すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

授業はスイカ,スイカは丸い

2014年09月09日 | 雑記帳
 教育実習生が入って三週目、いよいよ実際の授業が始まるということで、参観しにいった。4年生理科「星の動き方」の学習の1時間目。当然ながらいろいろと問題や未熟な点はある。実習担当の準備してくれた感想カードに、いったいどの切り口から書けばいいか。ちょっと考えて「板書」について書くことにした。


 「板書を考えることは、授業を構造化することです」…この授業だったら、こう書くという案を図で示し、もっともらしい言葉を添えた。実は板書のことは、自分が初めての実習で教わったことでもあった。黒板に何をどう書くか組みたてることは、教えたいこと、考えさせたいことを明確にする。かなり強力な肝だ。



 家に帰って何気なく読んでいた冊子に、有田和正先生の項があり、かの名言が書かれてあった。「授業はスイカだ」。つまり、真ん中のおいしいところから食べていくという「導入」「ネタ」の重要性を説いた言葉だ。なるほど、実習生への助言も、その観点なのかもしれない。「楽しかったか」「子どもは意欲的だったか」


 いやあ、それはあまり厳しい注文ではなかろうか。だいたいスイカとはどういう作物か、どうやって育てるかを知らないうちから、甘さがどうのこうのではないだろう…という考えも浮かぶ。つまり「スイカは丸い」ものだ、苗はこんなふうに育てるという段階は抜きにできない。安定したマニュアルとは、その部分だ。


 では、ベテラン教員が「授業はスイカだ」を具現化する授業とはどんなものか。理科は不得手でピントはずれかもしれないが、「星」ならやはり映像か。その日は中秋の名月。月の動きを追いながら、その周りと比べさせるなど…あっ、あまり明るくて比較は無理か。いずれ視覚教材は必要であり、それが甘みの素となる。