Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

大統領の異常な愛情(3)

2022年03月26日 06時30分51秒 | Weblog
標的はバルト3国、「ユーラシア主義」から見えるプーチンの次の一手
 「プーチンは、欧米の個人主義を敵視する哲学の信奉者だ。専門家は、このロシア特有の反欧米的哲学を「ユーラシア主義」と呼ぶ。
 ロシアの魂はユーラシア大陸の大草原とフン族やモンゴル族の武勇に由来するという思想であり、個人を国家の大義に従属させる点に特徴がある。ピョートル大帝の啓蒙主義や欧米の個人主義、さらには共産主義をも否定し、それらがロシアを破滅させたという立場を取る。
 プーチンは「ユーラシア」ナショナリズムの熱烈な信奉者であり、欧米の規範を見下している。
 2009年には、汎スラブ主義のナショナリスト=ファシストだった哲学者イワン・イリインの遺体をスイスの墓からロシアに移した。
 イリインは、自由とは社会における自分の居場所を知ることであり、民主主義は単なる儀式であり、国家の指導者は英雄であり、事実には何の価値もないと主張した人物だった。1922年に共産主義革命後のロシアを追放され、1954年にスイスで客死した。
 プーチンはその遺体を祖国に運び、新しい墓に花をささげた。
 プーチンは、このイリイン流の世界観を公然と主張し続けている。


 歴史上、大量虐殺を行ってきたのは殆ど常に集団志向・集団思考を持った人間たちだった。
 この種の人間たちは、「自由の敵」と呼ばれる。
 上に引用したイワン・イリインの思想も、典型的な「自由の敵」の思考をあらわしていると思う。
 この人は、モスクワ大学法学部を出て母校で法哲学を教えていたらしいが、ちょっと見ただけでも”トンデモ教官”という気がする。
 言葉づらは崇高な思想のようにもみえるが、根底には部族社会の原理が横たわっていて、誤解を恐れずに言えば、その奥に「チンパンジー的な集団的残虐性」が潜んでいる。
 この種の”思想”(その正体は単なる集団思考/集団志向)が、為政者個人の残虐性とシンクロしてしまうと大変なことになる。

「私はチンピラやくざだった」不良少年時代を経てKGBに入るもスパイとしてはパッとせず・・・なぜプーチンはそれでも”独裁者”になったのか
 「大統領復帰を目指していた12年1月27日、プーチンは多忙を押してペテルブルクに戻り、市解放68周年式典に出席。49万人が眠るペテルブルク郊外の共同墓地で花束を捧げたあと、記者団にぽつりと漏らした。
私が生まれる前に死んだ兄の1人も、ここに埋葬されている」
 親子3人が暮らしたのはレニングラードの5階建て集合住宅の1部屋で、台所、トイレは共同。風呂はバーニャ(銭湯)に通った。プーチンは前掲書で、主な遊び場はアパートの廊下や中庭、街頭で、階段踊り場の穴に棲むネズミを棒でいじめて遊んだと回想した。


 「ネズミをいじめる少年」のくだりで、私は「酒鬼薔薇事件」のことを思い出した。
 小動物に対する虐待は、殺人の予兆である。
 大統領は、ウクライナの人たちのことを、ネズミくらいに思っているのではないか?
 この人の精神は、5歳くらいで止まったままなのではないだろうか?
 
 
コメント
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