本のタイトルにやられてしまった
「読んでいない本について堂々と語る方法」(ピエール・バイヤール)
誰もが少しばかり後ろめたい気のするような読み方はあるものだと思うが
この本を読んで、救われた人も多いと思われる
本は読んだが内容を人に理路整然と説明できないとか
記憶に残っているのは部分的なことばかり
といった自分の読み方は、どうやら自分だけの欠点とはいえず
多くの人が身にしみて感じていることらしい
(それでホッとした)
特に最近は流し読みに近い読み方をすることが多いが
それでもいいんだ!とお墨付きをもらった感じがしたのはありがたい
この本の冒頭に本の評価の印がある(この本の中で引用された本について)
◎ とても良いと思った
◯ 良いと思った
☓ ダメだと思った
☓☓ ぜんぜんダメだと思った(本では☓☓の印ではないが、その表示法が探せないので)
これなんかは少し嬉しくなった
というのは自分もこれと同じように4段階評価をしているからだ
それは日本人らしく、優・良・可・不可で
大体の基準は似たようなもので、数年前から使っている
この他に
〈未〉ぜんぜん読んだことのない本
〈流〉ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
〈聞〉人から聞いたことがある本
〈忘〉読んだことはあるが忘れてしまった本
があるが、最後の〈忘〉などは、そうそうあるある、、とうなずくばかりだ
結局のところ自分の中の図書館(知らず知らずに出来上がっている価値観とかの)
と外的な図書館の関わりが問題であって、本のおかれている位置関係を把握しておけば
たいがいのことはクリアできる、、みたいなことが書いてある
そこには世にある本は何もかも読まなくていいようなことも
そもそも人はそれほど多くの本を読むこと自体が無理で
現実は読んでいない本の方が多いのだから、それに引け目を感じることはない
などとも、開き直って(?)書かれている
でもこの本で一つ違うな!と思うところがあった
それは例えば厚い難解な本を読む場合、必死になって読む必要はなく
要約や人から聞いた話で済ますことも可能とあるところで
内容把握についてはそうかもしれないが、読書を楽しむという点では違っていると思う
本を読む行為は悪戦苦闘している時が案外楽しい(Mか?)
理解できるかできないかは別として、作者も悪戦苦闘している姿を
リアルタイムに感じることのできるような読書は
思いの外内容以上に心に残る(少なくとも自分は)
ということで、この本の自分の評価は(良)
あと少しというところ
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