宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

伊吹幹事長ら自民党3役、派閥会長で固める 福田さん、巧みな党人事

2007年09月24日 16時58分47秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

自民幹事長・伊吹氏、政調会長に谷垣氏、総務会長は二階氏(読売新聞) - goo ニュース

 http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20070924it03-yol.html

【伊吹幹事長、二階総務会長、谷垣政調会長、古賀選対委員長】

 自民党の福田康夫新総裁(群馬4区)は党執行部を決めました(総務会長は、後日決まる党総務による互選で正式決定)。

 幹事長には伊吹文明さん(京都1区)、総務会長には二階俊博さん(和歌山3区)、政務調査会長には谷垣禎一さん(京都5区)に決まりました。3人ともそれぞれ伊吹派(志帥会)、二階派、谷垣派(宏池会)の領袖(会長)です。

写真は伊吹文明自民党幹事長(共同通信)

 次期総選挙をにらむ選挙対策委員長には古賀誠さん(福岡7区)が「自分で言うのも何だが、適任」として就任。この人も古賀派の会長です。
 国会対策委員長(国対委員長)は引き続いて大島理森さん(青森1区)、幹事長代理は総裁と同じ派閥の人間がつくという長年の慣行に基づき町村派(清和研)から細田博之さん(島根1区)が就任(留任)しました。
 これはかなり良くできた布陣です。福田さんの人事手腕は巧みと言えそうな感じがします。もちろん福田さん自身「私が党の全員を知っているわけではないので」と発言しました。これは森喜朗元首相、山崎拓元副総裁、加藤紘一中川秀直両元幹事長らが裏で動いたことを示唆しているのでしょう。福田康夫さんの自民党総裁就任には、渡邊恒雄読売新聞グループ会長の意向が大きく働いたと産経新聞などが指摘しています。
 25日夜以降の内閣改造にも注目しましょう。

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福田新首相、臨時国会の会期を大幅延長へ

2007年09月24日 16時17分09秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦
臨時国会、大幅延長へ…政府・与党方針(読売新聞) - goo ニュース

 自民党が総裁選でさんざん、時間を食いつぶしておきながら、大幅延長というのも自分勝手ですね。自民党ではなく自分党ではないでしょうか。
 ところがハッキリ言って、国民はすぐに忘れてしまうんですね。ですからこの大幅延長は自民党の都合だということを年末まで、覚えておきましょうよ。
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自民党総裁に福田康夫さん

2007年09月24日 06時54分03秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

福田新総裁が誕生、24日に党3役選任へ(ロイター) - goo ニュース

 自民党両院議員総会が23日開かれ、総裁に福田康夫さん(群馬4区)を選びました。 国会議員票と地方票(47都道府県連が3票ずつ)をあわせて、福田康夫さんが330票、麻生太郎幹事長(福岡8区)が197票でした。

 8つの派閥の推薦を取り付けた福田さんの国会議員票は254票、国民的人気は高いと言われた麻生さんが132票。各マスコミは「麻生氏が健闘した」と評価していますが、私は麻生さんの票は伸び悩んだと思います。
 福田さんに投票しても、閣僚になれるのは14人~17人ほどですし、党幹部も限られています。無記名ですから第45回総選挙で勝てる総裁という判断基準なら、麻生氏に投票する衆院議員が最終局面で増えると予想していました。

 福田さんは次のように述べました。――「感激している。職責を十分に果たすよう全身全霊かけて励んでいく覚悟。自民党は大きな困難に直面している。国民の信頼を回復し、着実に政策を実行する政党に生まれ変わりたい。私はその先頭に立ってやっていく」――

 このロイター(Reuters)の配信記事に私の恩師がコメントを寄せていました。
 ――総裁選の結果について、山本武彦・早稲田大学政経学部教授はロイターの取材に対し「福田新総裁は、安心・安定・安全を象徴している。今の自民党内のそうした期待を福田氏は示している」と指摘。この先の政権運営では、野党が過半数を握る参院での法案審議が政府・与党にとって障害となるが「日本には妥協の美学がある」とし、福田総裁が妥協を図ることで局面の展開を目指すのではないかとの見方を示した。――

 昨年、山本先生と内外の政治情勢について意見交換したときも、当時「麻垣康三」(麻生、谷垣禎一、福田、安倍晋三の各氏)と言われた小泉純一郎総裁の後継は福田康夫さんがいいのではないかということで意見が一致しました。5年半にわたる長期政権、構造改革による経済・社会の激変の後には、調整型の政権の方が、自民党にとっても政権政党であり続けることができる。外交面でもそうです。
 昨年の総裁選で安倍さんが地滑り的勝利を収めた理由は理解しがたいです。まるで集団催眠現象に陥ったようでした。

 総裁の任期は、前総裁の残り任期の2009年9月まで。24日に決定する党3役のうち、幹事長は政権をかけた第45回総選挙の公認、陣頭指揮にあたる大役となります。
 組閣は25日中にできるでしょうか? 少なくとも「お友達内閣」という心配はないでしょう。この内閣で次の総選挙に望む可能性が高いので、よりいっそう、注目したいものです。

福田さんのプロフィール
当選回数: 6回
生年月日: 1946年(昭和11年)7月16日
ホームページ http://www.y-fukuda.or.jp/e_index.html

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