【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

衆院選制度改革、「民維み」3党の幹事長・実務者も顔合わせ 「自公民」「民維み」キーパーソンは?

2013年03月22日 23時59分59秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(このエントリーの初投稿日時は2013年3月23日午後2時で、バックデート)

 第46回衆院選の選挙無効を都道府県選挙管理委員長に求めた100日裁判は、各高等裁判所で「違憲」ないし「違憲状態」が出ていますが、ほとんどの裁判所では「0増5減緊急是正法(細田法)」が評価され、無効やり直しにはなっていません。

 野田佳彦首相の置き土産、衆院選挙制度の抜本改革については、3月5日(火)に自公民3党実務者協議のパイプが開きました。自民党の細田博之さん、公明党の北側一雄さん、民主党の岡田克也さんの3人。初当選同期であり、政権交代選挙の各党幹事長として、政治改革のテコ入れと政権交代ある政治の完成を目指すべし。

 ところが、3月中旬に出てきた自民党案はあえて詳述は避けますが、定数削減は30のみ、比例ブロックは11から8に集約、比例をA名簿、B名簿に分けるという訳の分からないものになっています。

 これではいけないと、2013年3月22日(金)、民主党、日本維新の会国会議員団、みんなの党の「民維み」3党が幹事長(細野豪志、松野頼久、江田憲司)とともに実務者が初顔合わせしました。民維みの実務者は、岡田克也さん、園田博之さん、中西健治・参院議員の3人です。

 
衆院選挙制度の抜本改革に関する民維み3党の幹事長・実務者会談、2013年3月22日(金)、国会内、民主党ニュースから。

 ところで、細田博之さんと園田博之さんって一文字違いですね。今回初めて気づきました。

 それはさておき、民維み3党は「選挙制度改革および定数削減について」と題する覚え書きを交わしました。 この中で3党は「3月14日に自民党で了承された案(自民党案)は、連立を組む公明党に配慮するあまり、極めて複雑で分かりにくい」「自民党案は、定数削減については、比例区を現行180議席から30削減するとしているが、あまりにも不十分である」「以上の認識の下、(民維み)3党は自民党案は改革の名に値しないと考える。国民に分かりやすく、より抜本的な選挙制度改革および定数削減を今国会中に実現することが求められている」としました。

 定数削減では自公民3党も、民維み3党も、合意しています。後は、制度ということになります。

 会期末まであと3ヶ月。定数削減と定数是正(1票の価値)を同時に実現し、政権交代ある政治を根付かせて、少数政党も議席をもてる。その答えは、比例区、小選挙区双方の削減しかないでしょう。定数はできれば80削減、比例区は全国1ブロック化。いずれにしろ、国会というものは、会期末(6月26日)には答えがでます。

  

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国民新党に万雷の拍手を贈ろう 桜が満開のきょう2013年3月22日「卒業」

2013年03月22日 23時59分18秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(このエントリーの初投稿日時は2013年3月23日午後2時半、バックデート)

 国民新党の自見庄三郎代表は2013年3月22日(金)、総務大臣に解党届を提出したと報じられています。まだ官報の告示はありませんが、自見先生がおっしゃるのならば確かでしょう。

 2005年8月に郵政民営化反対を唱えて立党(結党)。2007年参院選では、富山選挙区、島根選挙区で国民新党系の新人候補(民主党推薦)が、1人区で自民党現職をやぶるという、歴史的快挙を実現しました。時代の流れが早くなった6年後の今、「だからどうした」。そういえるほど、国民新党と民主党は、野党においても、3年3ヶ月の政権においても強固の同盟でした。織田信長と徳川家康の「清洲同盟」は革命児・信長の非業の死によって自動的に終了するまで、ずっと守られ、世界的にももっとも長い同盟だとされています。民主党・国民新党の同盟も、ずっと強固に、郵政民営化見直し法成立を実現し、革命を成し遂げた国民新党さんが、政党としての使命を終えるかたちで、終わります。まさに現代の清洲同盟であり、民主党は家康同様に、息長く、国民新党の果たした役割を受け継いでいかないといけません。

