岩波全書に矢野健太郎氏の『代数入門』がある。
現在は出版はされていないようだが、以前に購入してもっている。あるサイトでこの書が名著だという風に書いてあったので、どこが名著なのでしょうかとコメントした。
今朝、私には珍しく7時半頃に眼を覚ましたので書棚を整理していたら、この書が目についたので開けてみたら、平方根の近似値の求め方の説明があった。
平方根の近似値の計算法は中学校の数学で教わった。その求め方がどういう考えにもとづいているのかは知らなかったが、その説明もこの本にあった。他の本にもこのような平方根の近似値の筆算での計算法の意味を書いているのかもしれないが、私は読んだことがない。
そういう意味では名著といってもいいのかもしれない。
この本の他の箇所で特徴があるようには以前は思えなかったが、いま見てみると数の計算の法則、結合法則、交換法則、分配法則をブロック図で表してあり、私の考えている図とは違ったが、それにしても図示することを試みているという点で先駆的であるかもしれない。
私の考えている数の計算法則は加法に関してはいわゆるテープ図を使うというものであり、乗法に関しては面積図または体積図を使うというものである。
こういう私の考えに近い、数または代数の計算法則の図的表現をした書籍には『大道を行く高校数学』 代数・幾何編 (現代数学社)とか武藤徹先生のシリーズ『数学読本』 代数学・幾何学(三省堂)がある。
近いうちに数の計算法則を図的に表すことを述べた、エッセイを書きたいと思っている。
(2013.5.31付記) 数の計算の法則「結合法則、交換法則、分配法則を図で示す」というエッセイはすでに書いてもいいはずであるのに、まだ書いていない。
事実はよく知られたことで、ことさら書くほどのことでもないのは確かだが、それでも教育的見地からは書いた方がいいのだろう。 図を描くのが面倒だというのがそのエッセイを書くことが遅れている原因である。