「2014読了」91冊目 ★★
『難解な絵本』(いとうせいこう 角川書店)
どなたかが評していた。
まさに「奇書」。
そもそも題名からして、奇抜である。
これは「難解な」絵本なのか。それとも、「絵本」とはそもそも難解なものなのか。
著者は序にこんな文章を記している。
もともと絵本は難解であることが多い。
意外なことだが、それが幼児向けであればあるほど難解度は増す。
この言葉を額面通りに受け取る気持ちがあれば、この絵本にはまるかもしれない。
幼稚園児の革命宣言
子供の新興宗教
非転校生声明
これらの見出しを見ただけでも、その特異さがわかるだろう。
部分的な引用では、その貌が想像できない。
比較的わかりやすい「子供の警句(アフォリズム)」より、2つほどメモしておこう。
人生の悲劇とは牛乳瓶の口が母親の乳首より冷たいことだ
人生への期待は、砂場への期待に似ている。においたつ場所を掘り進めば、埋もれているのは猫の糞ばかりだ。だが、それは必ず新しい。
まさしくこれらの警句を読んだだけでも、著者に対する警戒を感じないか。
人類学にも習俗などにもほとんど素養はないが、「柳田くんと折口くん」と題された、「熊楠」の日記には笑ってしまった。
まったくどこに嵌まるか予測不能の絵本である。
ちなみに「Toshi」と記名されている絵は、個人的に西原女史を連想させ、これもまたまったくしょうがないと思うしかなかった。
『難解な絵本』(いとうせいこう 角川書店)
どなたかが評していた。
まさに「奇書」。
そもそも題名からして、奇抜である。
これは「難解な」絵本なのか。それとも、「絵本」とはそもそも難解なものなのか。
著者は序にこんな文章を記している。
もともと絵本は難解であることが多い。
意外なことだが、それが幼児向けであればあるほど難解度は増す。
この言葉を額面通りに受け取る気持ちがあれば、この絵本にはまるかもしれない。
幼稚園児の革命宣言
子供の新興宗教
非転校生声明
これらの見出しを見ただけでも、その特異さがわかるだろう。
部分的な引用では、その貌が想像できない。
比較的わかりやすい「子供の警句(アフォリズム)」より、2つほどメモしておこう。
人生の悲劇とは牛乳瓶の口が母親の乳首より冷たいことだ
人生への期待は、砂場への期待に似ている。においたつ場所を掘り進めば、埋もれているのは猫の糞ばかりだ。だが、それは必ず新しい。
まさしくこれらの警句を読んだだけでも、著者に対する警戒を感じないか。
人類学にも習俗などにもほとんど素養はないが、「柳田くんと折口くん」と題された、「熊楠」の日記には笑ってしまった。
まったくどこに嵌まるか予測不能の絵本である。
ちなみに「Toshi」と記名されている絵は、個人的に西原女史を連想させ、これもまたまったくしょうがないと思うしかなかった。