北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

陸上自衛隊明野駐屯地 アパッチロングボウ

2007-06-10 18:05:51 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■資料解析の狭間から

 駐屯地祭シーズンが中部方面隊管区ではひと段落したものの、中々写真30枚程度の詳報を掲載する余裕が無い。しかし、仕事算が成り立たないのが大学院。発想転換には写真をみたり色々する。

Img_0226_1 さて、本日1100時頃、アクセス数が11万を突破模様である。11時に11万、中々語呂が効いている。そうした中、AH-1SとAH-64Dの今まで気付かなかったアングル写真を発見したので掲載したい。芝生の青いうちに時間を見つけ、なんとか明野に展開したいと思いつつ、頻繁に崩落する書籍の山に埋もれる今日この頃である。

Img_9867_1  C.ジョニー氏と昨年明野に展開した祭の写真であるが、良く見たらば到着後早々にして撮影したAH-1Sの背景にAH-64Dが写っているものがあった。聞くところでは霞ヶ浦駐屯地祭ではアパッチロングボウが駐屯地祭デビューを飾ったとのことで、対する航空学校本校、今年の明野駐屯地祭にも期待が持たれる。

Img_9868_1  明野駐屯地は平日展開するにしても、京都からはやや遠く、名古屋と途上立ち寄ることができる岐阜基地や小牧基地とは異なるものの、航空学校や第十飛行隊などの部隊が飛行訓練で頻繁に離着陸し、手を振ってくれたりその他、パイロットのサービスもありがたい。

Img_0016  C.ジョニー氏に教えていただいたところ、エンジン発動の際には消火器を持った隊員が近くにいるとのことで、写真のフレームにも、右側に消火器を持った隊員が見える。これからの時期、陽炎がカメラマンの悩みとなるが、戦闘機や輸送機に比べて小回りの利くヘリコプターは、フェンスの低い明野駐屯地際に集まるカメラマンに新鮮な驚きを与えてくれる。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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FSX計画を支えた飛行開発実験団の試作機

2007-06-09 01:03:42 | 航空自衛隊 装備名鑑

■F-2A/F-2B支援戦闘機

 1995年1月12日、三菱重工小牧南工場においてロールアウトしたFSXは、同年12月13日に初飛行を果たし、四機の試作機を以て技術試験を継続、1996年度防衛予算に量産機の予算が盛り込まれ、1999年10月12日にF-2Aは初飛行、2003年2月27日に最初の飛行隊が編成完結している。

Img_9819  航空自衛隊の飛行開発実験団が展開する岐阜基地において評価試験が行われたが、その搭載装備や電子装備の近代化の為に試験が今日も継続されており、試験飛行時の視認性を高める為に独特のカラーリングが施されている。今回は、その飛行開発実験団のF-2を特集したい。

Img_4933  岐阜基地航空祭におけるF-2初号機。501号機と機首部分には記されている。FSXはXF-2とされた。白地の機体に赤いラインが盛り込まれており、これは技術研究本部運用時から航空自衛隊に移管された今日まで、基本的にこのカラーリングである。

Img_3252_1  単座の二号機。502号機と記されている。機体は白地にブルーとオレンジが部分ごとに分けられている。実戦配備機では同一の海洋迷彩の機体が編隊を組むが、岐阜基地航空祭では、個々に異なったカラーリングを施したF-2が飛行するので、好評である。

Img_8203  複座型として最初に進空した101号機。下から見た様子では判らないが、機体上部にブルーのラインが描かれている。機体下部が赤で統一されており、初号機と比較しても異なった印象を与えている。また、写真を見ると最初の二機とは異なり、装備を搭載するハードポイントが標準装備されている。

Img_2062  複座型の102号機は101号機とともに進空している。薄い青が機体上面を占め、機体下部は白く塗装されている。F-2は生産数が下方修正され、当初の141機が130機に、そして98機、最終的には94機まで縮小されているが、今後も試験を続け、F-2が第一線での能力を維持できるよう活躍する。

Img_5056  F-2B,103号機と記されている。F-2A,F-2Bの標準迷彩というべき海洋迷彩である。飛行開発実験団には試作機四機と若干数の量産型が配備されているとされる(参考資料:軍事研究通巻464号/丸通巻594号/Jウイング通巻104号)。このように、岐阜基地には様々なカラーリングの機体が、日々任務にあたっている。

