Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

根本原因(3)

2023年06月09日 06時30分00秒 | Weblog
(前回の続き)
 「わたしの師であり友人でもあるジュリアン・ハックスリー卿が、第一次大戦の始まる直前にカンムリカイツブリの行動に関して文字通り画期的な研究をしたおりに、彼は次のような思いがけない事実を発見した。それは、ある動作様式が、系統発生の経過をたどるうちに、もともとあった本来の機能を失って、単に「象徴的な」儀式になるということである。この過程を彼は儀式化(ritualisation)と呼んだ。・・・
 儀式の系統発生、儀式の意味、儀式の発達に応じた意味の変化を示すよい例は、カモ類の雌が行なうある種の儀式、いわゆる駆り立ての研究が提供してくれる。カモ類では、これと似た家庭生活を営む多くの鳥類と同じく、雌は体こそ雄よりも小さいが、攻撃的である点では雄に劣らない。だから、つがいとつがいとの間に争いが起こったときによく見られることだが、一羽の雌がかっとなったあまり我を忘れて敵のつがいのほうへ突進しすぎたために、「自分の勇気におじけづいて」くるりと向きを変え、自分を守る強い雄のところへ駆け戻る。雄にたどりつくやいなや彼女は新たな勇気が沸き起こるのを感じ、あらためて敵の隣人を威嚇しはじめる。しかしながらもう二度と、自分の雄に近い安全地帯から離れることはない。」(p92~93)

 「儀式化」の典型例の説明だが、自分の行為を認識してふと「我に返る」現象は、例えばツキノワグマでも見られる。
 「【恐怖】 攻撃してくる熊が速すぎる "Bear Attack"」の2分17秒付近以降では、人に向かって突進してきたツキノワグマが、横倒れになっている木にぶつかり、それを手で叩くや否や逆戻りしている(動作が速いのでコマ送りにするのがよいかもしれない)。
 これは、専門家によると「代償(行為)」という現象らしい。
 このツキノワグマは、当初は人間を攻撃しようとしていたが、木を叩いた(これも攻撃の一種)ことによって攻撃衝動が満たされ、人間に対する攻撃を断念した(声に怯えたわけではない)という説明が可能だそうである(当時のニュース)。
 もっとも、これはなんだかデジャヴな映像である。
 そう、池乃めだか師匠の、「今日はこのぐらいに・・・」である。
  「儀式化」が人間にも妥当することを、吉本新喜劇が立証してくれている!?
 

 
 
コメント
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