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笑いの神を立ち止まらせるために

2018年12月09日 | 雑記帳
 毎年録画で観ているM-1グランプリ。内容より最近こうした番組が長すぎること、つまり付帯情報の多さに呆れる。盛り上げるにもほどがある、というか、無理矢理ドラマ的にしたいニュアンスかな。果ては終わってからネットで審査員への暴言騒ぎだ。純粋に芸を楽しみたい。


 決勝に残った10組はやはり予選を勝ち抜いてきた実力がある。ただ優勝に関してはここ数年どうにも「場の勢い」が決めてしまう傾向がないか。審査員に失礼か。しかし、霜降り明星は面白かったが和牛やジャルジャルの技や芸には及ばない。そういえばナイツも優勝していない。



 そのナイツが進行する「お笑い演芸館」という番組がBS朝日で放送していて時々観る。いわゆる超ベテラン芸人は確かに味はあるが、やはりその笑いは、時代を背負う客についていかない場合が多い。同じ昭和を生きてきた(笑)自分にもフィットしないのだから、演芸とは難しい。


 唖然としたのはほんの数年前爆発的な人気を博し、その年の新語・流行語大賞のギャグを発したあのコンビだ。そのコントには一瞬のクスッも出なかった。筋にもキャラクターにも光が見いだせない。切なささえ感じた。客席も同様なはず。厳しい視線に晒されている実感はあったか。


 「笑いの神が降臨」といったキャッチフレーズがある。もちろん芸人に対する形容だが、神はそう何人もいないだろうし意外と気まぐれで同じ所に留まらない。そうなれば信じられるのは、自らの技と芸しかない。漫才師たちよ、神を振り向かせ、立ち止まらせるように技量を磨け。