ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

岡田副総理「自民党内に話し合い解散の声は少ない」石原伸晃“総裁”をアシストか NHK日曜討論

2012年06月03日 09時51分18秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革


[写真]3党合意署名にのぞむ、右から岡田克也民主党幹事長、石原伸晃自民党幹事長、井上義久公明党幹事長、国会内中央部常任委員長室、2011年8月9日、民主党ホームページ。

 岡田克也副総理は2012年6月3日のNHK日曜討論で「自民党内で話し合い解散の声はあまり聞かない」と述べました。事実上、9月の自民党総裁選(シャドウ首相選挙)に出馬する意向があるとされる、同期当選で自民党幹事長の石原伸晃さんをアシストする発言と思われます。もちろん、谷垣禎一総裁(シャドウ首相)を石原さんが応援して再選し向こう3年の任期を手にする可能性もあります。年齢や派閥領袖という立場から「最初で最後のチャンス」と思われる元直属の上司、町村信孝さん(清和会長)も念頭にしていると思われます。「一度裏切る人間は二度裏切る」として不仲でしられる石破茂さんの総裁待望論がないことも含め、自民党内の権力構造を意識した変化球だとみられます。

 岡田さんは政府・民主三役会議メンバーで唯一の自民党国会議員経験者。

 社会保障と税との一体改革関連法案に関して、民主党と自民党の賛成で、可決・成立させられる手応えを、自民党の先輩である伊吹文明・衆院社会保障と税の一体改革特別委員会筆頭理事や、自民党・新進党の仲間である野田毅・自民党税制調査会長らからつかんでいると思われます。また、子ども子育て新システム法案に関しては、同期の河村建夫・元文科大臣元官房長官との感触を本人や藤村修官房長官らか情報を把握しているとみられます。

 岡田副総理に続いて出演した国民新党代表の自見庄三郎さんは「衆院で4年間の任期できっちりと実績を残すのが憲政の常道になってきている」と強調しました。

 谷垣シャドウ首相は「一体改革関連法案は衆院は通っても(会期末の6月21日までに)参院は通らないから、この国会を延長するのが現実的」と語りました。これに先立ち放送されたTBS時事放談では、藤井裕久・民主党税制調査会長が谷垣シャドウ首相について「あの方はいろいろな人の言うことを聞きすぎる」と論評しました。

 二大政党のかけひきが6月政局で風雲急を告げてきました。二大政党の動きに目が離せません。私は一体改革関連法案の審議を聞いていて、育ちの悪い人が多い公明党を切り捨てるときが近づきつつあると考え始めています。

 司会は神志名泰裕(かしな・やすひろ)NHK政治記者(元解説委員長)。

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