【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「恒三さん」→「民主党の恒三さん」第45回衆院選の変化を語る

2009年08月10日 15時54分33秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
[写真]民主党代表から公認証を受け取り同期の小沢一郎代表代行(左)と握手をかわし互いの連続当選14回を誓いあう渡部恒三・最高顧問(左)=7月21日の解散直後の党本部ホール

 民主党最高顧問の渡部恒三さん(福島4区)は9日放送のTBS「時事放談」で次のように語りました。

(恒三さんの発言引用はじめ)

 この前選挙区(福島4区)に帰ってね、これは国民のみなさん素晴らしくなってきたなと思ったのは、歩いてますとね、農家のおばあちゃんが飛び出してきて、「ああ黄門様来た!」、それはどこでもそうですが、(その後に)政権交代!政権交代!」というんです。

 いままで私、長い間(県議を含め半世紀)選挙をやりましたがね、「民主党の渡部恒三です」なんて選挙区では言わない。「渡部恒三です」としか言わない。私が民主党になってからも、『俺は自民党(支持者)だけども恒三さん書いてやる』という人が多くて、あんまり政党(の名前)なんて表に出すと、かえって選挙ではマイナスだという感じでした。今度(第45回衆院選)初めてですね、おじいちゃんやおばちゃんや若い者まで、

 「民主党頑張れ!」

 と言ってくれる。小選挙区になって、昔の個人と個人の選挙から、政党と政党のたたかいになった。これは大きな前進です。

(引用おわり)

 と話しました。

 ですから、テッパン渡部恒三さんでなくても、擁立が遅れた新人も「民主党」で勝てるかもしれません。

 残り21日間(投票日を含めて)、がんばれば党本部からの支援がほとんどない新人だって「民主党」で勝てるかも。

 泣いても笑っても、あと21日間。

 テッパン前職も有力新人も劣勢新人もスタッフも、そして私たち主権者(有権者)もとても落ち着かない選挙戦です。

 ストレス解消は歩くこと。私も歩くから、候補者(予定者)もスタッフも歩きましょう。

 ♪泣くのが嫌なら、さあ歩~け!

 歩け!歩け!歩け!暑ければ、自転車で歩け!歩いて歩いて歩き倒せ!

鳩山由紀夫さん、改革の原点は金丸信さんの現金200万円に目がくらんだ悔しさ

2009年08月10日 15時54分23秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 民主党代表の鳩山由紀夫さんの改革の原点が9日付日経2面「風見鶏」に載っていました。

 これは鳩山さんが7年前の会合で明かした話だそうです。

 鳩山さんは自民党経世会(自民党竹下派)に在籍していた当選1・2回生のころ、金丸信会長から事務所に呼ばれ、200万円の札束(現ナマ)を目の前に置かれ、「君らが派閥解消を唱えるなら、派閥を出てからにしろ」とすごんだそうです。鳩山さんは「お金に目がくらんで、いただいて辞した」とし、「その悔しさが私のその後の行動を規定した」そうです。

 鳩山さんは派閥の親分から200万円の現金を渡され、それが欲しくて受け取ってしまった。それが改革の原点だったようです。

 このような話は当選1回生以上のほとんどが「あーっ」と思うでしょう。

 民主党本部の収入は私たちの税金が原資の政党助成金が9割以上です。が、代表代行でありながら一部の予算は小沢一郎さんが握っています。小沢さんは鳩山代表の都立小石川高校の5年先輩ですから、まるでジャイアンのように振る舞っています。

 例えば、7月21日に現職、新人・元職に500万円の現金を手渡ししましたが、これだって小沢の金ではなく、民主党の金、国民の金です。

 しかし、小沢の手癖は直りません。

 小沢はこの後、党本部から定宿の八重洲富士屋ホテルに移り、小沢グループ「一新会(倶楽部)」の連中と会合を持ちました。解散当日にもかかわらず、この会合は予定時刻を過ぎても続きました。本当に強い議員は、会合をさっさと失敬して新幹線や飛行機に乗り込んで選挙区に帰ったはずです。

 ところがこの後、一新会(倶楽部)に属しない有力新人らが八重洲富士屋ホテルに呼ばれ、小沢さんから激励を受けています。これは大多数の新人のみなさん、一新会(倶楽部)のみなさんにとってはショックでしょう。これが国会名物、“小沢のダブルスタンダード”です。

 悪の代行=小沢一郎。

 札束を見せられたら、心が揺らぐのは人間として当然だと思いますよ。こういう手法を今でもやるのは、民主党では小沢さんだけです。このような小沢的手法を封じこめるには、政治の透明化、ディスクロージャーがイチバン良いし、楽だと思いますよ。平岡秀夫さん(山口2区)はブログで、公認料の手渡しは初めてだ、とディスクロージャーしています。平岡さんはスッキリ、山口2区での活動に入れたことでしょう。

 政権交代し、政治を国民(自分)の手に取り戻すためには、不透明な“小沢的要素”の排除が不可欠です。とにもかくにも圧倒的な個人票で当選したら、さっさと当選のための道具にすぎない“悪の代行=小沢一郎”を切り捨てて、“小沢卒業”してください。圧倒的な個人票で勝ち上がることが“小沢卒業のキップ”です。


平沼グループは敵? 岡山3区に270人目の公認候補、西村弁護士擁立へ

2009年08月10日 00時05分24秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 民主党空白区だった岡山3区に弁護士の西村啓聡(けいと)さん(33)を公認する方向になったようです。あす(10日)、小沢一郎代表代行が岡山で発表する、と報じられています。

 岡山3区は郵政造反組の無所属で「平沼グループ代表」の平沼赳夫さんが出馬する予定です。この選挙区は山がちなこともあり、平沼さんの地盤が強固で、津村啓介県連代表(岡山2区)が民主党候補を擁立しない方針を示していました。

 津村さんは、「平沼氏との関係が変化したわけではない」と慎重な物言いをしているようです。

 岡山県連は、江田五月参院議長、姫井由美子さんが参院議席を独占しているほか、2区・津村啓介さん、4区・柚木道義さんのフレッシュ30代コンビが前回も小選挙区で勝ち上がっています。柚木さんの対抗馬は橋本元首相の息子(比例復活の前職)で、1区の新人、高井崇志さんが逢沢家、5区の新人、花咲宏基さんが加藤家を射程に入れているようです。特に県都1区では高井崇志さんが猛烈に支持が伸びてきているとの情報があり、党本部でも支援を強化しているようです。

 西村啓聡さんが公認されれば、民主党の小選挙区の公認は270人、推薦を入れると295人となります。

 主権者(有権者)が投票によって政権を選択できるメニューが提示された、まあ当たり前のことなんですが、日本では、憲政史上初めての総選挙がいよいよ来週火曜日に公示されます。

衆院選:岡山3区公認候補に西村啓聡氏申請へ 民主党県連 - 毎日jp(毎日新聞)

 民主党岡山県連は9日、弁護士の西村啓聡(けいと)氏(33)を岡山3区の公認候補として党本部に申請することを決めた。西村氏は10日、小沢一郎・同党代表代行と岡山市内で出馬会見する。津村啓介県連代表は「平沼氏との関係が変化したわけではない」と話している。