和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

タテ・ヨコ。

2014-06-24 | 手紙
外山滋比古著「国語は好きですか」(大修館書店)
が新刊で出ている。
うん。愉しみができた(笑)。ゆっくり読もう。

とりあえず。一箇所引用しておきます。
「タテとヨコ」と題した文の最後。

「・・・・ヨコ書きの日本語の害は、
眼を悪くするくらいではおさまらない。
心の目を見えにくくしてしまうおそれがある。
日本人のメンタリティにかかわる問題である。
放置しておくのは思考の怠慢である。

日本人はもっと国語を大切にしないといけない。
外国語は実用性をもつが、心を育むことは難しい。

つい先日、こんなことがあった。
未知の女性から手紙がきた。書家なのであろう。
展示会を開くので、その作品を作っているという。
ある作品説明のために、私がかつて新聞に書いた
エッセイを使わせてほしいというのである。
その新聞の切り抜きも添えてあった。
そんな使い方をされては迷惑だから『困ります』と
ことわりの手紙を書いた。その終わりに、書家と言って
おられる方が、横書きの手紙を書かれるのは感心しません、
日本語はタテに書くように出来ています。このごろ
若い人を中心にヨコ書きが普通のようになっているが、
書に親しむ人がヨコ書きとはいただけないと遠慮なく
書き添えた。相手は中年の人らしく、恐縮したような
手紙をよこした。書家だったら、
日本語、日本の文字を大事にしてほしい。」(p56~57)

先日、
ある方と話していて、
その人の娘さんが、大学を卒業してから、
学校の書の先生になりたいと、もう一度、
書の勉強をしなおしたというのでした。
めでたく高校の先生になられたのだそうですが、
書の先生じゃなくて、けっきょくは、
国語の先生になったようです。

うん。その若い国語の先生が
これから、タテ・ヨコを
どのようにクリアしてゆくのか。
などと思ったりするのでした。

ちなみに、わたしの場合
ヨコ書きのワープロ文字を
封筒で送る際には、
宛名書きと挨拶の手紙がどちらも
手書きのタテ字が多い気がします。
ただ、行儀が悪いので、
縦書きだと、どうしても
文字を汚しやすいんだなあこれが。
コメント (2)
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