2010年愛媛オペラを県民文化会館で見てきた。La bohemeという題のプッチーニのオペラであった。知人がソリストではないが、出演するというので2枚のチケットを購入して最前列で妻と二人で見た。これは原語のイタリア語で上演されたが、その訳が舞台脇の電光板に出た。
あまりイタリア語を知っているわけではない。歌の声量とか音のきれいさとかオーケストラのよさぐらいが素人としては評価されるのではないかと感じた。二人の主役の女性はいずれも松山市出身であり、オーケストラの指揮者は八幡浜の出身である。斎田正子さんは9月の市民コンサートでその声を聞いたばかりであった。
ミミを演じた森三記さんははじめてだったが、美人で背の高い人であった。悲劇のヒロインであるが、なかなか声もよく申し分のない主演であった。
素人の私は音楽はわからないのだが、オーケストラの音楽もよかったと思う。ただ、チケット代が5000円と高い。はじめは6000円だったが、県の文化振興財団が1000円補助をしてくれたので5000円でチケットを購入できたのはラッキーだった。
指揮者の菊池さんはプログラムの写真を見たときには私より若いのかと思ったが、1961年に東京芸大を卒業しているのでほぼ私と同年齢である。菊池さんの方が1歳か2歳上かもしれない。
愛媛で上演するオペラだから、程度が低いということはないと思われた。最後の挨拶には出演者と手をつないで県知事を退任する加戸知事も出てこられた。彼の最後を飾る花道になったことだろう。
(2011.5.5付記) la bohemeとは「気ままに生きる作家・芸術家たち」という意味だそうであり、これは集合名詞である。また、bohemi'en とはボヘミア人の意味である。
bohemi'en の発音はボエミアンで、「ヘ」という音は入らない。h 《アッシュ:フランス語のエイチはアッシュと発音する》はフランス語では無音である。たとえばフランス人は広島はイロシマと発音する。
ちなみにbohemiaは今のチェコあたりを指す。ところで、bohem'ien はロマを実質的には意味するという。ロマとは昔はジプシーという語で言われていたが、今ではこれは差別語ということでロマという。