パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

懐メロ?(結詞)

2017年09月07日 18時27分35秒 | 音楽

大好きなヘルマン・ヘッセによれば
「私たち、年とったものにとっては、過ぎ去ったものの中にたたずむことは、
 許されており、慰めにもなります。」(この詩集を持つ友に(1942年)から )
と感傷に浸ることを、大きな優しい眼差しで許してくれている

秋になると人は知らず知らず自己に沈潜することが多くなる
そんなはずではなかった、、と悔いてみたり
何故別のを選ばなかったのか  とか
もう一度やり直すことが出来たなら、、、とか
今更考えてみたところでどうしようもないことも頭に浮かぶ

しかし、過去の一時期、自分は確かに何かに必死だった(シュトルム・ウント・ドランク)
そんな思いに輪をかけて焦りを誘った曲がある
井上陽水の「結詞」
アルバム「招待状のないショー」のなかの一曲で
ユニゾンで歌われたやりきれない音楽だ
そのヴァージョンはないが別のヴァージョンのものがYoutubeにアップされていた

今この曲を知る人は多分多くない
でも自分にとっては特別な曲で、旅への憧れ、何かをしなくてはならないという衝動が
勝ち目のない無謀な行動へと導いた
それが正解だったのかどうかはわからない
でも今は、諦めも混じえて思う
それでよかったのだ   と

「結詞」は大切な懐メロ  
でも今でも冷静に聴けない曲の一つだ

 

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そろそろ予習しなくては(神々の黄昏)

2017年09月06日 08時37分21秒 | 音楽

正直なところ田舎に住んでいるのでニーベルングの指輪を生で
全部見ることはないだろうと思っていた
ところが、きっかけとか勢いとは恐ろしいもので、ひょいと見た「ラインの黄金」が面白くて
この大作もとうとう来月の「神々の黄昏」(新国立劇場・飯守泰次郎)で最後となった
電車賃・宿泊費・チケット代で出費が重なるが、、、しかたない 

近くになると動画でライトモチーフ等の解説があるだろうが楽しみだ
そう言えば昔、ショルティのレコードに「ライトモティーフ集」というのがあった
まるでオタクのようなレコードだが、高校時代は憧れたものだ

神々の黄昏と言いながら、この回は神であるヴォータンは登場しない 
今までと違って、登場人物の人間関係がややこしそうなので
予習しとかないと理解が深まらないかもしれない

ということで、早い目に一通りおさらいをしなくては 
ところで手持ちの中では
クナッパーツブッシュとバイロイト祝祭管弦楽団のCDがあるが全部を聞いた記憶はない
フルトヴェングラーのローマ放送交響楽団のは一度聞いたことがある、、、ような
バイロイト音楽祭全集のようなCDからは、多分一回 車のなかで、、、
つまり、真面目には聴いていない
とにかく、予習に頑張らねば、、

新国立劇場の「神々の黄昏」の公式ホームページは⇒「神々の黄昏」公式サイト
 

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隠れた思い(を理解するには、、、)

2017年09月03日 08時25分29秒 | 徒然なるままに

「白黒をつけむと君をひとり待つ 
 天つたふ日ぞ楽しからずや」 

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の視聴率に貢献した高橋一生演ずる
小野但馬守政次の辞世の句だ
文字通り囲碁だけの話で解釈すると、悪くはないが、なにか平凡だな
と思ったりしたのだが、甘かった
この句には仕掛けがあったとネット上で盛り上がっている

それは辞世の句にある漢字の肝心なところを拾い出しみると「白」「天」「楽」の文字があって
これを適切に並び替えると「白楽天」となる
「白楽天」といえば高校の漢文で習ったことのある「長恨歌」
長恨歌のなかには唐の玄宗皇帝が美貌で最愛の楊貴妃に語ったとされる
有名な言葉がある
「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」

この意味は「比翼の鳥」は一眼一翼(一説には、雄が左眼左翼で、雌が右眼右翼)の伝説上の鳥で、
地上ではそれぞれに歩くが、空を飛ぶ時はペアになって助け合わなければならない。
このことから、後の人は仲のいい夫婦を「比翼の鳥」に譬えるようになったと言われる。

そして「連理の枝」は、仲睦まじい夫婦が国王の怒りに触れて死を選ぶことになった
意地悪な国王はわざわざ二人を同じお墓には入れず、わざとすぐそばに別々に埋葬した
すると、なんと数日後には二つのお墓から木が生え、枝と葉が抱き合うように絡み合い、
根もつながってからみついた。そして、その木の上ではつがいの鳥が何とも物悲しい声でさえずりあっていた

以上のエピソードを踏まえた句が「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」
「おんな城主 直虎」のドラマは直虎・政次がこの白楽天の長恨歌を知っていたか、
知っていなかったかで大きく印象は異なる
知っていなかったら、囲碁の話だけ、しかし、政次は暗示という形で(きっとわかってくれるだろうと)
辞世の句を残し、直虎は即座にその秘密(白楽天・長恨歌・比翼の鳥・連理の枝)を理解した
この様に考えると、(そう考えるべきというのが当然らしいが)この物語はより深くなる

