名前は憶えていないが、今週だったか先週だったか、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で古い電気製品を修理し続ける電気店主のことを放映していた。
もう古くて何十年も前の電気器具を修理する人である。電気店としては製品の売り上げが全国で最下位の電気店主であったという。
そのうちに古い電気器具を修理することを自分の天職と考えるようになったらしい。まことに奇特なひとがいると感心した。
電気回路はもう部品がなかったりするのだが、それでもなんとか修理する。それだけではなく予防修理までもする。
いまでは全国から古い電気製品を修理してくださいとの注文が殺到しているという。
家電メーカーは新しいものを買ってもらわないと商売にならない。だが、この人はあくまで修理にこだわる。
ほとんどなんでも修理するらしいから、エレクトロ二クスの知識はすごいものだろう。物理の実験屋さんでもこういう人は少ないのではあるまいか。もう感心するしかなかった。それも修理が困難な電気器具にであってもにこにこ笑っている。そして結局は修理に成功してしまう。
物理の理論家だった友人で電子回路をいじって、パソコンをつくったりする人はいるが、それにしても完全に脱帽である。