[写真]第84回メーデー中央大会であいさつする古賀伸明連合会長、連合ホームページから。
連合は2013年4月27日(土)、第84回メーデーを全国各地で開き、中央大会には約4万名が参加しました。
連合ホームページによると、古賀伸明会長(電機連合)、田村憲久厚労相(自民党)、猪瀬直樹・東京都知事(連合東京推薦)、海江田万里・民主党代表の4名が壇上であいさつしました。
NHKニュースによると、「連合は、これまでメーデー中央大会に社民党も来賓として招待してきましたが、労働政策やエネルギー政策、それに消費税などを巡り、意見の隔たりが大きくなっているなどとして、今回招待しませんでした。これについて、社民党の福島党首はNHKの取材に対し、「毎年必ず参加し、労働者の権利を守ろうと発言してきたのに、招待されないのは全く理解できない」としています」と報じています。
これにより、連合の結成以来の悲願である「支持政党股裂き」が解消されました。
連合初代会長の山岸章さん(全電通=現在の情報労連)は、日本新党、新生党、民社党、社民連、民主改革連合、公明党、日本社会党、新党さきがけの8党派をまとめあげて、細川・羽田内閣を陰から作り上げました。裏の権力者といえば、小沢一郎・新生党代表幹事(当時)のイメージが強いですが、ホントウの裏の権力者は山岸さんでした。しかし、その後、連合加盟産別内に「山岸会長は政治道楽が過ぎる」との批判もありました。第2代芦田甚之助会長(ゼンセン同盟=現在のUAゼンセン)は、新進党結党大会にビデオ参加し、笹森清副会長(当時、電力総連)を派遣するなど政治とは距離を置きました。その一方で、ゼンセンの後輩である橋本龍太郎首相の求めに応じて、行政改革会議の15人の委員の一人に就任。芦田さんは15人の委員の中で1人だけ資料を連合本部(総評会館=現在の連合会館)に持ち帰るため、いつも1晩ずつ結論が遅れました。しかし、今だから分かるのですが、あれは、連合副会長のなかに自治労中央執行委員長がいたでしょうから、その人と相談していたのでしょう。そうして、橋本行革が実現しました。同時に、連合は政労会見を活発化し、政府・自民党との距離を近づけました。
第3代鷲尾悦也会長(鉄鋼労連=現在の基幹労連)と笹森事務局長が1997年に就任。この時点で、新進党、第1次民主党、社会党改め社民党、民主改革連合、新党さきがけの5党に産別の支持政党が分かれました。橋本自民党を入れれば、6つに股裂きされました。
この「股裂き解消」は連合では長年の懸案で、「解消すべし」との声と「政治とは距離を置くべし(芦田路線)」との声に分かれました。
鷲尾・笹森体制発足直後に、1997年12月28日、新進党解党があり、あくる1998年統一会派「民友連(民主友愛太陽国民連合)」が通常国会中の4月に新党を立ち上げました。ここで、岡田克也さん、川端達夫さん、枝野幸男さん、伊藤英成さん、前川忠夫さんらが「政権担当可能な民主中道勢力の結集」を要請。鷲尾・笹森がこれに応じて、民主党統一を支え、7月の参院選で摩訶不思議な大圧勝を勝ち取りました。この間、自民党・伊吹文明労相から「政労会見中止」という露骨な選挙干渉を受けながらも、大圧勝がすべてを吹き飛ばしました。この後、2009年8月30日、政権交代を実現したのはみなさんご存じの通り。
私鉄総連が、淵上貞雄・社民党副党首を応援していましたが、2010年参院選に組織内候補を民主党公認で擁立。2012年衆院選では組織内の辻元清美さんを民主党公認としては初当選させました。
きょうをもって、民主中道勢力の結集が完成しました。歴史的な日です。
給与の安定(消費税の増税)を求める自治労・日教組と、仕事と原材料の安定(原子力発電の再開による国情に応じた電力の安定供給)を求める電力総連、あるいは基幹労連らの「連合収斂(れんごうしゅうれん=一つの産別にとって極めて重要な政策要求は傘下産別すべてが連合のもとに収斂する)」が、第6代古賀会長のもと実現していることを頼もしく感じます。
もはや総評でない。もはや同盟でもない。あるのはただ一つ、連合のみ。
第5代高木剛会長(UIゼンセン=現在のUAゼンセン)に会長選挙で挑んだ女性が、社民党公認で夏の参院選に出馬するようです。また社民党又市征治参院議員の自治労の「組織外」という認定が外されましたが、これは3期13年目ということで武士の情けでしょう。それも含めて、連合は連合であり続けるという感じがします。
春期生活闘争(春闘、賃闘)と夏季一時金闘争を一体化した「春夏一体闘争」という格好で組合員の負担を軽減していましたが、今春は、経営者側に「一時金だけアップ」という「春闘」をやられてしまったような気がします。さはさりながら、「職場から始めよう運動」4年目を迎えて、非正規労働者の就労実態を正社員の組合員がチェックして集約するしくみにより、非正規労働者の団結と権利が拡大していることを頼もしく感じます。「解雇の金銭解決」「日雇い派遣」「追い出し部屋」「厚労政務官のヒューマン・トラスト社広告出演」などの労働問題がすばやく国会で議論される時代がようやく来ました。
なかんずく、UAゼンセンが100万人を大きく超えて、組合員を拡大し続けている努力には頭が下がるし、やはりゼンセンこそ労働運動だし、友愛(フラタニティー)だとの思いがします。
最近では自民党も党大会で「がんばろう3唱」をしていますが、以前は「日本国バンザイ」「自由民主党バンザイ」の「万歳3唱」でした。それが、新進党を経て、民主党を経て、今や自民党まで腰に手をあてて万歳3唱するところまで波及してきました。
世界的にはメーデー(5月1日)を祝日にしている国は多いので、日本でもメーデーを祝日にしてほしい。そして、第2代芦田会長、第3代鷲尾会長、第4代笹森会長がみな「旭日大綬章」なのに、ご健在の初代山岸会長が「旭日瑞宝章」止まりなのはどうしたことか。民主党の政権復帰をまたずに、今の自民党政権こそ山岸さんに旭日大綬章を伝達すべし。
[写真]山岸章初代連合会長、友愛労働歴史館展示写真から、筆者(宮崎信行)撮影。
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