
私と同じような年代の方ならば、「あっ、この曲聴いたことある!」と、ポンと膝を打ってくれることでありましょう。
キャンディーズは1977年に、アルバムの中の1曲として、これを収録した。
この曲は非常に音域が広く、当時21~22歳だったキャンディーズには、「夜空に旅立つ銀の船」の部分の歌唱が、音域が低すぎて苦しそうだ。
一説によると、拓郎氏は、キャンディーズのみなさんに歌唱指導する時間を取りたくて、あえてこの曲を「歌うのが難しい曲」にしたとの、噂である。
梓みちよさんは、その翌年1978年1月に、それをカバーしてシングル・カット。
当時34歳の彼女だが、さすがの貫禄というか、さらりとこの難しい楽曲を歌いこなしている。
中原理恵さんは1983年9月に、これをシングル曲として発売。
私調べでは、当時彼女は25歳だったと思われるが、その歌唱力とお色気には、脱帽だ。
ちなみに、「東京ららばい」を歌っていたのは20歳の時だったようだが、私の長女が今同じ年齢であるとは、まさに信じがたい。当時の20歳が大人びていたのか、現在の20歳がコドモっぽいのか・・・果たして、どちらなのだろう。
そしてこちらは、拓郎氏自作の、デモ・テープである。
氏は、人に曲を提供する際は、必ず多重録音のデモテープを作って、現場に渡していたという。
そのような貴重な音源を、部外者である我々が、聴くことが出来る時代が来るとは・・・
この、IT時代に、感謝である。