Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

忖度、手打ち、本気(3)

2023年12月19日 06時30分00秒 | Weblog
 「自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、最大派閥の清和政策研究会(安倍派)が10年以上前から、ノルマを超えたパーティー券収入を議員側にキックバック(還流)するシステムを続けていた疑いがあることが判明した。同派に所属している複数の議員秘書が毎日新聞に証言した。2000年代から続いていたとの情報もあり、東京地検特捜部も経緯を調べているとみられる。

 échange が怖いのは、何といっても対価関係が不明確で、場合によっては対価が「無制限」となる場合もあることである。

 「échange、réciprocitéという道具概念に意味があるとすると、この相互干渉関係が agnati 相互間のそれとは区別され、限界づけられたものであり、少なくとも一方の負担は無際限ではない、ということを明らかにしうることにおいてである。しかし他方にとっては無制限であり、かつ、双方にとって選択的ではない。」(p94)

 「手心を頼む」というのが「無制限」に続くというのは怖い状況である。
 だが、私見では、échange の主体が不明確である点も重要だと思う。
 というのは、両集団の”首領”たちの間で取り交わされた「取引」は、”首領”の失脚、死亡あるいは代替わりの際の引継ぎの失敗などにより、反故にされてしまう可能性があるからである。
 すなわち、「取引」に関与した一方の集団の”首領”が失脚、死亡あるいは代替わりの際に「取引」の内容・成果物を後継者にうまく伝えなかったことなどによって「取引」が事実上失効した場合、両集団間の上下関係は消滅し、給付は途絶えることになるだろう。
 そうすると、例えば、一方の集団が他方の集団に対し「手心を加える」(=給付)ことはなくなってしまうかもしれない。
 これに対し、他方の集団において、集団の存続が危うくなったと認識した場合には、例えば、相手方集団のスキャンダルの暴露、人事権行使の警告(例「これ以上やればあいつを検事総長にしないからな!」)、さらには乾坤一擲の手段、すなわちポトラッチに打って出る可能性がある。
 ・・・かくして私は、(清和会から猛烈な圧力を受けた政権が、政権崩壊を覚悟の上で)”指揮権発動”というポトラッチを繰り出すかどうかについても、一応は注意しておこうと思うのである。
コメント
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