昨日、松山市コミュニティセンターで前進座の「ちひろ」を観た。
ちひろといってもピンとこないかもしれない。画家の「いわさきちひろ」さんの若き日を描いたドラマである。
私が「いわさきちひろ」さんと言って思い出すのは松田道雄の岩波新書『わたしはあかちゃん』『わたしは2歳』に挿絵を描いた人という知識である。
そのころの松田道雄の『わたしはあかちゃん』『わたしは2歳』はすばらしい本だった。これがいつのことだたったかよく覚えているわけではない。
それでも大学に入学したころだから、1958年か1959年くらいのことであろう。これはまず大阪の朝日新聞に連載されたコラムであったと思う。
あまりに評判がよかったために後で岩波新書になった。この2冊は大事にもっていたが、1,2年前に孫が生まれたときに、東京に住む子ども夫婦に譲って、送ってしまったので、もう手元にはない。
松田道雄の話の方に焦点が行ってしまったが、その挿絵を描いた人が「いわさきちひろ」という人だとは知っていたが、その人がどんな人生を送った人なのかは全く知らなかった。
生まれは私の母よりは後の人だが、私よりは前の生まれの人である。私と比べれば、14,5歳も年上のひとだろうか。
彼女の描く子どもとか赤ちゃんの絵はほのぼのとした香りが感じられる。人間を見る目がとてもやさしいという感じがする。
残念ながら、ちひろさんは55歳の若さで亡くなったという。