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宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

◎強行採決で「両院議長あっせん」反故に

2008年03月01日 21時27分02秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

(写真は1月30日付両院議長あっせん文書)

PDF文書は↓こちらから
http://www.dpj.or.jp/news/files/bunsho(2).pdf


 デモクラシーとは、多数決だけでもなく、話し合いだけでもありません。
 多数決で物事が決まらないときは、紳士協定も必要です。

 紳士協定を守れなければデモクラシーも成立しません。

 自民党・公明党が1月30日の6党合意「両院議長あっせん」を破り、衆院で予算を強行採決したことにより、6党合意は完全に反故(ほご)にされ、国会は徹底抗戦となります。

 約束を守れない子が大手を振っている学級は崩壊するでしょう。

 紳士協定を破った政党が大手を振っている国会も崩壊するでしょう。

 日本のデモクラシーは重大局面を迎えたようです。


衆参両院正副議長のあっせんも水泡に帰した
(時事通信の配信写真)

日銀総裁人事「話し合う状況にない」 民主・小沢代表(朝日新聞) - goo ニュース

 民主党の小沢代表は1日、盛岡市内で記者会見し、政府が4日にも提示する日銀総裁人事への対応について「(徹底審議するという)議長あっせんの趣旨に反して(予算案と税制改正関連法案の衆院採決を)無理やり強行した。与野党の信頼関係は完全に失われた。冷静に話し合う状況にはない」と述べた。(後略)


「武藤さんが、ごく当たり前だ」 日銀総裁人事で伊吹氏(朝日新聞) - goo ニュース

 自民党の伊吹文明幹事長は1日、神戸市で講演し、福井俊彦日本銀行総裁の後任人事について「民主党は自民党がこんなこと(08年度予算案などの衆院採決)をやったから、名前の挙がっている武藤(敏郎副総裁)さんを承認しないなどと言っている。しかし、通貨当局や経済団体などが武藤さんを推しており、人物、能力、見識が昨日と今日で変わったわけではない。だから、武藤さんを(日銀総裁に)就かせてあげることがごく当たり前だ」と述べた。

 武藤副総裁の総裁昇格が軸となっている政府案に民主党が反発を強める中で、伊吹氏は政府・与党として人事案を変更すべきでないとの考えを示した。

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公文書担当大臣に上川陽子さん 日本版アーカイブめざす

2008年03月01日 20時29分26秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
(写真は上川陽子・内閣府特命担当大臣=自民党HP)

公文書管理へ体制作り、政府が有識者会議を設置(読売新聞) - goo ニュース

 政府は29日、公文書管理の体制作りに乗り出した。上川少子化相に公文書管理を担当させ、「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」を設置した。(後略)

 ◇

 福田首相は就任3ヶ月後の10月19日、国立公文書館を視察。その際、実に15分間にわたって公文書管理の重要性を説きました。

(10月20日付エントリ)
福田首相、国立公文書館視察 法整備の必要性を強調

 日本の公文書管理は遅れています。
 2月17日付の読売社説によると、

 各省が作成し、管理する行政文書は保存期間が満了すると、
 ①国立公文書館に移す
 ②廃棄する
 ③保存期間を延長する
 
 国立公文書館の職員数も日本の41人に対して、米国2500人、ドイツ800人、韓国130人に比べて、「極端に少ない」(読売)。

 読売の社説の抜粋引用です。 

 ◇

 国立公文書館に移管する場合、一定の基準に基づいて各省庁と内閣府が協議して決める。国立公文書館は、意見を述べるにとどまっている。各省庁は、移管を拒否することが出来る。保存延長は、各省庁の判断で自由に出来る。

 米国では、大統領によって任命される国立公文書館長が、公文書館に移管する文書を決定している。

 日本の国立公文書館は7年前、行政改革の一環で、総理府の付属機関から独立行政法人に移行した。職員数は41人で、米国の2500人、ドイツの800人、韓国の130人と比べ極端に少ない。

 (引用終わり)

 ◇

 これでは役所の“やばい”書類は、その役所の一存で廃棄できてしまう。
 こんなの近代国家といえないですよ。

 私は学生時代、とても寒いワシントンを一通り歩いたことがあります。

 直に見た「ホワイトハウス(The White House)」は実に実に小さい建物でした。

 そのギャップにはひっくり返りそうなほど驚きました。

 どうやら「米国大統領=世界の最高権力者」というイメージが自分の中で一人歩きしていたようです。

 で、その衝撃冷めやらぬまま歩いていたときに、米国のアーカイブ(The National Archive)を見ました。

 実は私はそのとき「アーカイブ」を知らなかったのです。

 一緒に歩いていた学友は私にあきれるとともに、
 「よし、俺はいつか、ここに来て勉強するぞ!」と張り切っていました。
 archiveは近現代史を研究する人にとってはネタの宝庫です。

 彼は大手新聞で健筆をふるっていて、署名記事をみることもしばしばです。
 ぜひ、彼にはいずれ、そういうポジションに行って、日米の知られざる近現代史をスクープしてほしいと思います。

 米国公文書館のHPをのぞいてみたら、題字下にこんな文字がありました。



「民主主義はここから始まる・・・国立公文書館」

 短いけど、とても重い一文です。


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とりあえず

2008年03月01日 08時30分15秒 | 人物
 (3月8日執筆)

 とりあえず、「組織」の尾行・示威行為は終わったようです。
 ご心配をおかけしました。
 励ましをいただき、ありがとうございました。

 組織の中にもいろいろな人がいます。全国組織ですから地域性もあるでしょう。
 地元の人は分かってくれたのではないかと思います。

 びくびくすることはなくなりましたが、これからも気をつけて参ります。 
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