すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

熨斗袋に百円玉三つ

2018年12月04日 | 雑記帳
 この齢になっても、世の中知らないことだらけだなと思う。


 朝、だいぶ歩けるようになった孫に靴を履かせ、外へ出してみることにした。
 カメラを持って一緒に行く。
 向かいにある娘の家では、軒下にほんのわずか苺の苗を植えて楽しんでいたのだが、実りの終わった葉っぱが赤くなっていることに気づいた。

 いちごも紅葉するんだね、と植物オンチは驚く。
 身の周りにある様々な樹木の色づきだけしか見ていないと、こんな調子だ。

 足元にもたくさん紅葉はある。



 昼過ぎ、役場から依頼され、ある委員会に参加する。
 計画案づくりの作業を進める会議で、提示されたアンケート資料に目を通すと
 「問6 あなたはデートDVという言葉を知っていましたか」という設問が…。

 えっ、自分が知らない。
 DVだけならもちろん知っているが、デートはなんだろう。
 逢引(古っ)のことか、単なる日付か。はたまた別の意味があるのか。

 次の設問で「交際中の若い世代に起きる暴力」と説明があった。
 新語なのか知らないが、なんとなく語呂合わせのようだな。

 それにしても、言葉によって事実の広がりは感じられる。


 夜、録画したBSドラマ「
クロスロード3」を観る。
 警察官役の舘ひろし、ライタ役の神田正輝の二人が主役の話だが、昔のようにアクションものではなく、渋い人間ドラマだ。齢相応ということだろう。
 舘が警察署の前でナイフを持った女性を取り押さえ、「署長賞」をもらうシーンがあった。

 それだけならごく普通だが、その署長賞の熨斗袋に入っていた金額に唖然とした。
 百円玉が三つ。

 「税金だからね」というような台詞もあった。
 えっそうなの。たぶん一律に決められているということか。
 職務だから考えればそうかもしれないが、署長が個人で万札ぐらい入れてあげたって…。

 何事も甘くない現実が透けて見える。