萩尾望都対談集2000年代編
「愛するあなた・恋するわたし」(河出書房新社)
対談相手がおもに漫画家なので、
対談という活字と漫画で、まるで、
現代版大人の絵本をパラパラと開く感覚。
対談の中ですが、
美智子様、浩宮殿下も登場します。
ということで、その箇所を引用。
――萩尾先生はかなり早い段階で、
『テルマエ・ロマエ』を絶賛されていたと聞きます。
あの作品との出会いは、衝撃的でしたか?
萩尾】 面白いと思う本は、
みんなに買って配っちゃうんですよね。
『テルマエ』も1巻目が出てすぐに読んで、
すごく面白かったから、
『よし、みんなに配ろう!』って。
ヤマザキ】 配っていただいたんですか(笑)
萩尾】 ええ、みんなに配ってますよ。
マンガ好きな人、私の周りにいろいろいますから。
ヤマザキ】 嬉しいです。憧れの萩尾望都先生に
本を配っていただくなんて・・・。
ちなみに浩宮殿下も配ってらっしゃるそうです。
爆笑していただいたみたいで。
萩尾】 私も爆笑ですよ。・・・(p178)
これがヤマザキマリとの対談のはじまりでした。
よしながふみ、との対談からも引用。
よしなが】 ・・・美智子皇后が
児童書について講演した記録の『橋をかける』、
という本があるんですが、
そこで美智子様が好きだったと語っている
日本の神話の話は印象的でした。
いけにえとなって死ぬその姫と夫との
『任務を分かち合う』ような関係性を
美しいと思ったと、美智子様が語っていて、
『ほら、同じじゃないですか』って(笑)。
女の人はこういう同志的な関係が好きなんですよね。
萩尾】 私が学生時代から20代の頃に読んだ
本には、男の人が友情について書くと
『女性同士の友情は成立しない』と
書いていましたね。
最近はさすがになくなりましたけれど。
私、いつもそいうのをじっと見ながら、
女性だって人間である以上、
友情が成立しないなんてあり得ないのに
どうしてこんな意見が出てくるのだろうと、
そのことが不思議でしたね。
よしなが】 男性で、男女の間にも
『友情は成立しない』と言う人もいますよね。
それを聞くたび、『それはあなたの場合でしょ』
って思う(笑)。
女性同士の友情は、昔は結婚すると
物理的に距離ができてしまいましたけれど、
いまは交通も通信手段もあって
そんなことがなくなっています。少女たちが
あんなにも『赤毛のアン』が好きなのも、
アンとダイアナの関係が結婚して
途切れながらもずっと続いている
ところが大きいのではないかな。
(p78~79)
うん。パラパラつまみ読みですが、
つい、他の方にも話したくなる一冊。
「愛するあなた・恋するわたし」(河出書房新社)
対談相手がおもに漫画家なので、
対談という活字と漫画で、まるで、
現代版大人の絵本をパラパラと開く感覚。
対談の中ですが、
美智子様、浩宮殿下も登場します。
ということで、その箇所を引用。
――萩尾先生はかなり早い段階で、
『テルマエ・ロマエ』を絶賛されていたと聞きます。
あの作品との出会いは、衝撃的でしたか?
萩尾】 面白いと思う本は、
みんなに買って配っちゃうんですよね。
『テルマエ』も1巻目が出てすぐに読んで、
すごく面白かったから、
『よし、みんなに配ろう!』って。
ヤマザキ】 配っていただいたんですか(笑)
萩尾】 ええ、みんなに配ってますよ。
マンガ好きな人、私の周りにいろいろいますから。
ヤマザキ】 嬉しいです。憧れの萩尾望都先生に
本を配っていただくなんて・・・。
ちなみに浩宮殿下も配ってらっしゃるそうです。
爆笑していただいたみたいで。
萩尾】 私も爆笑ですよ。・・・(p178)
これがヤマザキマリとの対談のはじまりでした。
よしながふみ、との対談からも引用。
よしなが】 ・・・美智子皇后が
児童書について講演した記録の『橋をかける』、
という本があるんですが、
そこで美智子様が好きだったと語っている
日本の神話の話は印象的でした。
いけにえとなって死ぬその姫と夫との
『任務を分かち合う』ような関係性を
美しいと思ったと、美智子様が語っていて、
『ほら、同じじゃないですか』って(笑)。
女の人はこういう同志的な関係が好きなんですよね。
萩尾】 私が学生時代から20代の頃に読んだ
本には、男の人が友情について書くと
『女性同士の友情は成立しない』と
書いていましたね。
最近はさすがになくなりましたけれど。
私、いつもそいうのをじっと見ながら、
女性だって人間である以上、
友情が成立しないなんてあり得ないのに
どうしてこんな意見が出てくるのだろうと、
そのことが不思議でしたね。
よしなが】 男性で、男女の間にも
『友情は成立しない』と言う人もいますよね。
それを聞くたび、『それはあなたの場合でしょ』
って思う(笑)。
女性同士の友情は、昔は結婚すると
物理的に距離ができてしまいましたけれど、
いまは交通も通信手段もあって
そんなことがなくなっています。少女たちが
あんなにも『赤毛のアン』が好きなのも、
アンとダイアナの関係が結婚して
途切れながらもずっと続いている
ところが大きいのではないかな。
(p78~79)
うん。パラパラつまみ読みですが、
つい、他の方にも話したくなる一冊。