HARUNA

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戦艦陸奥爆沈から64年 三式弾の自然発火

2007-06-08 19:04:15 | 防衛・安全保障

■火の手は思わぬところから

 1943年6月8日、今から64年前、柱島泊地に停泊していた戦艦陸奥が後部第三砲塔から突如爆発し、瀬戸内海に沈んだ。大和型に次ぐ長門型の二番艦爆沈は海軍に大きなショックを与えた。弾薬庫の爆発ということで原因は諸説あるが、対空用の三式弾が自然発火したとされるのが有力説のようだ。

Img_4163  写真は、横須賀の戦艦三笠。厳重な管理と規律正しい乗員の訓練の結晶であっても、不幸な事故は起こってしまった。常備排水量15140㌧、本艦も1905年9月11日、佐世保軍港において後部弾薬庫から突如出火し、大破着底するという事故を起こしている。陸奥爆沈事故では1121名、三笠大破でも300名以上が死亡している。

Img_4181  三笠事故の要因は左舷後部弾薬庫の紐状火薬や自然変質による局所温上昇が、結果的に発火点を超え、後部火薬庫が爆発、その後艦内に飛び火し、半舷上陸中の乗員や近傍の艦艇から消防隊が駆けつけるも前部火薬庫への類焼を阻止できず爆発、大破着底してしまった(参考文献『造艦テクノロジーの戦い』吉田俊雄著 光人社 1995刊)。

Img_4177  陸奥は、6月6日、1210時に艦尾部分で爆発を起こし、三番砲塔部分から切断、切断部分から前部は四時間掛けて右舷へ転覆沈没、艦尾も切断部分を海底に向け沈没、乗員1474名の内生存者は353名だけであった。艦内爆発はこの他、巡洋艦松島沈没、巡洋艦日進大破、巡洋艦筑波大破、戦艦河内沈没と続いている(参考資料:月刊世界の艦船通巻528号)。

Img_4207  軍艦の火薬庫は厳重に管理され、注水装置や冷房により管理されていながらも時として不幸な事故が起きるのである。さて、一般の生活に目を移せば、コンセント接続部分の埃と水分の結合、過剰配線、老朽配線からの漏電、落雷の出火など様々な原因がある。この陸奥爆沈から54年、今週末は皆さんも身の回りの思いも寄らない火の元を確認されては、と思う。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

■お詫びと訂正、タイトル部分と冒頭に“陸奥爆沈から54年”と記載していましたが、“64年”の誤りでした。ご指摘の方ありがとうございました。2321時

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ムーンライトながら 東京~大垣を結ぶ夜行快速

2007-06-07 18:32:17 | コラム

■夜行列車で東京へ

 夜行快速ムーンライトながら、本列車は岐阜県の大垣と東京を結ぶ夜行列車で、関西圏からも米原大垣を経て大垣から安価に首都圏へ向かう列車として好評である。ブルートレインの特集などを掲載したが、予算的に現実的な、ということで夜行快速の写真掲載である。

Img_0609  全車指定席の夜行列車で、車両は特急用、またホームライナー用として運行される373系電車が用いられる。小生は、友人と自衛隊観艦式へ向かう手段として、快速である為特急券は不要、指定席券だけで利用できると比較的安価で、快適な移動手段として利用した。まさか隣に自称宇宙人が座るとは思いもしなかった

Img_0612  373系電車は1995年より導入が開始された車両で、基本的に3輌編成のものを、ムーンライトながらでは重結し運行している。長距離列車ということでの配慮として、リクライニングシートやフットパット、そして御手洗、洗面所などが装備されており、四人用セミコンパートメントなどが設備としてある。

Img_0611  長良川で行われる岐阜名物鵜飼をモチーフとしたヘッドマーク(木曽川などでも鵜飼は行われている)。車内販売は行われていない為、駅弁などの購入を勧めるが、この時間帯は大垣駅の売店は閉まっており、普通列車で岐阜駅に先回りし、駅前で糧秣などを購入するという方法がある。

Img_0610  ■2130時の新快速を利用し京都駅を米原、そして普通を乗り継いで大垣でムーンライトながら乗り換え。大垣駅を2319時に発車、東京到着は今は0505時とのこと。東京からは2310時発、大垣には0655時に到着する。高速バスと違い、消灯などが行われない、また毛布のサービスなども無いが、高速バスよりも揺れないという利点がある。でも、寝台のある夜行急行銀河なんかにも興味はあったりする。

