パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

江戸東京たてもの園

2014年05月19日 20時16分25秒 | 旅・旅行
昨年のポール・マッカートニー公演の翌日はホキ美術館
今度はポールがあんなことになって、
東京に一泊しただけになりそうだが仕方ない
それでも、何か記憶に残さないともったいない気がして
訪問したのが「江戸東京たてもの園」

小金井公園の一角に江戸、明治の建物が移築されている
時々BSで見たことがあったので脚を伸ばすことにした

武蔵野とはこういうところなのか
理由もなくそんなことが頭に浮かんだ
公園は高低差なくだだっ広い感じ
この日は晴天で新緑が映えてとても気持ちがいい


鳥の声もあちこちから聞こえる

ウィーンの中央墓地でベートーヴェンのお墓を訪ねた時のことを思い出してしまった

たてもの園の入場料は大人400円
入り口で写真撮影は外観はいいけれど、内部は禁止になっています
とのこと
(厳密には内部の写真をとってはいけないところが数箇所あるということらしい)

そこで写真は外観ばかりになった
もっとも途中で撮れることも分かったが
写真を撮るとどうもそちらの方に気が行って
見ることに集中できない
ということで、内部の写真は記憶の中にとどめるようにした(?)

入って直ぐ近くにあった前川國男邸
これが良かった

すっきりして、単純に美しいと感じる
室内に入ると高い天井、吹き抜けの大空間
なにかウキウキしてしまう
こんな家で暮らしてみたい
鑑賞というより住んでみたい気分に満たされた

この家の壁に掛かっていたのがミロの版画
聞くところによると前川國男さんのところから持ってきたとのこと
前川さんの好みと自分の好みは似てるから
この家を心地よく感じてしまうのか!などと勝手に想像
自分の審美眼も捨てたもんじゃない
と少し嬉しいような、、、

少し行ったところになったのが三井八郎右衛門邸

これにも心奪われた
確かに一見普通の日本家屋なのだが
よく見るといるんなところに細かな手が入っている
襖絵、釘隠し、格天井、折り上げ格天井などなど
どこか京都を感じさせる趣味の良さ
それもそのはず京都の油小路の家を持ってきたとか
それにしても、お金をそれとなくかけているのが凄い
そしてその洗練さ
3階の小屋組も半端ない太さの梁でそれを見るだけでも
この家の凄さが実感できる

後で見た高橋是清邸は同じように広い家だったが
なんとなく普通(その頃には少し疲れて感性も鈍っていたのかもしれない)
それほど住んでみたいとは思わない
(三井邸は住んでもいいかな、文化に触れる豊かさを実感できるようで)

実はこの最初の方の2つで、気分的には満足になってしまい
あとはもったいないけれどさらっと流して見ただけ

天明家は正面に千鳥破風(解説書によると)
これが特徴的で、品格がある、茅葺きの色も重い感じではなく穏やかな印象

そういえば八王子千人同心組頭の家というのもあったが
土方歳三たちも多分この手の家を訪れたに違いない
と想像すると、妙にリアリティがあった

しかし、ポールじゃないが自分も体力がなくなってきている
全部廻る頃には腰痛からくる背中の張りが
いっぱいいっぱいになって体は休憩を求めていた

ということで、滞在時間約2時間
前川國男と三井八郎右衛門を記憶にとどめて(?)
この素晴らしい公園をあとにした
コメント
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