第45回衆院選が18日公示され、埼玉15区では高山さとし(高山智司)候補らが立候補を届け出ました。少しだけ秋めいてきた風を感じながら、南浦和駅から選挙事務所まで歩きました。
高山さんは第一声で「(日常活動で)やるだけのことはやったな。あとはどんどん選挙をみんなが怪我なく、楽しんでやればいいという気持ちに成りました」と語りました。39歳とは思えない、リラックスした出陣で、大変印象に残りました。
私は昨秋から、高山さんが臨戦態勢で、埼玉ですから、国会日程の合間を縫って、地元に帰り、日常活動にいそしんでいたのを知っていたので、やるべきことをしっかりやってきた自信が落ち着きになっているんだと感じました。
8時頃、かなり早く選挙事務所に着いたので、待っていました。
数人のスタッフの方に続き、高山さんの奥さんが「何もできませんけど、高山の家内です」と言って事務所に入ってきました。高山さんは独身だと思っていたので驚きました。続いて、高山さん本人が登場。
8時半過ぎ、立候補番号は4番になったと連絡が入りました。高山さん本人は「1番にならなかった」などと悔しがることなく、実に淡々としていました。大手新聞社さいたま総局の記者も来ました。
選挙看板のお披露目セレモニーをやって、スタッフ・ボランティアとまずは記念撮影。私がカメラを構えると、「あなたのブログは更新できるんだもんね」とあっさり一言。
出発式でも「2005年の郵政選挙は、自分でも何をやっていいのかなあと悩みがありました」「お陰様で夕べはよく眠れました」と淡々と話しました。私が民主党を支持するというか、好きな理由はここにあります。自民党代議士はスーパーマンぶる人が多いのですが、代議士はあくまでも人間です。そしてすべての人間は弱い。夕べは眠れたかどうかとか、前回は迷っていた、という人間が弱いという当たり前の現実を認める社会。おそらく、「友愛社会」というのもそういう意味だと思いますが、それを前提にしている。
人間が弱いと認めることは、欧米、すなわちキリスト教文明では当たり前のことです。まもなく着任するルース・米大使も米上院の承認を受けるための公聴会も、まずは同席する家族の紹介から始まりました。
私も解散前後から、すさまじいストレスを感じながら、体も心も余裕なくすごしてきて、ブログにも遊びの要素が少なくなっていたのですが、高山さとし候補のあっけらかんとした姿勢にすっかり肩の荷が降りて、楽になりました。高山さんの座右の銘は「明日できることを今日するな」。
やはり選挙とは人生そのものだと思います。
しっかりと日常活動を後悔なくやれば、これだけリラックスして公示日を迎えられるんですね。
埼玉15区はさいたま市の桜区と南区、戸田市、蕨市です。高山さんは前々回は元大蔵大臣を小選挙区で破って初当選しました。が、前回は郵政ブームの下、 32年つとめた前蕨市長の息子である自民党の田中良生さんが小泉チルドレンとして当選。高山さんは惜敗率79%とずいぶん風にあおられましたが、北関東ブロックで比例復活しました。
埼玉15区には民主党の高山智司さん、自民党の田中良生氏、日本共産党の村主明子氏、諸派の石井安氏が立候補しています。出発式に先立ち、自民党の戸田市議が戸田市長の分も含めて、陣中見舞いに見えたそうです。自民党の事務所にも寄っているのかもしれませんが、市議はさっぱりとした顔立ち。
今度の選挙は名前を連呼せずに、マニフェストを訴えていきたいという高山さん。毎晩午後7時に駅前でマニフェスト説明会をするそうです。選挙区をよく歩き、その特徴を的確につかんだ高山さん。
高山さんは衆院議院運営委員をつとめ、本会議場での議場内交渉係を務めています。民主党でも国民運動委員長代理(遊説局長)を務めており、国会・党ともに要職を兼ねています。政治センスに長けたアイディアマンで、所属する一新会のみならず、民主党を代表する青年政治家だと思います。
私は公示前には小沢一郎さんをこのブログで批判することがありましたが、一新会を全否定しているわけではありません。高山さんのように能力のある政治家は、グループに関係なく、民主党の将来、日本の将来を担う政治家として、応援しています。
高山さんは近い将来、国会対策委員長や政府の要職をやれる傑物です。政権交代に一丸となるためとはいえ、ときに物が言いにくくなる民主党体質の風穴をあけられる政治家として期待します。与党になっても、高山流をしなやかに貫いてほしいです。
ぜひ、高山さんに力を与えてください。
◇
堂々たる民主党 国策捜査に一歩もたじろがず
(上記リンク先から抜粋引用)
高山さんは、マイクの前で「いやー昨日はビックリしまして、本当にどうなるかと思いながらどしゃ降りの雪を見ていましたが、今日はご覧の通り、見事に晴れましたので、晴れの本会議で堂々と演説したいと思います!」
とっさに先輩議員から「なんだ何を言い出すかと思ったよ」と声があがり、この日初めて笑いが起きました。(抜粋引用おわり)
同行取材のてんまつ記 菅さんネットカフェ視察