昔の人は「教養」として、歌をうたったり覚えたり習ったりした
その知識のなかで感情の交流をはかる、、
これはなかなかおしゃれで、知的で優雅だ
表に出ている言葉、表現されたものの裏にある深い意味、、
それらを読み取る力
これらは単なる感覚的な知的な遊びにとどまらず、実用的な意味もあったのではないのか
少なくとも、それらを瞬時に理解するしないで、頭の良さと記憶力の良さは推察できる

のんびりした歌の世界が、実は人物試験のような意味合いもあったかもしれないし
そう考えたほうが、面白い(今で言えばリベラルアーツの知識を要求されているということに似てる)

何かを知ることというのは、なかなか面白い
そう言えば、話は思いっきり変わるが「いろは歌」もいろんなメッセージが込められているという噂がある

それは

いろはにほへと
ちりぬるをわか
よたれそつねな
らむういのおく
やまけふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす

7文字ごとに区切った最後の文字をひろうと
「とかなくてしす」=「咎なくて死す」(罪なくて死す)
これは割合有名な話で、ミステリーの「猿丸幻視行」(井沢元彦)にも扱われていた

何かを秘密のうちに隠して分かる人にだけ伝える、、、
個人的にはとても興味深いが、政治の世界で一般人に向けてこれをやられては、、、困る 




 

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見えない何かを見る目

2017年09月02日 09時04分00秒 | あれこれ考えること

大切なことは、目に見えない

「星の王子さま」からよく引用される言葉だが、いざ自覚して何かを行おうとすると難しい内容だ 
このとても詩的な、静かな、直感的なひらめきに満ちた物語「星の王子さま」は
大人には帽子にしか見えない絵が、子どもにゾウを飲み込んだ蛇に見えるという
奇抜なストーリーから始まる
そして、読み進めるうちに「大人はかつて子どもであった」ということを少しばかり後悔の念をもって感じることになる

こころが疲れて、損得とか効用ばかり考えている生活に追われると
この様な混じりけのない物語を眺めて、こころの洗濯を行う時間が大人には必要なのかもしれない

「星の王子さま」には他にも気になる名言が多い
若干原文とは違うかもしれないが、現在気になっているのは

●本当に大切なものは、中に入っている目に見えない何か
●大切なものは目じゃなくて、ハートで見るもの

●目に見える「数」よりも大事なのは目に見えない「気持ち」

●「言葉」だけでなく「行動」で判断しよう

●子どもだけが自分が何を探しているか、知っているんだ

子どもには与えられた紛うことなき直感

それを疑うようになる大人としての知恵
人を進歩させてきたと思われる理性への盲信
しかし、個人のなかで理性と感情が戦うと勝ちを収めるのはいつも「感情」の方という事実

この秋、新城市では「将来を託す人」への選択が行われることになっている
その選択の根拠を人は何に求めるのだろう
大切なことは、目に見えない
その見えないものを、どうやって見ようとするのか、、、

●では、おまえ自身の裁判をしなさい。それが一ばんむずかしい裁判じゃ。他人を裁判するより、じぶんを裁判するほうが、はるかに困難じゃ、もし、おまえが、りっぱにじぶんを裁判できてたら、それは、おまえが、ほんとに賢い人間だからじゃ。

選ばれる人も選ぶ人も、真に賢い人間になるのは、難しすぎる、、、
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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走力、正確なキック、ボール奪取力

2017年09月01日 18時30分44秒 | サッカー

昨晩はちょっとした用事があって生では見られなかったワールドカップ最終予選
会議の途中でスマホに、日本2-0オーストラリアの速報が届いてホッとしたところ
今日になって録画したのを見た
結果を知ってると緊張感がない代わりに安心して見られる(どちらが良いことやら)

昨日の試合は、スタメンが後ろは想像したとおり、
中盤は長谷部を底において山口と井手口のトリプルボランチの現実的な形
前は大迫のトップに浅野、乾の新鮮な組み合わせ
走力がある人たちの選択で、多少軽いイメージはあるがこれもありといったところ

でも個人的な印象は昨日は井手口の日だった
ゲーム最初のインターセプトを狙った出足のよいトライが一試合の出来を予想させた
この選手、後半でも疲れを見せずあの二点目となる豪快なシュートを成功させるなど
スタミナのあるところには驚いた
その他にも右の浅野への大きなパス
視野が広いのとパスが正確なのと判断の良さが光る

何か特別に目立つところがあるわけではない
でも走力、正確なキック、ボール奪取力など普通のことが普通にうまい
日本人のうまいという規準は「正確なパス、キック」というのが
もう少し上位にあって良いのではないかと思う
少なくともトリッキーよりは普通にうまい、正確にできることは現実的に役立つし
相手にとっては嫌なこと

サッカーは後ろのメンバーは変えにくい
今回のトリプルボランチは上手くいったから、これからも上位の相手にはいい方法かもしれない
問題は前のメンバー  これは調子の良い人・コンディションの良い人てことになるのかな
いずれにせよ、まずは予選突破 良かった良かった
井手口の選択はハリルホジッチさんのヒット作  だな、きっと 

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