HARUNA

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近畿日本鉄道22000系特急電車 ACE

2007-06-06 10:53:13 | コラム

■Advanced Comfortable Express

 私鉄としては日本最大の路線網を有する近畿日本鉄道は、長距離短距離の、そしてビジネス用と観光用の多彩な特急体系を有している。この中で、ビスタカーやアーバンライナー、伊勢志摩ライナーとは異なる多用途特急がACEである。

Img_2153_1  近鉄線を第四施設団創設記念行事への経路として選択したのは、京都駅にてブルートレイン なは/あかつき撮影を行う上で、京都駅の高架部分からは近鉄線のほうが利便性がよかったという点があり、また帰路には書店も近く、ならばついでに近鉄電車も撮影しちゃえ!、ということで近鉄京都駅に向かった。

Img_2147_1  22000系は、旧式化した従来型特急の代替として1992年より導入が開始された特急電車で、1435㍉標準軌用の車両である。86輌が製造されたとされる。写真の車両は賢島行きとあり、三重県などへの観光用という旅客輸送が想定されているのだろうかと考えた。

Img_2150_1  編成は、二両編成・四両編成のものがあり、この他、基本的に22000系の仕様であり吉野方面への1067㍉狭軌区間において運行されている16400系がある。16400系は基本的に二両編成、数が少ないとのことで吉野方面に向かう際には利用してみたいものである。

Img_2157_1  車内では、1000㍉間隔のリクライニングシートが配置されており、トイレなどはあるものの車内販売は為されていないようだが、近鉄全体で一時中止されていた車内販売も、昨年11月より長距離特急といえる伊勢志摩ライナーなどで車内販売が再開されている。

Img_2154_1  近鉄では名古屋大阪間の名阪特急、大阪伊勢志摩間の阪伊特急、名古屋伊勢志摩間の名伊特急、京都伊勢志摩間の京伊特急、京都橿原間の京橿特急、京都奈良間の京奈特急、大阪奈良間の阪奈特急、そして大阪吉野間の吉野特急が運行されている。

Img_2155_1  丸みを帯びた22000系先頭車輌。京阪電鉄が運行する二階建てである特急や阪急電鉄が運行している完全クロスシートの特急は特急料金不要であり、他方で、近鉄特急は、京都~賢島を走るこの車両のように比較的長距離を運行する特急もある。この点関西の私鉄特急としては異彩を放っているように感じた。

HARUNA

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JR西日本乗入北近畿タンゴ鉄道 特急タンゴディスカバリー号

2007-06-05 17:40:54 | コラム

■舞鶴から京都へ

 天橋立など、京都府日本海側には厳寒の大海原が生んだ風光明美な観光地が多くあり、海水浴や風景見物、海釣など多くの観光客が訪れる。しかしながら、新幹線が未整備であり、JR西日本のアーバンネットワークや高速施設網から外れた日本海側へは快速新快速などの便は良くない。こうした中で、特急網は重要な交通手段となっている。

Img_1747  護衛艦隊集合訓練を見学するべく特急まいづる号にて東舞鶴に向かい、海上自衛隊 舞鶴基地 護衛艦隊集合訓練 2006.4.22海上自衛隊 護衛艦隊集合訓練 夜間電飾 2006.4.22海上自衛隊 舞鶴基地 護衛艦隊集合訓練 2006.4.23と撮影を行った後の帰路である。

Img_1743  C.ジョニー氏一行の計らいで、東舞鶴駅まで送ってもらった小生、当初は、まいづる号にて京都に戻る予定であったが、考えた末、帰りは別の特急を利用しよう、ということにした。意表をついて敦賀まで移動し、サンダーバード乗車も考えたが、さすがにそれはという考えもあり、タンゴディスカバリー号へ目標を定めた。

Img_1746  タンゴディスカバリー号は、京都府庁西別館に本社を置く第三セクター鉄道、北近畿タンゴ鉄道が運行する特急電車で、JR西日本京都駅から綾部、西舞鶴を経て宮津線に入り、城之崎温泉とを結ぶ特急である。

Img_1749  タンゴディスカバリー号はディーゼル方式のKTR8000形気動車により運行され、この他に北近畿タンゴ鉄道ではKTR001形気動車を用いて新大阪から大阪、三田、福知山、天橋立を経て豊岡に至るタンゴエクスプローラー号が運行されている。

Img_1757  KTR8000形は1996年より運用が開始されたということで、小生が乗車した年は10周年にあたる。利用区間は西舞鶴駅から二条駅までの間。シートの間隔は、1.05㍍と、広く、そこまで乗車率も高くなかったことから車内はゆったりとしていた。

