和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

秋しぐれ。

2014-10-22 | 詩歌
今日は朝から雨。
午後も時々小雨。


筑摩書房の現代日本文学大系37に
「里見・久保田万太郎集」あり。
ちょうど、手元にあったので、
そこに入っている
久保田万太郎の句集「流寓抄」を
ひらくと、その最後の方に、


 10月9日、久生十蘭告別式、
     鎌倉におもむく。

 秋しぐれ茫乎と海のくらかりき


句集の次にも秋しぐれ


 秋しぐれいつもの親子すずめかな

 羊羹の三色(しき)五色(しょく)秋しぐれ



 ついでに、
「流寓抄」のおしまいの句2つも引用。



  秋場所の初日、検査役に抗議したる
   式守伊之助に

 正直にものいひて秋ふかきかな


 
 月今宵いささか風のつよきかな



句集「流寓抄」には、はじまりに
作者の言葉がありました。


 「・・すなはち、ぼくは、
 七十回目の誕生日をむかへるにあたり、
 何か一トくぎりつけたく、この句集を
 編んだ。

  昭和三十三年十一月
    久保田万太郎     」

コメント
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