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MC恐るべし,MCに学べ

2014年09月05日 | 雑記帳
 買いそびれていた季刊誌『教師のチカラ』(日本標準)を2号まとめて注文した。今年の春号の特集1が「教師のMC力」とある。MC?テレビのバラエティの進行役という意味だったんじゃないのか。ページをめくって定義を確かめみる。特集の扉にはこうあった。「教師が瞬時に子どもを見取り、対応する指導力」。


 扉の下部に、英語表記文があり、こんな表現をしている。「Teacher’s Capability as a Moderator」…直訳すれば、司会をする時の教師の能力ということか。そもそも放送で使われるMCとは「Master of Cemony」のはずだが、ちょっと違う。特集名は「MC力」なので、「力」が重複している表現と言えるのではないか。


 そこにこだわってしまう自分の性(さが)を笑いつつ中身を見る。特集は9人の実践家が、MC力についてそれぞれの考えや実践を述べている。単にハウツーを語っていないところがこの雑誌の特徴であり、好ましい。それぞれの今にフィットする論考が必ずあるはずだ。私が共感できたのは山田洋一氏の文章だった。


 「MC力の前提にあるもの」と題された文章には、書写指導の一場面を例に実際の大事なポイントが二つ書かれてある。山田氏は「MC力は、観察力+解釈力+コミュニケーション力の総体」とまとめた。的確な分析だと思う。いわば「仕切る」力を高めていくために、必要な要素になる。バラエティ司会者も同じだ。


 思い浮かぶ一人に明石家さんまがいる。かつて上條晴夫氏が書かれた名著もあった。昨日届いたメールマガジンに、城ヶ崎滋雄氏がさんまの話術について書かれていた。口癖のような言葉は、実は「共感・関心・深化、広がり」の三要素に分析できるという。MC恐るべしと思う。学ぶ気になれば、どこからも学べる。