 組織も人間も引き際がすべて。役割を終えた組織が解散(解党)するのは天命です。

 偶然と言うよりも、必然ですが、気象庁は同日、桜が満開になったと宣言しました。

  
[画像]綿貫民輔・国民新党初代代表(元衆議院議長)、2008年9月21日付エントリー)国民新党代表、民主党大会で「運命共同体」とあいさつから。

 
[画像]亀井久興・国民新党初代幹事長、2007年10月10日付エントリー)【国会傍聴記】「ニッポンはおカネがあるのに」亀井久興・国民新党幹事長から。

 
[画像]「民主党と国民新党合併へ」との新聞報道も・・・、2008年9月16日付エントリー)民主党と国民新党が合併へ 政権交代で郵政株売却絶対阻止から。
 

[画像]ねじれ国会の法案の嵐作戦で大活躍を見せた自見庄三郎参議院議員、2008年6月5日付エントリー)【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午後の部)から。

[写真]「私は医師として200人の死に水をとってきました!」責任感あるステイツマン、自見庄三郎さん、東京・巣鴨、2008年3月、宮崎信行撮影。


[画像]戊辰戦争で苦しんだ福島県民のために原発事故対応に奔走した松下忠洋さん、2012年12月10日付エントリー)松下忠洋先生「薩摩の人間である自分が、戊辰戦争で苦しんだ福島県の復興に身命を賭す」追悼演説

 
[画像]郵政見直し法成立のために、自見庄三郎代表、下地幹郎幹事長体制に。2012年4月6日付エントー)自見庄三郎代表・下地幹郎幹事長体制が発足 与党・国民新党 当ブログ正式承認から。

 
[画像]与党期、民主党内のゴタゴタがありながらも、国民新党と民主党の連立政権は揺るぎがなかった、2012年4月7日付エントリー)野田民主党・自見国民新党、連立2党合意に署名 固い絆で嵐の後半国会に突入


 そして・・・郵政解散から7年・・・
2012年4月28日付けエントリー
◎改正郵政法成立バンザイ 亀井切りでやっと 自見代表、「あの世で前島密さんにあわせる顔ができた」


[画像]前島密。


 人を想う気持ちでこの国はできている。

 ありがとう、国民新党。
 
 いざさらば。 


衆・厚生労働委員会も「平成25年度予算審査?」 前議長の横路孝弘委員も質問

2013年03月22日 19時44分55秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]衆・厚労委で質問する横路孝弘委員(民主党)、2013年3月22日(金)、衆議院インターネット審議中継から。

 今週は月曜日にTPPに関する集中審議が入っただけで、平成25年度本予算審議はお休み。一般質疑1日目のまま、3月最終週に入ります。税制改正法案など日切れ法案の一部は2013年3月22日(金)の本会議で参院に送られましたが、まだ給与関係法案が衆院に残っています。来週は暫定予算を成立させ、衆院に本予算案が残ったまま、4月になる異例の事態です。

 今週は衆参の各委員会で大臣所信に対する一般質疑があり、法案を審議できる店開きができています。

 衆議院厚生労働委員会(松本純委員長)は、日切れ法案を仕上げたうえで、一般質疑も充実していました。

 19日(火)、民主党の長妻昭さんが衆厚労委員会で質問に立ち、「3年半ぶりに(厚労委で)質問します」。やや自意識過剰な元番長が母校に帰ってきたような雰囲気でしたが、あくまでも2013年予算案を審査する長妻・予算筆頭理事の延長線上でした。長妻さんは予算委ですでに指摘しているとおり、「生活保護の生活扶助の基準が戦後最大の下げ幅で、ことしの8月から3年間、6・5%下がります」として、自治体の事務を中心に38制度以上に影響が出ると語りました。これについては、厚労省がすでに資料を出しています。(生活扶助基準の見直しに伴い他制度に生じる影響については、こちらをクリックすると見ることができます=厚生労働省ホームページ、PDF)。

