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「ゲリラ戦」に立てない者の作戦~花巻での学び①

2014年09月19日 | 教育ノート
 照井孝司先生からご紹介があり、花巻市国語教育研究会の授業研修会に参加させていただいた。
 「第36回」という歴史は、現会長の照井先生を初め、諸先輩や会員諸氏の熱に支えられてきたものだろう。同じような組織にいる者として手本にしたい。

 さて、野口、白石両先生の提案授業、シンポジウム参観から、受け止めたことをいつものように書き留める。
 今回は、今後の自校での実践に生かせそうな気がするし、自分の中で明確になった部分もあった。

 野口先生のご授業は5年説明文「天気を予想する」。
 本文を読み進めていく中で、前半から中盤過ぎまでは先生独特の型で学習用語を意識させていく指導となった。
 黒板左手に板書された用語は12個だった。

 とにかく意識化させるために、数多く子どもたちに提示していく。
 もちろん、先生ならではの問いかけ方、導き方であり、安易に私たちが真似しようとしても到底無理なのである。

 シンポジウムで、先生はいみじくも「ゲリラ戦」とおっしゃられた。
 それは、学習用語指導が一般化されるまでの一過程という見方であると同時に、授業そのものの遊撃的なイメージにも重なる。
 感心、納得はしても、では日常の自分の授業に生かせるか、授業づくりのモデルとなると言えば別問題ではないか。

 ここしばらく、先生の授業を拝見しながら、考えてきたことだ。

 では、自分ならどうするか。

 先生自身がおっしゃられた「既習用語」と「新出用語」があり、もちろん新出に重きを置きながら、既習もそこに位置付けて定着させるということになるだろう。

 ここ(「天気を予想する」の導入部)では、以下の学習用語および読解の手立てを指導する。

 ①説明的文章の「資料」には「表」「図」「写真」の三種類があること
 ②表の大事な要素は、「題」「内容(表そのもの)」「出典」であること
 ③本文と資料とを「照応」させて読み取ること


 特に③に関して、第一段落では、五年ごとの平均を記す表と、年代別の記述を照応させる必要がある。また二段落では掲示されている写真、されていない写真という区分、予想図の種類から文意が明確になり、興味づけにもなる。
 
 実際の授業では、ふりかえりによるまとめを重視したり、有効なシートを活用したりすることが必要になるだろう。

 ここまで押さえることによって、子どもが今日の国語の学習を「教科内容で語る」ことに近づくのではないか。