パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

人はいつも理性的でいられるか?

2024年10月30日 09時07分19秒 | あれこれ考えること

人は例えば10万円「得する」と「損する」では、精神的には後者の方が深く刻まれるそうだ
これは実感としてなんとなくわかる
父がよく行っていたパチンコをしないのは、見る見る間に玉が減っていくのは
ドキドキして落ち着かないし、宝くじを購入しないのは期待値が少なくて
無駄になることがわかっているからだ
少なくとも損をしたくない!と気持ちが勝っている

企業が溜まった内部留保をひたすら溜め続けるのは、もしかしたらこうした気持ちが
影響しているのではないかと思ってしまった
(もしかの時のために溜め込んでいるというよりは)
昔は法人税は高かったので、税金で取られるくらいなら社員に配ってしまうおう
とする太っ腹の経営者は珍しくなかったようだ
ところが最近は配る相手は社員から株主とか役員に変わっているとの報告もある
金融資産が一億以上の人の増加した内容を調査すると、それは確かなようだ
数年前大流行した「21世紀の資本」の中でピケティも同様なことを伝えている

ところで「理性」と「感情」が戦えば勝利者は「感情」と判断するのは
あながち間違いではないと思う
客観的な冷静な判断が求められるとしても、判断の前提として湧き上がる感情がある
一見、理性的であることが人間としての正しい選択と言われていても
そうは簡単になれないのが人の常
政治の世界ではイデオロギーよりはアイデンティティとナショナリティと言われる
アイデンティティとかナショナリティは多分感情の支配する分野だ
それに世の中で起きる犯罪は、魔が差したとか一時期の熱狂に、、
つまりは感情のなせる技であることが多い

現在、感情がどうも受け付けない考え方にMMT(現代貨幣理論)がある
以下はSMBC日興証券のホームページからの引用

MMTは「Modern Monetary Theory」の頭文字を取ったもので、現代貨幣理論のことです
通貨発行権を持つ国家は債務返済に充てる貨幣を自在に創出できることから、「財源確保のための徴税は必要ではない」、「財政赤字で国は破綻しない」、「インフレにならない限り国債はいくら発行しても問題はない」とするものです。
MMTはケインズ経済学の流れを汲むマクロ経済学理論のひとつで、「政府の財源は税と債券発行によって調達すべき」、「赤字拡大が続けば国は破綻する」という主流派経済学の見方に対抗しています。

頭の良い人は理屈の上からこう結論づけるのに違和感がないらしい
でも、経済学に疎い自分はどうしても違和感を拭い去ることができない
少し調べてみてもスッキリわかったというよりは、なにかごまかされいるような気がしてならない
もう少し時間が経てばそれらは認めることのできる理屈と気持ちが変わるかもしれないが
現時点ではよくわからない、、というのが本当のところ

経済学は科学ではないとする考え方がある
経済学は影響する要素が多すぎて、物理現象のような再現性がない(因果関係も不明確で)から
科学ではない、むしろ信仰に近いと言った人がいた
なるほどなあ、、とつい頷いてしまう

ということで、世の中はわからないことだらけ、量子論もMMTもABC予想もさっぱりわからない
助かるのはわからなくても生きていけることだが、それでもわからないということは
少しばかり悔しい気もする

頭に浮かぶことは、結論に結びつかない単なる思いつきが多い!
とつくづく実感するこの頃

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