【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

自公の嫌がらせは各種団体会長に集中のもよう

2009年08月03日 20時10分11秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 自公による嫌がらせは各種団体の会長に集中しているもようです。民主党陣営・スタッフへの嫌がらせは現時点ではあまりなく、ポスター剥がしすら少なく、拍子抜けという状況のようです。

 陣営に派遣されている参院議員秘書は多少第三者的な視点を持っていますが、「(自公は)そこまで余裕がないでしょう」と語っています。自公の嫌がらせは各種団体の会長に「事務所ビルに民主党のポスターを張るな」といった締め付けに集中しているようです。

 自民党支持者の高齢化と公明党(創価学会)員の貧困化が影響しているものとみられます。

 自民党閣僚の夫人が相手陣営の演説会の偵察に現れたことも確認されています。もちろん逆風による危機感があるわけですが、候補者夫人が後援会員の偵察を信用できないという心理も見て取れると思います。

 前職の候補予定者は、「怖いほど反応がいい」としています。演説会場などで過去に経験したことがない高い期待感に接して、それが具体的な票に結びつくかどうかという「怖さ」を感じているようです。中には政権の中枢として自分がやっていけるかどうか、言いしれぬ緊張感を感じているベテラン・中堅もいるのかもしれません。

 もっと具体的に、目に見える励ましをすることが私たち有権者(主権者)に必要なのかもしれません。

 きょうを含めて公示まで15日間です。投票日まで27日間です。投票日を含めると、28日間・4週間です。これからは「政権交代への意思の確認作業」ということになってきそうです。

 電車内で偶然出会った旧知の自民党本部職員が、私が最寄り駅で降りる仕度をし始めるのを見るやいなや、「8月に潮目が変わることはあるかな?」と悲愴な表情で質問してきましたが、私は「ないでしょう」と断言しました。が、これは自民党へのけん制の意味もあり、絶対的な確信はありません。「選挙が終わったらまた仲良くしましょう」と付け加えて帰りました。

 民主党前職に「選挙が終わってからも、もっと話を聞いて欲しい」「こうした意見交換の場をもっと設けてほしい」という声が寄せられました。「政治を国民(自分)の手に取り戻す」ことへの要望・期待です。

 選挙に負けないこと。それは、政権交代の先にある、デモクラシーの新しい仕組み作り。それが“地殻変動”に対する唯一のこたえでしょう。 

「海に変わった生物が増えている」逢坂誠二さんの“集音マイク”に寄せられる

2009年08月03日 13時47分33秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 北海道8区(函館など)の逢坂誠二さん8月1日付の情報発信で「お茶懇」、国政報告会、地域活動の中で寄せられる意見をまとめています。

 300選挙区に共有する話題もあるし、「海水温が上がっている」「海に変な生物が多い」「漁師が驚くほど海が変化している」など海に面した選挙区限定の話題も。いやそんなことはないですね、東京で暮らしていても海の変化は気になります。こうやって300選挙区で膨大な情報の出入りがあります。それが選挙(前哨)戦です。いろいろと勉強になります。

(逢坂さんのメールマガジンからの引用はじめ)

・ 年金の将来が心配
・ 生活できない高齢者が少なくない
・ JAを通した補助はコスト高になる
・ 自民党政権のもとでは、
  (何かの報復があることをおそれ)
  ストレートに話ができなかった
・ 護岸工事が必要
・ 海岸への漂流ゴミが多い
・ 海水温が上がっている
・ 海に変わった生物が増加している
・ 漁師ですら驚くほど海が変化している
・ 魚の養殖施設が必要
・ ホタテ養殖費用の6%程度がごみ処理料
・ ホタテ養殖費用に見合った販売ができない
・ 漁師が減るなら、養殖量を増やして欲しい
・ 漁業は後継者に優しくない仕事
・ 豊かではなくても良いから
  安心して暮らせる日本にして欲しい
・ 民主党政権でも良いが、
  自民党じゃなきゃダメとはならないように
・ 実行力と結果が大事
・ 国会議員は国全体のことを考えることが重要だが、
  地域への利益誘導も大事
・ 民主党は公共事業を減らすのか
・ 災害時の国道5号代替路が必要
・ 議員も公務員も削減すべき
・ 弱い人に配慮した政治を
・ 天下りは絶対だめ
・ 両親の稼ぎで子育てができるように
  賃金を配慮すべき
・ エネルギー源の確保が重要
・ 食料自給率を上げるのは必至
・ 魚がとれない
・ 民主党は年金改革ができるのか

こうした発言をする場がなかったとか、
選挙が終わったらもっと話を聞いて欲しいなど、
とにかくコミュニケーションを
強く求めている声も多く出されました。

(引用おわり)

 こういった情報が逢坂さんの“集音マイク”に寄せられたようです。

 新聞記者をやっていた経験からすると、8月は新聞社内では「夏枯れ」と呼ばれ、極端なネタ不足に悩む時期です。暑さのせいで、役所への人の出入り、会社への物の出入り、銀行へのお金の出入りが少なくなり、川下(かわしも)に控える新聞社に流れてくる情報が減って日々の紙面を埋めるのが大変です。高校野球が8月なのも、芥川賞が8月号(および2月号)なのも、すべて「夏枯れ対策」が発祥です。

 逆に言えば、社会の人・物・金・情報の出入りが少ない落ち着いた月だから、落ち着いて話をするには良い時期です。

 テレビジョンにさえ惑わされなければ、世論が大きく変わることも少ない時期だと思います。まして“風”ならぬ“地殻変動”は変わりません。気を引き締めるというよりも、むしろ書き入れ時だと思えば積極的に歩けるのではないでしょうか。