写真は台湾総統府(wikipedia内の「中華民国総統府」から)=かつて後藤新平らが執務した台湾総督府の建物を引き継いだとてもセンスの良い建物です
台湾総統選は馬英九さんが圧勝、国民党(KMT、中國國民黨)が8年ぶりに政権の座に戻ることになりました。
馬英九・台湾次期総統=ロイター
先日の国会議員選挙(立法委員選挙)で、国民党は4分の3以上の議席を占める圧勝。この流れを引き継いだ総統選でしたから、「選挙上手」で知られる民進党(民主進歩党)の謝長廷候補も逆転はとうていムリでした。
前回総統選は民進党が50・1%で、僅差の勝利。
ここ最近、世界各国の大統領(President)選挙は僅差が続いていますが、今回は、国民党が58・4%、民進党が41・6%というすさまじい大差がつきました。
台湾は価値観が多様な社会であることを考えても、驚きの数字です。
国民党は“強権・腐敗政党”から脱出し、起死回生の政権復帰。悪名高き“国民党ビル”の売却などが成功したのでしょう。ニュー国民党は「もはや蒋介石ではない」というところか?
一方、国民党以上の“腐敗政党”のイメージがついてしまった民進党。
結党時の清々しい志に戻って、裸一貫から出直してほしいです。
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台湾総統に国民党・馬英九氏…8年ぶり政権交代(読売新聞) - goo ニュース
【台北=吉田健一】「台湾独立」志向の与党・民進党から、対中融和を目指す最大野党・国民党への政権交代が実現するかどうかが焦点となった台湾総統選は22日、投開票が行われ、国民党の馬英九・前主席(57)が民進党の謝長廷・元行政院長(首相)(61)に220万票以上の大差をつけ圧勝した。
国民党の政権奪還は8年ぶり。対中強硬路線の陳水ヘン政権下で <RB>膠着</RB> <RP>(</RP> <RP>)</RP> 状態となっていた中台関係は馬次期政権の下で、経済交流を中心に進展するとみられる。馬氏は5月20日、新総統に就任する。(「ヘン」は、「編」のつくり)
中央選挙委員会の開票結果によると、得票数は馬氏が765万8724票、謝氏は544万5239票だった。投票率は76・33%で前回2004年の80・28%を下回った。副総統には、経済通として知られる蕭万長・元行政院長(69)が当選した。馬氏は22日夜、「経済を最優先し、人々の生活を改善する」と勝利宣言した。
対中関係改善による景気浮揚と台湾人意識の強調を選挙戦の柱に据えた馬氏は、根強い人気に加え、2期8年にわたる陳政権の「経済失政」と対中政策の「無策」に対する有権者の失望を追い風に、終始優勢に戦いを進めた。
選挙戦中盤以降、巻き返しを図る謝氏が、対中経済交流拡大による台湾経済への打撃など中国脅威論を強調する方針に転換。中国のチベット暴動の武力鎮圧もあり、終盤は対中接近か台湾の主体性重視かを問う争いとなった。
馬氏は経済振興策として、対中経済開放で内需拡大を図る「両岸(中台)共同市場」構想や中台直行チャーター便の定期便化などを訴える一方、対中経済交流に賛成しながらも中国との統一には拒否感が強い世論にも配慮。「三つのノー」(統一せず、独立せず、武力を用いず)を軸に中台関係の現状維持を強調し、台湾語を演説で多用するなど、「中国寄り」とのイメージ払しょくに努めたことも奏功した。
対する謝氏は、立法院(国会)で3分の2以上を占める国民党への権力集中や馬氏の「両岸共同市場」構想への批判などで、国民党政権下での対中傾斜を懸念する無党派層の取り込みを図ったが、及ばなかった。
総統選とあわせ、「台湾名での国連加盟」と「中華民国名での国連復帰」のそれぞれの賛否を問う住民投票も行われたが、ともに投票率が50%を超えず、成立しなかった。