 自治体によっては、墓地管理料の減免措置、木造住宅耐震改修費の補助などが、生活保護基準をナショナル・ミニマムとしてとらえて、連動するようなシステムをつくっており、大幅削減は、むしろ、非生活保護の低所得世帯に来ると指摘。「自治体も困って調べている」と強調しました。

 前回の引き下げ時には、地方税である個人住民税の課税最低限が、均等割で24万円→22万円、所得割36万円→35万円に引き下げられたそうで、これは「低の上」所得世帯が増税になる可能性があります。これを受けて、自民党の北村茂男・総務政務官は「これまでの個人住民税の課税最低限は生活保護基準を勘案してきたが、これからは与党の税制改正で対応する」と答弁しました。このような状態で8月に引き下げ実施は混乱を招きかねません。平成25年度本予算(案)はすでに引き下げを前提として「2・8兆円」を計上しています。これは増額する修正案を出したり、補正での対応も念頭にした3党の政策効果の検証の覚え書きなどを結ぶという案もあるのではないでしょうか。あるいは、医療扶助について、ジェネリック医薬品を使うようにするようですが、むしろ、医療扶助は自己負担を取り入れるなど、日本医師会系医療機関が生活保護者を他の患者と同等に扱うようにするしくみ作りも必要ではないでしょうか。

 例年ならば、予算衆院通過後にやっている審議が通過前だったので、常任委員会の国政調査力を予算審査にもいかすことができ、一つの先例となりました。

 22日(金)の衆院厚労委では、戦没者に国債を給与する法案と駐留軍関係の法案が審査になり、ここに横路孝弘委員が登場しました。前議長が質問するのは私は初めて見ましたが、前置きをおかずにいきなり質問に入りました。

 横路さんは戦没者の遺骨収集と米軍基地で働く日本人の労働条件の2本立てで1時間質問しました。

 沖縄地上戦で、「どさんこ部隊」の異名をとった部隊の遺骨が15柱、きょねん見つかったそうです。そこで、現地の民間団体とともに、DNA鑑定をお願いしに、すでに田村憲久厚労相に会いに行き、厚労省がDNA鑑定に入っていると語りました。田村厚労相は「きょうは(前)議長から質問をいただくということで恐縮しています」と語りました。横路さんはていねいに調べていて、「大臣の三重県から沖縄には3000人行きましたが、(私の地元)北海道からは1万人が行きました」と沖縄地上戦に動員された兵士の人数を挙げ、「33万柱は国家によって命を落とした人であり、できるだけ故郷に帰すべきだ」としました。横路質問を初めて聞いて、「国家のために命を落とした人を大事にすべきだ」という考え方は、私のような右寄りの人間とまったく同じなんだと驚きました。

 そして、「硫黄島では1万人のご遺骨が収集され、なお1万人以上のご遺骨が未収集だ」として、「しばらくは年に50柱しか収集できない時期があったが、平成22~24年にかけて、菅内閣が特命チームをつくり、アメリカの公文書館で2カ所の埋葬所の資料を見つけたので多く収集できるようになった」と、議長として本会議の次第書きを読み上げるだけだった時代にも、議員として活動していたことをうかがわせました。そして、「米海軍がやった工事の関係者によると、5つぐらいの地下壕があるらしい」として、地下壕の調査をすれば、さらに遺骨の収集ができるのではないかと指摘しました。アリューシャン列島、ミャンマー、インドネシアなど、横路現代史の語りは流ちょう。

 後半は米軍で働く日本人の労働条件について。細かい事情を噛んで含めるように説きながら、国として米軍と調整すべきだとしました。労働法や、社会保障関係制度に関して「この4月1日から施行されますから」として、この4月1日からの改正についてそらんじながら、米軍と打ち合わせるよう促しました。横路さんは20歳代から衆・予算委のスターでした。ダイナミックな歴史観、世界観を持ち、それでいて自分を支援する既得権益者とよく会い話しているにもかかわらず、それを上品に口に含んで、ていねいに調べて質問する。委員会質疑の一つのお手本で、「プリンス横路」の懐の深さと民主党の幅の広さを感じました。そして、左だろうが右だろうが、横路さんは愛国者だと分かりました。

