5代目フォレスターに試乗した後。
尾車氏と私は、「トヨタカローラ札幌」に向かった。
お目当ては、この「カローラスポーツ」。
いわゆる「Cセグメント」ど真ん中の、世界戦略車である。
全長4,375mm×全幅1,790mm×全高1,460mmの、「3ナンバーカローラ」。
このクルマは、「オーリス」の実質的後継車であるという。
近年のトヨタデザインに共通の、眼光の鋭さが、アグレッシヴ。
テールランプにも、フロントのデザインテーマが、反復されている。
なかなかグラマラスな、ボディラインである。
試乗させていただいたグレードは、「G 4WD」(CVT:北海道地区税込車両メーカー希望小売価格2,478,600円)だった。
搭載するエンジンは4気筒1.2Lの「ダウンサイジングターボエンジン」で、116ps&18.9kgf・mを発揮。
履くシューズは、205/55R16の「ダンロップ エナセーブEC300+」。
カタログ上のJC08モード燃費は、17.2km/Lとなっている。
ステアリングは、汗っかきに嬉しい、本革巻。
2連ダイヤルとプッシュスイッチを組み合わせた空調コントロールも、操作ロジックが分かりやすく、悪くない。
トランスミッションは、「CVTでもマニュアル感覚を楽しめる」という「Super CVT-i」。
さて、走らせてみる。
前方視界は、抜けよく爽快。
ベルトラインから上の室内側内貼りのカラーは、ブラック。
それは、おそらくは、スポーティー感の演出なのだろうが、スバル車に乗り慣れている私としては、爽快感に欠けるような感想を持った。
大人3人乗車だったが、1.2リッターダウンサイジングターボエンジンは、痛痒なくこのクルマを加速させる。
だが、エンジン音が静かなためか、相対的にロードノイズが目立つような印象。
脚回りは、基本しなやかだが、「若干の芯を残す感じ」ではある。
ステアリングフィールにも曖昧さは無く、確かにこのクルマが「スポーツ」を名乗るのは、順当だと思う。
私個人が現在のトヨタ車のラインナップから選ぶとすれば、この「カローラスポーツ」になるだろう。
近年、標準装着が当たり前になりつつある、ドライブアシスト&自動ブレーキ。
「Toyota Safety Sense」は、道路標識をも認識し、ディスプレイに表示する。
ただひとつ。残念なのは、近年の流れに従い、「スペアタイヤレス」であること。
私の経験上、スペアタイヤは、マストなのだ。
とはいえ。まあ、税込10,800円でオプション装着できるので、そこは笑って許してしまうことにしよう。
そして、この「カローラスポーツ」。
見逃せないのは、なんと「MTの設定があること」である。
この「iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)」と呼ばれるそれは、「発進アシスト」「シフトダウン時の回転合わせ」に加え、セールスマン氏によると「プリクラッシュブレーキ作動時にもエンストしない工夫が施されている」とのこと。
ああ、できれば、そのMT仕様に、試乗してみたい・・・