Img_1756  北近畿タンゴ鉄道は、第三セクター鉄道であり、KTR700形やKTR800形などといったレールバス方式の列車を運行しているが、地域鉄道としての特性と、特急体系を介した旅客輸送の特性を上手く調和させた車両体系であるといえる。

Img_1753  喫煙コーナー。JRにおいては喫煙施設がほぼ消えつつあるが、このJR乗入というタンゴディスカバリー号の喫煙設備が今日どうなっているか、浅学にして知らないが、嫌煙権を主張するならば喫煙権というものもあってしかるべきだと思うのだ小生だけではないだろう。

Img_1752  乗務員室の後方に設けられたフリースペース。この他、専用シートやトイレなどが設置されているが、残念ながら自販機は装備されていなかった。二両編成ということもあり、車内販売は期待しないが、せめて飲み物の自動販売機はあってもよかったのかな、と思ったりもした。

Img_1758_1  二条駅へ到着。乗客が降車後、発射までの短い時間を利用し記念撮影を行っている。時間帯が時間帯だけに、夜の帳が丹後を覆い、車窓の風景を楽しむことは出来なかったが往復を異なる特急列車により移動することは、楽しい思い出となった。

Img_1760  数量に上限がある京都舞鶴間の特急補完という旅客輸送の他にもこのタンゴディスカバリー号、そしてタンゴエクスプローラー号により、宮津、天橋立、城之崎といった観光地と京阪神を結んでいる。宮津線での営業速度は80km/hほどということで決して早くは無いが、その分、日本海の風景を満喫できるのだろう。

HARUNA

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ブルートレイン なは/あかつき撮影紀行

2007-06-04 19:36:35 | コラム

■大久保駐屯地に向かう途上撮影

 先日撮影した大久保駐屯地祭は、大久保駐屯地 創立50周年記念行事速報として既報であるが、今回はその途上、京都駅に立ち寄って撮影したブルートレインの写真を掲載したい。

Img_2133_1  大久保駐屯地祭は初展開ということで、基本に忠実に、大久保を含め駐屯地祭など軍事関係のイベントでお世話になっているC.ジョニー氏の指導を仰ごうとおもいきや、急遽海上保安庁観閲式に向かわれるということで、小生は、ならば、とC.ジョニー氏のブログを参考にすることとした。

Img_2127_1  それによれば、ジョニー氏は寝台特急の撮影を行っておられた。それでは、とこの機会に寝台特急を撮影するべく早朝の京都駅に向かうつもりが、諸事情で(寝坊ともいう)京都駅展開が遅くなってしまい、京都駅到着時刻には既に特急はホーム入りしていた、ううむ、詰めが甘かった。

Img_2137_1  気を取り直して撮影。“なは/あかつき”とは、京都と熊本を結ぶ寝台特急“なは”と、京都と長崎を結ぶ寝台特急“あかつき”を併結した列車で、新幹線や夜行高速バスに押される形となる在来線寝台特急の一つである。

Img_2139_1  EF66形電気機関車。その無効にはライバルというべき新幹線ホームが見えている(時間があれば700形とのツーショットも撮りたかった)。京都から下関までの間は、EF66形電気機関車が牽引を行い下関からはEF81形電気機関車もしくはED76形電気機関車により運行されている。

Img_2128_1  特急“なは”という名称は、運行開始当時アメリカ占領下にあった沖縄県の本土復帰を祈願すると共に、運転された終着駅である鹿児島駅から連絡船により那覇とのアクセスを行っていたことに起因するとされる。

Img_2142_1 ブルートレインの一員として、関西と九州を結ぶこの寝台特急も、新幹線という高速鉄道網には対抗できず、また、高速バスのコストパフォーマンスには対応出来ないことから、退潮の様相は拭いきれないが、例えば700形とかつての100形新幹線と比較した場合の食堂サービスの簡素化など、旅客と移動の移行を感じるのは小生だけであろうか。

Img_2144_1  いわば、単なる移動手段として鉄道交通を見るのではなく、旅行の一過程として満喫する対象に、空間が広く裁量も大きい寝台特急の価値は再認識されてもよいのではないかと感じた。しかし、駅に入る様子を撮り逃したのは残念であった、日を改めて撮影したい。

Img_2637  ということで、日を改めて、書店などに所用があり、京都駅に向かうと・・・、ありえない大雨となっていた・・・。雷も凄い。なんというか、写真は京都駅前バスターミナルなのだが、横殴りというか、バケツをひっくり返したようなというか、まあ、駅舎までの20㍍を移動できないほどの豪雨である。

