その後、室積海岸の史跡を巡りながらウォーキングしました。この海岸の砂浜に沿って、日本100選出の松林が数kmに渡って続いています。この海岸を歩いて気が付いたことは、とにかくお地蔵様が次々に現れることです。また、小さいとはいえ神社や祠が少なくないのです。歩いていて不思議な気持ちになります。室積海岸の北にある虹ケ浜は、それほどお地蔵様はないように思います。この違いは何でしょうか。
砂浜のはるか向こうにタケダ薬品を遠望
最初に見た祠から歩いてすぐの松林の中に記念碑がありました。皇太子殿下御成婚植樹碑と彫られていました。設置された年月を判断すると、今上天皇が御成婚された年に設置されたようです。そして、この年に海岸に沿って松が植樹されたようです。今から61年前のことです。大きく育っている松のほとんどは、この年に植樹されたに違いありません。
皇太子殿下御成婚植樹碑 お地蔵様3 お地蔵様4
その後、海岸の砂浜脇を歩きながら時々松林の中に入りました。数十mに一体の割合で次々にお地蔵様が安置されていました。この海岸には神社や祠はあるのに、お寺は全くありません。なぜこんなにお地蔵様があるのか不思議です。そのヒントの一つになるかも知れないものに偶然出会いました。それはお地蔵様ではないのですが、木柱か石が松林の隅にひっそりと置かれていました。そして、その周りにたくさんのお菓子などが添えられていました・・・・
お地蔵様5 お地蔵様6
この室積海岸は夏場は海水浴客で賑わうようです。しかながら、マナーがなっていないキャンパーが少なくないのでしょう、どの松林もキャンプ禁止となっていました。私が若い頃は、少しぐらいはめを外しても許されていました。今は何でも手に入り、自由に発信できる良い時代になりました。一方で、規則だらけの息苦しい世の中にもなってしまったように思います。
柿本神社の鳥居 柿本神社の祠 松原塩釜社
今日の新聞に面白い記事がありました。そのお話とは、神様にお願いして無駄な時間を貯金すると、その貯金した時間だけ寿命が長くなるとのお話です。その言葉に、皆は無駄と思われる時間を次々に貯金ました。煙草を吸う時間、雑談、井戸端会議の時間などです。すると、確かに寿命は長くなってハッピーになったはずなのに、人々は後悔し始めたそうです。
広々とした砂浜に接する草地で、波の音を聞きながら昼食休憩
つまり、無駄と思われがちな雑談や井戸端会議も大切な時間だったのです。この例のように、あらゆる無駄や危険を避けるために増え続けたルール,規則,法律は人々を幸せにしたはずです。しかし、お互いに監視しあうような世界になり、本当に人々を幸せにしたのかと思います。
さて、室積海岸のほぼ真ん中にある柿本神社や松原塩釜社を参拝しました。その後、広々とした砂浜に沿う草地に出て昼食休憩を取りました。
下見した、室積海岸に沿う史跡巡りコース