(このエントリーの初投稿日時は2013年3月5日午前6時、バックデート)
【衆議院本会議 2013年3月4日(月) 政府4演説に対する各党代表質問】
6年前の第1次安倍内閣への代表質問では、松本剛明・政調会長(当時)が再質問、再々質問までやり、閉会後の参院選勝利につながりました。今回は持ち時間が少ない中、大畠章宏・代表代行が再々質問をし、定数削減で言質をとることに成功しました。
大畠さんは4分間あませて、降壇。その後、安倍首相の答弁が終わったところで、渡部周・衆・議運理事が議場内交渉スペースに登壇しました。議運の理事も1人だけになってしまいましたので、筆頭理事が自ら議場内交渉係をつとめているようです。
ここで、6人いる自民党理事のうち、古川禎久さんと高木毅さんが議場内交渉係のようで、登壇しました。
この交渉は6分間に及びました。NHK入りでは極めて珍しい長時間で、
終了後に、伊吹文明議長が、「おい自民党!」と議長席後ろからひな壇の後ろを通って自席に戻ろうとする自民党理事を呼び出し、「時間を残しているからね、再質問はいいけれども、議運でよく話をして、答弁漏れのときにきっちとやらないとダメだよ。終わってからこんなことやってちゃ」と注意しました。この音声はマイクを通じて、NHK、衆議院インターネット審議中継で流れました。
これは、首相は質問項目ごとに順に答弁するのが通例なので、答弁が終わってから登壇した渡辺理事にあわせるのではなく、首相の答弁が質問項目をとばしたときに、与野党の議場内交渉係が登壇すべきだとの注意と思われます。ただ、自民党を通じて、野党理事を牽制したのかも。
大畠さんは再質問で、昨年11月14日の野田・安倍問答の議事録を取り出し、読み上げました。
野田首相は「定数削減は来年の通常国会で必ずやり遂げる(略)これはお尻を決めなかったら決まりません。この御決断をいただくならば、私は今週末の十六日に解散をしてもいいと思っております。ぜひ国民の前に約束してください」と語りました。
これについて、安倍首相は「自民党総裁として党に積極的にとりまとめを行うよう指示しました。与党で議論がまとまり、それに速やかに賛成をしていだけければただちに法案は成立します」として、自民党が公明党をまとめて、与党案を提示して、民主党が賛成すれば、今国会中に衆参両院で定数削減法が成立するとしました。経済政策と定数削減の実現については、すべては選挙で責任を取ると答弁しました。
総理に言行不一致はないか。それをていねいにチェックし続けるのが野党の仕事です。とくに今のように内閣支持率が高いときには、ていねいに、7月に向けて、言行不一致をチェックしつつ、言行不一致に持って行くのが大事です。6年前の松本再々質問で安倍首相は「年金記録についてさらにお尋ねがあったわけでありますが、年金に対する信頼が損なわれることのないように、当然、この記録の管理や相談等に万全を期していかなければならない、その考えで今後とも取り組んでまいります。(拍手)」と答弁しており、「再々答弁」が半年後に大きな言行不一致になり、大敗、退陣につながっています。
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