Img_2642  激甚というか、駅からバスターミナルへの傾斜からも水が溢れ流れてくる。考えたが地上を諦め、地下から京都駅へ向かう。幸いにして地上の喧騒はどこえやら、地下街は漏水もなく平穏無事であった。

Img_2654  そうこうしている間に、すでに“なは/あかつき”は京都駅構内にあり、またしても京都駅入線の様子を撮りそこなったのである。先ほどまでの豪雨はどこへやら、小雨の京都駅で肩を落とす小生であった。さてさて、こうした寝台特急であるが、小生も九州へ旅行に行く際には是非利用してみたいものである。

HARUNA

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雲仙普賢岳噴火災害 大火砕流から16年

2007-06-03 22:36:25 | 国際・政治

■自治体と自衛隊

 1991年6月3日、長崎県島原の雲仙普賢岳において大規模な火山災害があり、不幸なことに火砕流による人的被害はこの日だけでマスコミ関係者、火山学者や消防団員、警察官など43名にのぼった。

Img_0756  1989年より前兆現象が確認されており、長崎県、島原市は九州大学と第四師団との間で綿密な被害予想や住民避難に関する調整を行い、避難民は一万人以上に達したが、土石流や火砕流による住民人命への被害が局限となったことが、幸いであった。

Img_2487  陸上自衛隊第四師団は、大村の第16普通科連隊を中心とした島原災害派遣隊を編成し、約600名を以て火山活動監視や道路障害除去、被災者収容にあたり、過去最高の1658日にわたり活動を展開し、火山灰に覆われた地域へは75式装甲ドーザーが、また自治体関係者の現地視察には60式装甲車や73式装甲車、82式指揮通信車が活用された。

Img_0313  地表を覆った火山灰は車両や航空機の活動に大きな支障を来たし、6月6日には報道関係者を乗せた西部方面ヘリコプター隊のV-107A輸送ヘリが危険地域に不時着し、全員が無事であったが回収に第一ヘリコプター団のCH-47が出動している。

Img_9483_1  自衛隊の出動に関して議論のある阪神大震災とは対照的であるが、自治体と自衛隊の関係も対照的であった。自己完結能力を有する軍事機構は、持続力では自治体には及ばないものの、インフラなどが途絶した状況での活動能力は自治体とは比較にならない能力を有している。つまり、復旧は自衛隊、復興は自治体の責務である。

Img_1435  自治体の第一に挙げられる責務は住民の福祉であり、その責務の重要性は、平時の行政能力が途絶する大規模災害時においても変らない。この点、いち早い行政サービスの能力を復旧するべく、自治体と自衛隊は相互の能力を、首長・指揮官のレベルで平時から構築しておく必要があることを再確認しなくてはならないように感じた次第である。

HARUNA

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飛行開発実験団F-2B支援戦闘機 102号機

2007-06-02 22:25:09 | 航空自衛隊 装備名鑑

■F-2B102号機テストフライト

 航空雑誌は、航空機に関する最も身近で手ごろな情報源である。小生も、関心事の興味充足や、写真アングルの研究、またまた投稿写真の角度から最適な撮影位置の探究に重宝している。航空ファン、AIR WORLD、Jウイングを購読しているが、友人の中には更に航空情報や週刊の航空雑誌を講読しているのもいる。

Img_2063  本日特集するF-2B102号機は、Jウイング誌2007年5月号の投稿写真解説によれば、約一年間、三菱重工においてIRAN(定期整備)を行い、2006年末にこれを完了、岐阜基地に戻ったばかりの機体で、比較的珍しいとのこと。

Img_2047  飛行開発実験団のF-2は、様々なカラーリングで、見ていても楽しい。この102号機はエアインテイク、つまり空気取り入れ口の右側にJ/AAQ-2 FLIR(前方赤外線監視装置)を搭載した写真などが誌上に載せられているが、小生が撮影した写真では取り外されているようだ。

Img_2067  小生が撮影したのはいつも通り、岐阜基地滑走路エンド(つまり端の方)付近の高台からで、ここからは滑走路にまさに降りようとする直前の銀翼を真下から望む事が可能である。時間は一時間ほどしか余裕は無かったものの1600時過ぎ、F-2Bを含め様々な機体が着陸した。この他の機体については、また日を改めて記事としたい。

