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一年生の「今年の漢字」の声

2014年12月03日 | 雑記帳
 子どもの表現は、大人の世界の反映だなあと、今さらながら思ってしまう。
 また、そしてそれは時々大人にとって忘れかけていたことを思い出させてくれる。


 本校では漢字検定協会の主催する「今年の漢字」に、団体応募を続けているようで、今年もその取組みが校内掲示されていた。
 掲示している様子は簡単なスナップにして、学校ブログへ載せておいたが、掲示された作品を改めて読むと、とても面白い。


 極めて個人的な視点で拾い集めて、評してみよう。

 まずは「金」を取り上げた子がいる。
 普通だと「金メダル」とか華やかなことをイメージしそうだが、そうではなくて「理由」にはこう書かれてあった。

 「金」…今年1年は、特に消費税が上がったと思います。だから「金」という字をかきました。(5年女子)

 小さい学年の子も同じように書く。

 「八」…しょうひぜいが8パーセントになったから。

 子どもたちも苦しんでいるんです。


 全学年見てくると、やはり一年生は圧倒的に面白い。脈絡の意外性というか、端的というか…

 「足」…あしのくつが21.5だからです。
 
 「木」…木はどんどん大きくなります。
 
 「口」…口を大きくできました。



 漢字に目をつけた興味深いものもある。

 「土」…つちていうかんじは、四年生でならう、さむらいというかんじににてるから。
 (おそらく「士」だろう)


 もちろん、現場教員にとって嬉しくなる取り上げ方もある。

 「人」…がっこうにはいって、たくさんのせんせいやおともだちにであうことができたからです。
 
 「学」…学校にはいって、字やけいさんを学び、山のふん火などのしんさいがあって、いのちのまもりかたをまなばなければいけないと思ったから。



 えらいぞお。

 同時に心配性な子もいる。

 「子」…だんだん子どもがへってきているから。


 そうかあ、気にしてくれたか。一方それに対する希望的観測もある。

 「女」…おんなのひとがしごとをがんばっているからこどもをうむ。


 なるほど。これからのウーマンはそうでなくてはいけない。
 男よ!しっかりしろ!と自戒の気持ちになっていたら,圧巻の作品を見つけた。

 「男」…がんばったからです。

 よくぞ書いてくれました。