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現実が背景になってはいけない

2014年09月02日 | 雑記帳
 勤務校のブログホームページをリニューアルしたことは先日書いた。ホームページにグーグルストリートビューのリンクを貼っていたのでアクセスしてみたら驚いた。なんと本校所在地までアップされている。試しにと思い,自宅前やら親類宅を検索するとなんと映るではないか。まあよくもこんな田舎まで。今年の6月作成らしい。ずいぶん拡がっている。


 昨日は振替休業日だったので,何の気なしにNHKの『あさイチ』を観ていたら,最初の話題として「AR~拡張現実」ということが取り上げられた。紙に描いた図がスマホのアプリで,実際に動き出す画像になるものだった。その原理を利用している絵本の紹介もあった。「拡張現実」…初めて聞く言葉だ。「仮想現実」は結構一般的だが,調べたらこういうこと


 「拡張現実」とはよく言ったものである。簡単に言えば,現実にコンピュータによる情報が付加されることだが,それで何が拡張されるのか。動かす主体である人間の言動,思考ということになるのだろうか。コンピュータ使用がスマホやタブレットの浸透によって機動性を持ち始め,個々の現実に関わってきた。しかし,なんとなくその現実は背景に思えてくる。


 ストリートビューも地図という現実に付加された映像情報。改めて思うに,私たちは常に監視され,調査され,分析され,情報化される。膨大なそれらが生身の現実に働きかけられて,行動を促すきっかけになるのだと思う。消費行動が多くなるのはやむを得ないが,何か危険なことに結びつく可能性は常にあるのではないか。私たちは背景になってはいけない。