HARUNA

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陸海空自衛隊主要行事 六月期実施詳報 続報

2007-06-01 19:28:29 | 北大路機関 広報

■自衛隊関連行事

 報道によれば九州で入梅とのことだが、駐屯地祭・基地祭・航空祭の日程に続き、自衛隊関連行事の解説を行いたい。一般論と主観、そして私的に収集した情報に依拠するものであり、ご利用は自己責任と計画的にお願いいたします。また、陸海空自衛隊主要行事 六月期実施詳報と併せご覧いただければ幸いだ。

Img_0345  六月三日に青森にて第九師団の、六月十日に北海道の旭川において第二師団の創設記念行事が行われ、また十七日には、札幌にて来春、旅団への縮小改編が決定している第十一師団の、師団として最後の駐屯地祭が行われる。

Fh040034_1  第七師団創設記念行事は先月27日に成功の内に幕を閉じたが、旭川の第二師団は、90式戦車や87式自走高射機関砲を運用し、96式装輪装甲車を多数装備するなど、第七師団に次ぐ北鎮師団である。また、戦車連隊を一つ有し、特科火砲の数では第七師団よりも多い程である。

Fh040007  実は、東千歳駐屯地祭は、北海道戦車部隊の駐屯地祭開始の鏑矢というものであり、六月には、第11戦車大隊の駐屯する真駒内、第5戦車隊の駐屯する鹿追、また第2戦車連隊の駐屯する上富良野駐屯地と続く。この内、第5戦車隊と第2戦車連隊には90式戦車が配備されている。

Img_0595_1 第11戦車大隊は大隊編成は維持されるものの、80輌近い戦車は大隊こそ維持されるものの縮小されるといわれている。この他、本州では、岩手駐屯地祭が、戦車部隊の駐屯地祭である。六月期は本州での駐屯地祭は比較的少ない為、注目の行事である。

Img_0849_2 岩手駐屯地には特科連隊も駐屯しており、fh-70榴弾砲の砲声に期待が膨らむ。他方で、北海道の美唄駐屯地では地対艦ミサイル連隊の創立記念行事が行われる。式典の関係上、対艦ミサイルの実射は出来ないが、並ぶ88式地対艦誘導弾発射機は中々の迫力と聞く。

Img_7953  なお、青森、真駒内の駐屯地祭は、近く行われる師団改編において姿を消すであろうL-90高射機関砲や、60式自走無反動砲といった旧式装備を見ることが出来るとのことだ。L-90高射機関砲などは、連装の35㍉砲身が93式近距離地対空誘導弾とはまた異なった印象を与える。

Img_9268  普通科部隊の駐屯地祭は、北海道で行われるのみで美幌、滝川、留萌駐屯地祭がこれに当たる。梅雨の時期に入る為本州地域での行事が行われないのが六月であるが、これは致し方ないところであろう。

Img_2256  施設団行事として、茨城で古河駐屯地祭が行われ、ダンプ中隊による迫力の(意表をついた?)観閲行進などが行われる。開催日は六月三日、入梅前であるが、首都圏の土浦市ということもあり、交通アクセスは東京や東海地域、やや遠いが京阪神からも高速バスにより展開が可能である。

Img_0054  同じ土浦市、同じ六月三日には霞ヶ浦駐屯地祭が行われる。航空部隊の駐屯地祭ということで期待が膨らむが、明野以外に配備されたAH-64D戦闘ヘリコプターに関する動向が気になるところである。

Fh040010  下関基地と大湊航空基地では、ちびヤンが行われる。厚木のちびヤンは思いのほか規模が小さかったが、普段見ることの出来ない航空基地や艦艇基地の一般公開ということで、足を運んでみるのも面白いだろう。

Img_1988  航空祭としては、防府航空祭が予定されている。教育訓練部隊であるが、近傍の基地より戦闘機などが展示飛行に飛来する。六月二日の奈良基地祭は、幹部候補生学校の所在する基地であるが、小松などの基地から外来機が飛行展示を行う。また、経ヶ岬などでは、かなり規模の大きい飛行展示が為されるとされている。

Img_9401_1_1  この他、レーダーサイトの所在する大滝根分屯基地やペトリオットミサイル部隊が展開する車力分屯基地において開庁記念行事が行われる。この他、艦艇寄港や一般公開なども行われるが、注目のものはアメリカ海軍横須賀基地が一般公開されるというもので、雨天中止がやや不安ながらも、注目の行事である。詳しくは昨日張ったリンクを参照されたい、中止の場合は海上自衛隊がWeb上において当日0700時までに発表するとのことで、注意は必要だ。

HARUNA

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