昨日の続きでイギリスの議長の話
Youtubeは関連した動画がお勧めとしていくつか出てくるが
その中に興味深いものがあった
イギリス議会は議長は選ばれたならば離党する習わしになっているそうだ
選ばれる前は労働党、保守党などのどこかの党に所属しているが
選ばれた時点で党を離れるのは公平な議会運営を担保するためとのこと
そこでは党の人間ではなく個人としての力量が期待されるということだ
あの面白い議長が引退したときには、双方の対立する陣営から
人としての彼の議長ぶりを評価する声が聞かれた
それはまさに成熟した大人の振る舞いのように見えた
すると、どうしても気になるのは日本の議長のこと
日本は果たしてこのように運営されているだろうか
議長は数の関係で与党側の人がほとんどだ
その与党側選出の議長は、公平な議会運営ができているか
国会中継を見た人はどう感じるのだろう
衆議院では質問時間は質問する人、答弁する人の両方の時間を合わせたものが質問時間となっている
(参議院はカウントされるのは質問者の時間だけで答弁の時間はカウントされない)
ここで時々見られるのが、野党の質問に焦点を合わせた答弁をしていなかったり
問われた人以外の人が答弁にしゃしゃり出るという事態だ
そうなると貴重な質問時間は刻々と過ぎていく
(ちゃんと答えていないと野党が批判すると、もう一度質問してくださいと議長は仕切る)
この様子は正当な議事進行というよりも、議長権限の横暴と感じてしまう
ところで議長という役職は魅力的なのだろうか
地方自治体の議長という役職は、議員さんにとってなかなか魅力的なものらしい
議長は議長手当がちょいとつくのもありがたいが、何よりも外面としての名誉が
彼の自尊心を満足させるようだ
そして議長になるために、あれこれ良からぬ多数派工作(議長は多数決で選ばれるので)が
どの自治体でも見られるようだ
そして例にもれず地元新城市でも似たような出来事があったようだ
ここで再びイギリスに話を戻すと、議長というのは、かつてなり手がなかったポジションだったそうだ
今では当たり前のようになっている民主主義の前のイギリスは王政で、
王政に好ましくない決議を仕切った議長は、そのために何人もの議長が処刑されたのだそうだ
その実態を知っている議会人は議長になりたがらなかった、、というのだ
なりたくない議長を、誰かにやらせる、、これを議場内のみんなの前で見せるのが
議長に選ばれた人を数人で無理やり議長席まで引っ張っていくというとうパフォーマンスだ
だが、イギリスは自分たちが痛い目をしてこうしたシステムを作り上げ、それを守っていこう
としているのがわかる気がする
一方、日本はどうか?
多数決、あるいは数は力、そして人事権こそが全てと開き直っている一部の人たち
本当にこの人たちに任せておいて良いのか、、、と不安で仕方ないが
この感覚をみんなが持つようになるのは、それそれでとてもむずかしいことのように思える
結局人は自分が痛い目をしないと本当にはわからないのだろうか
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