パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

情報格差

2021年03月16日 09時34分59秒 | 市政、市議会に関することなど

情報格差という言葉がある
これにはツイッターの利用者と非利用者の情報量の差といった
受け取る側だけでなく、出し手の差も明らかに存在する

今でも思い出すたびに残念に思えてしまうのが
昨年の今頃、市長と市議会におこなった「新城名古屋直行バス運転中止」
の請願書の提出のときことだ

3年以上の実証実験とされた新東名高速道路経由の「山の湊」号は
利用者が想定した数(KPI)を下回り、大幅な改善が見られる傾向になく
毎年約3600万円の経費を計上していた

そこで、予算が決まる前に、実証実験から営業運転に変更し
今後も市からの経費を捻出するような計画は止めにしてほしいと
1700筆ほどの署名も持参して市長と市議会に請願書を提出した
当日は、市長室で請願提出者と市長は直接会話を交わす機会が設けられた

請願提出は事前に記者クラブに通知しておいた

ところが、よりによってその翌日の新聞には
「高速バス運行継続を発表」の記事が掲載されたのだ
そしてそこには、多くの署名もあった中止の請願の情報は掲載されていなかった

新聞社が記事をどのように扱うかは、新聞社の決めることだが
一気に多くの人に伝えられ、それが正しいことのように思われる新聞記事になってしまうと
掲載されなかった情報は、現実的にはなかった行為になってしまう
(実際のところ市民のどれだけが中止の請願書を提出した事実を知っているだろう)

この件だけでなく、断定的な新聞記事に困ったことは他にもある
それは新庁舎建設に関する実務協議のときのことで、
ここでも新聞にいきなり断定的に「市民案は不可能」との記事が載ってしまった

これらはどちらとも、「行政がそう言った!」
と伝達しているに過ぎない
だがそれがどのくらい影響を及ぼすものか、メディアは自覚しているのだろうか?
そんな疑問がその時からずっとついて回っている

広報は発信側の情報弱者には、とても難しいと凹みそうになってしまう


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悪口

2021年03月16日 08時37分26秒 | あれこれ考えること

悪口を言うのは心地よい
なんとなくムシャクシャしていたことがスッキリする
そんな感じを覚える人は少なくないと思われる

新聞の週刊誌の広告タイトルは悪口の類が多い
もちろん肯定的な心温まる記事も無いわけではない
しかし、何故か感情を煽るようなもののほうが印象に残ってしまう
心理学的に何らかの説明はつきそうだが、とにかく人にはこうした傾向がある
自分は聖人君子ではないから、この傾向に少なからず依存してしまうことを否定しない

だが言う方はいいいが、聞かされる方はどのように思うか?
を考えてみると、悪口を案外好ましく思っていないかもしれない
人のよくないところを挙げて、少し高みから断定的に批判しているのを見聞きすると
人は少しばかり引いてしまう

当人は悪口ではなく正当な批判をしているだけのだが
穏健な人にとっては、悪口ばかり言っていると感じられているものの中に
野党の追求があるのではないだろうか

形だけを見れば、批判ばかりを繰り返す姿勢は好ましくないかもしれない
だが、「善人の沈黙」という言葉がある
目の前で起きている事柄を、その追求が攻撃的と感じさせられるために
スルーする、無関心でいるというのは、結果として支持しているとか
現状を認めているということになってしまう(この理屈は既に意識高い系の考え方)

感情の扱いは難しい
感情を廃した理性に沿った議論が好ましいとされる
だがその議論に一般人が参加する場合、いきなり高度な筋道だった議論ができるわけではない
むしろ生活感に基づいた感情的な指摘等が長々と発言されるのは想像がつくし、実際そのような例は多い

こうした一種の停滞を招く感情的な発言を排除することは、庶民としてみれば
その会議がエリートのみで行われ、彼らが勝手に決めているとの感情を覚えてしまう
そして「反エリートの感情」を育むことになってしまう

感情を廃した表現が正確で良いものだとしても、それが人の心を動かすかどうかは別問題だ
ピューリッツァー賞を受けた報道の中には、エモーショナルな表現のものも少なくないらしい

現在社会において必要なのは個人の感情のコントロールの仕方ではなく
社会の感情との付き合い方なのではないかと思えてしまう

それにしても、悪口のエネルギーはすごいものだから
それが結果的に良い社会を作る手段としても、受け入れられないのは理解できる
困ったものだ

例のごとく、上手くまとまらなかった、一体何のこっちゃ!

 

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