8月25日(土)。
午前中は酷い雨だったので、見学を差し控えようと思っていた、「ロイズ クラシックカーフェスティバル in ふと美 2018」。
だが、午後には雨も止んだので、妻とともに会場である「ロイズふと美工場特設会場」に潜入した。
もちろん、太っ腹なロイズの企画イベントだけに、入場無料である。
昭和のかほりがぷんぷん薫る、法人向け高級車。
「日産・プレジデント」に、「トヨタ・センチュリー」。
私個人としては、ココに「三菱・デボネア」が居なかったのが、大いに残念。
そして、黎明期の国産車たち。
「ヒルマン」に、「トヨペット」・・・
高度経済成長期に突入していく日本の、華やかなりし「自動車ショー歌」の時代の「生き証車」だ。
縦目4灯の、「初代セドリック」。
この手の旧車イベントでは、日産車というか、「スカイライン」は、いつも大勢力である。
「十字グリル」に気品を感じる、「ケンメリスカイライン」の後期型。
「ケンメリGTR」は、赤白2台がお目見え。
非常に程度が良く、眩しいほどの美しさだった、「スカイライン・ジャパン」。
そしてこちらは、今となってはかなり希少な、「スカイライン・ジャパン・バン」。
実に豊かなヒップライン!
クオーターウインドウの小ささに、「出し惜しみの色気」を感じる。
いわゆる「ニューマン・スカイライン」は、当時高校生だった私が「ワンダーシビック」を知るまで、じつは「最も好きなクルマ」だった。
’80年代、ある一部の好事家たちに最も愛されたクルマである、「ブタケツ・ローレル」。
小粒だが質実剛健な働き者の、「サニー・トラック」。
このB210型は、1971年~1994年まで、24年間も国内販売されていたのだという。
そして、日産といえば、忘れちゃいけない「フェアレディZ 432」。
「432」の由来は、「4バルブ・3キャブレター・2カムシャフト」である。
さらには、Gノーズが美しい、「フェアレディ240ZG」。
やはりこの個体には、「アズキ色」が、良く似合う。
後付け感に溢れた、黒の「オーバーフェンダー」に、男心はそそり立つ。
そしてやはり、クラシックカーの雄といえば、やはり「ボンド・カー」たる「トヨタ2000GT」。
目ヂカラすらも感じる、アイラインウインドウ。
その、流麗なヒップライン。
現代の「トヨタ86」にも通じる、色っぽさ。
このクルマを’60年代に企画・販売したトヨタという企業は、やはり「単なる保守中道」ではない。
気が付けば、「スープラ」も、クラシックカーの領域に入っていたのだなぁ・・・
時代の流れの早さに、あらためて驚愕する。
オーバーフェンダーが秘めたチカラを主張する、「TE27 カローラレビン」。
あらためて見ると、やたらと四角い、「7代目コロナ」。
ツインカム・ターボの「GT-TR」で、しかもセダンというのが、素晴らしい。
ロジャー・ムーアのCMで、おなじみですネ。
日本初のスペシャリティ・カーである「初代セリカ」は、クーペとリフトバックの、揃い踏み。
「6代目セリカ GT-FOUR」。
これも、20世紀のクルマだったのだ。
ホント、自分も、歳を取ったワケだ・・・(^^;
そして、「トヨペット・コロナ・マークⅡ」。
この個体は、2ドアハードトップの「SL」である。
「2代目コロナ・マークⅡ」のフロントマスクに、「日産バイオレット」との近似性を感じるのは、きっと私だけではないだろう。
いわゆる「ハイソカー」の象徴だった、「ソアラ」。
そして、きわめてレアな、その「エアロキャビン」!
いわゆる「クジラクラウン」は、70年代半ばの「家具調テレビ」を連想させる、懐かしさ。
スポーツハッチが元気だった時代。
「パルサーGTI-R」に、「7代目ファミリア・ハッチバック」。
マツダ勢も、負けちゃいない。
「キャロル」といえば、やはり、この初代。
そのノッチバックボディは、「RRのシトローエン・アミ」と、言ってしまいたくなるアヴァンギャルドさ。
カエルのように佇む「R360クーペ」の、その愛くるしさ!
まさに、銀河系まで飛んでいきそうなデザインの、「コスモスポーツ」。
オイルショック前の仇花、「風のカペラ」ローラリークーペ。
カミツキガメのように喰いつきそうな、「サバンナRX-3」のフロントマスク。
スーパーカーブームの時に登場した、「RX-7」。
当時小学生だった私は、「日本からもスーパーカーが出た!」とそのリトラクタブルライトに、いたく感激したものだ。
ラグジュアリーな、大人のスペシャリティ「コスモAP」。
それと近い血縁の、「ルーチェ・レガート」。
当時、このクルマも大きく見えたのだが、まごうかたなき「5ナンバー車」なのだ。
当時、大人気だった「カリーナED」を、横目で見て開発されたと思われる、「ペルソナ」。
ちなみに「ペルソナ」は、和訳すると「仮面」。
故・坂口良子さんが、1982年に発表したミニアルバム「シルキー」の中に、その「ペルソナ」というタイトルの曲があったことを知っている人がもし居たとしたら・・・その人は、とても偉い。
続きましては、ホンダ勢。
「水中メガネ」と呼ばれたリヤウインドウが印象的な、「ホンダZ」。
そして、これを「クラシックカー」といっていいのかどうかは議論の余地があるとはいえ・・・
2015年登場の「シビックタイプR(4代目)」は、日本国内限定750台の、レアカーである。
三菱といえば、やはり「ミニカエコノ」。
それは、私が免許を取ってから初めて運転したクルマの、系譜にある。
そして、いわゆる、「ジープ」たち。
なかでも地味というか、メジャーではないが、異彩を放つ一台が、「ダイハツ・タフト」。
「日産・パトロール」も、日本国内においては、「ランクル」や「ジムニー」のようなブラントを確立できなかった、惜しい一台。
「ダットサン・トラック」は、子供の頃は、良く見かけたものだ。
「スバル1000」。
縦置きのフラットフォーは、現代のSUBARU車まで連綿と続く、技術的ブレイクスルー。
そして、愛すべきいすゞ車たち。
尻下がりのスタイルが、そこはかとなくセクシーな、「ベレット」。
「ジェミニ」は、「双子」あるいは「ふたご座」の意味。
「117クーペ」。
巷では、ハンドメイドだった初期型の評価が高いようだが・・・
「角目」となった後期型も、決して悪くないと、私個人は認定する。
そして、今回の私のモストインプレッシヴカーは、なんといっても「初代ピアッツァ」!
ソリッドなベージュのカラーが、フラッシュサーフェスで美しいこのクルマに、とても良く似合っている。
このようなアートな乗用車を提供してくれていた、トラックメーカーの、いすゞ。
このような「いすゞ的なクルマ」が、存在してくれていた昔を、私は心から愛おしいと、思う。