 さて、予算審議のあり方についてですが、横路質問も、平成25年度予算の実施に関する調査を、厚労委でやったということになるでしょう。

 衆院予算委員50人、参院予算委員45人、政務三役70人。それ以外の国会議員は、これまで通常国会始まったばかりの2月、3月にいったい何をやっていたのでしょうか。ことしは不幸中の幸いで、本予算んの審議入りがずれ込んだので、国会の持てる力をしっかりと発揮して、良い予算を国会が中心となって仕上げて、夏にバカンスすればいいのです。

 

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安倍首相、「3本の矢答弁」修正 平成25年度税制改正法案が衆院で可決、年度内成立へ

2013年03月22日 14時53分48秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]安倍首相、きょうの画像ではありません。

【2013年3月22日(金)午前 衆院・財務金融委員会】
【同日午後 衆議院本会議】

 「平成25年度税制改正法案(所得税法の一部を改正する法案、183閣法8号)」が衆院本会議を通過しました。地方税法の改正法案(183閣法12号)も通過し、税制改正法は年度内成立する見通しとなりました。

 平成25年度税制改正法案の委員会討論では、民主党税調事務局長の古本伸一郎さんが「民主党は社会保障と税の一体改革の積み残しについて、自民党、公明党とともに協議してきており、ほぼ民主党の提案に沿ってまとまっている」と評価した上で、最後の条文である付則108条(参照エントリー)に検討課題が盛り込まれた」と評価しました。

 日本維新の会(桜内文城さん)は「我が党がめざす税のフラット化とは真逆だ」とし、「相続税の課税ベースの拡大には賛成するが、税率の引き上げには反対だ」として反対しました。これに先立ち、日本維新の会単独で修正案を提出しましたが、他党はどこも乗らず、否決されました。

 この結果、平成25年度税制改正法案は、「自公民み生」5党賛成、「維共」の2党の反対で可決し、衆参での成立が確実になりました。あまり各党の文字列が見慣れないところです。

 この後、民自公共同提案の付帯決議は、「自公民共生」5党賛成、「維み」2党の反対で可決しました。これは「国税庁職員への配慮」があったので、公務員改革に厳しい「維み」の2党が反対したのでしょう。

 さらに予算関連法案である平成25年度の関税定率法改正法案は全会一致で可決しました。審議では、TPPと関税に関する質疑もありますが、あくまでもことしの改正に関しては全会一致でした。これに「税関職員の処遇改善」を盛り込んだ付帯決議がつきましたが、「自公民み共生」6党が賛成し、「維」1党が反対しました。「共」が賛成で、「維」が反対となると、なにがなんやらてんで分からないという風情ですが、いずれにしろ、日本維新の会はとことん公務員嫌いなのでしょう。

 なお、前日の総務委での地方税法改正法案は「自公民維み」5党賛成、「共」1党反対で可決しています。

 衆議院には押しボタンがないため、この各党の賛否は新聞に載りません。ぜひ、このエントリーに書いた各党の態度というのは、第46期衆議院を見る上で、アタマにたたき込んでおいていただきたいと考えます。

 そして、この夏、自公が衆参過半数をとっても、平成25年度税制改正法付則108条は国の法律となりますから、自公は政権として誠実に施行する義務があります。ここ最大のポイントですよ

 平成25年度税制改正法案付則108条は次の通り。

[引用はじめ]

 付則

 百八条 政府は、次に掲げる基本的方向性により、第一号、第三号及び第四号に関連する税制上の措置については平成二十五年度中に、第二号に関連する税制上の措置については平成二十六年度中に財源も含め検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。

 一 大学に対する寄附金その他の寄附金に係る税制上の措置の在り方について、これまで講じられた措置の効果等を踏まえつつ、対象範囲を含め、検討すること。

 二 給与所得者の特定支出の控除の特例の在り方について、給与所得者の負担軽減及び実額控除の機会拡大の観点から、これまで講じられた措置の効果等を踏まえつつ、適用判定の基準(所得税法第五十七条の二第一項各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額をいう。)及び控除対象の範囲を含め、検討すること。

