「2014読了」133冊目 ★★
『PK』(伊坂幸太郎 講談社文庫)
大森望が解説に書いているが、まさに「騙し絵的な趣向の一冊」。表題作の「PK」、そして「超人」、「密使」という三作で構成されている。つながりはあるのだけれど、単純ではなく、その意味がおぼろげにわかるのは「密使」でということになるが、それも振り返って考えてみないと、少しごちゃごちゃになる。タイムトラベルの新解釈ともいうべきだろうか。
「PK」が単純にペナルティーキックだけではないなと予想していたが、本文ではわからず、解説子が謎解きをしてくれた。PKは「psychokinesis」サイコキネシス(念力、念動力)の略だという。なるほど。読者に伝えたい願いは「憶病は伝染する。そして勇気も伝染する」というアドラーの言葉として紹介される。伊坂作品にはぴったりのフレーズでもある。
「2014読了」134冊目 ★★★
『打たれ強く生きる』(城山三郎 新潮文庫)
昭和期の執筆である。しかし、いいものはいい。
ビジネスマンのみならず、仕事人の励みとなる珠玉の言葉が、いくつもいくつも紹介されている。
今回のベスト3をメモしておく。
劇団四季の浅利慶太が、劇団の入団者へきまって言う掟。
「この世界は不平等と思え」
ニューヨークの精神科医石塚幸雄が、著者に語った「生き残りの条件」
「インティマシ―」(家族とか親しい人たちとのつき合い)
「セルフ」(自分自身だけの世界~信仰、読書、思索、個人的趣味など)
「アチーブメント」(仕事、目標や段階のある趣味など)
そして、著者が時間について語ったことの一つ。
人生の持ち時間は限られている。その中で、時間を忘れるほどの陶酔をどれほど多く持ったかで、人生の価値が決まるような気がする
『PK』(伊坂幸太郎 講談社文庫)
大森望が解説に書いているが、まさに「騙し絵的な趣向の一冊」。表題作の「PK」、そして「超人」、「密使」という三作で構成されている。つながりはあるのだけれど、単純ではなく、その意味がおぼろげにわかるのは「密使」でということになるが、それも振り返って考えてみないと、少しごちゃごちゃになる。タイムトラベルの新解釈ともいうべきだろうか。
「PK」が単純にペナルティーキックだけではないなと予想していたが、本文ではわからず、解説子が謎解きをしてくれた。PKは「psychokinesis」サイコキネシス(念力、念動力)の略だという。なるほど。読者に伝えたい願いは「憶病は伝染する。そして勇気も伝染する」というアドラーの言葉として紹介される。伊坂作品にはぴったりのフレーズでもある。
「2014読了」134冊目 ★★★
『打たれ強く生きる』(城山三郎 新潮文庫)
昭和期の執筆である。しかし、いいものはいい。
ビジネスマンのみならず、仕事人の励みとなる珠玉の言葉が、いくつもいくつも紹介されている。
今回のベスト3をメモしておく。
劇団四季の浅利慶太が、劇団の入団者へきまって言う掟。
「この世界は不平等と思え」
ニューヨークの精神科医石塚幸雄が、著者に語った「生き残りの条件」
「インティマシ―」(家族とか親しい人たちとのつき合い)
「セルフ」(自分自身だけの世界~信仰、読書、思索、個人的趣味など)
「アチーブメント」(仕事、目標や段階のある趣味など)
そして、著者が時間について語ったことの一つ。
人生の持ち時間は限られている。その中で、時間を忘れるほどの陶酔をどれほど多く持ったかで、人生の価値が決まるような気がする