 三 交際費等の課税の特例の在り方について、当該特例が租税特別措置法で定められていることも踏まえ、消費の拡大を通じた経済の活性化を図る観点から、その適用範囲を含め、検討すること。

 四 贈与税について、高齢者が保有する資産の若年世代への早期移転を促し、消費の拡大を通じた経済の活性化を図る観点、格差の固定化の防止等の観点から、結婚、出産又は教育に要する費用等の非課税財産の範囲の明確化も含め、検討すること。

[引用おわり] 

【安倍首相「3本の矢同時に射込む」答弁を修正、麻生財務相は「同時にやるべきだ」と閣内不一致】 

 さて、安倍首相は補正予算審議の中で、民主党の後藤祐一さんに対して次のように答弁していました。

 「財政政策、何回も何回もこういう思い切った財政政策をやるわけにはいきませんから、あとはやはり、もう一本の、三本目の矢である成長戦略もしっかりと打っていく。
 この三本の矢を同時に射込んでいく。今おっしゃっていただいたように、三本の矢は折れない。私のところは山口県でありますから、子供のころから言われていたことでありますが、そうした形でしっかりとこの三本の矢を同時に前に進めていくことによって日本を力強く成長させていくということと同時に、今委員が質問されましたように、問題は、賃金に反映させていく、そして雇用をふやしていくということであります。


 この「3本の矢を同時に射込む」との表現。1本目の矢「日本銀行の金融緩和」、2本目の矢「政府の補正予算による財政出動」、3本目の矢「成長戦略」ですが、1本目、2本目は射られましたが、3本目はまだ。同時に射込まずに逐次投入で射込んだら、矢は折れます。

 安倍首相は「3本の矢は大事で、まず金融政策をしないと事は始まらないし、財政支出もしていく。そして、雇用の拡大や、給料の増加で幅広く、都市から地方へと、デフレ脱却による景気の回復を目指していきます」とし、「質問のしかたにより、答えが違っていたかも知れない」として、答弁揺れがあったことを認めました。生活の党の鈴木克昌さんへの答弁。この後、麻生財務相は「3本の矢は同時にやるべきだ」と答弁し、閣内不一致ではないかと委員室がどよめきました。

 また、関税定率法改正法案の質問で安倍首相は「自民党としてはTPPのISD条項に関しても、国益にかなうものでなければならないと申し入れているわけです」と、主語、述語が変な答弁をしました。与党・自民党の得意技、「政府と党の二元体制」が崩れつつあるように感じました。自民党は二元体制で政権のバックアップをとってきたわけですが、現在党の無役の衆院議員で総理大臣を緊急リリーフできる人材は見たりません。安倍内閣のバックアップは民主党であり、いつでも、自民党に代わって天皇陛下をお守りするということで、民主党議員も党員も、あるいは一般有権者も民主党を育てるべし。

 安倍答弁は力強いが、雑です。

 チャンスが来るそのときまで、民主党が息切れしないことが大事です。

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筆者(宮崎信行)の国会傍聴取材風景がNHKで放送 衆・総務委

2013年03月22日 05時58分14秒 | その他

 NHKは2013年3月21日深夜(3月22日未明)、衆・総務委員会の平成25年度NHK予算審議のもようを録画中継し、この中で、筆者(宮崎信行)の姿がたびたび放送されました。最後列(一般傍聴席)の真ん中の机で、緑色のネクタイをしているのが筆者で、真ん中の机の中で座っている位置は時折変わっています。

 委員会が開かれたのは、衆議院分館の第15委員室。

 衆議院分館は、国会敷地内にあり、議事堂本館から歩いて1分のところにあります。すべての委員室には、衆議院事務局が設けた4台のリモコンカメラがありラインが出ています。しかし、テレビ中継は、NHK予算審議の年1回にとどまっています。この日はNHKのムービーカメラが委員席に2台、傍聴席に3台入り、立体感と変化がある映像で審議が放送されました。





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