宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【数は力の風が吹く】格差是正で岡田法案提出したのに・・・自民党が閣法のみ委員会付託の大暴挙を許すな!

2013年04月16日 22時54分33秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]民主党ニュースから。

 民主党の岡田克也・政治改革推進本部長は、2013年4月16日(火)、自ら書いた「1人別枠方式を完全に廃止した人口比例で鳥取県の定数を1とし小選挙区を30、比例区を50削減する公職選挙法および区割り審設置法改正法案」(議案番号は183衆法おそらく8号)を、鬼塚誠・衆院事務総長に提出しました。側近の中川正春・党幹事長代行、渡辺周・議運委筆頭理事が同席しました。

 2013年岡田法案は、おおむね「5増35減」となり、その後は、国勢調査ごとに自動的に区割り審が線引きを変えることができます。

 ところが、あろうことか、佐田玄一郎・議院運営委員長は、午後8時半から、職権を議運を開き、自民党、公明党、共産党の委員しか出席していない中、「0増5減の区割り反映で鳥取県の定数を2のままお茶を濁す公職選挙法および区割り審設置法改正法案)(石破・細田エセ改革法案、183閣法51号)だけを衆院倫選特委に付託する、「数は力の風が吹く」乱暴な国会運営を展開しました。自民党は前の与党期から、「野党・民主党は対案を出さない」と言っておきながら、本当に対案を出すと、閣法だけ付託するという暴挙に出ました。

 このようなことはあってはなりません。岡田法案と石破・細田法案の両案を付託して議論すべきです。国会正常化に向けた話し合いが待たれます。国民が分かりにくくれば、田原総一朗さんに乗り込んでもらって、説明をつくすべきです。

 子や孫に良い国を残すために私たちは何ができるか。

 うんざりしている場合ではありません!

[法案全文引用はじめ]

公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案
(公職選挙法の一部改正)
第一条 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項中「四百八十人」を「四百人」に、「三百人」を「二百七十人」に、「百八十人」を「百三十人」に改める。
第十三条第一項中「別表第一」を「別に法律」に改め、同条第三項中「別表第一に掲げる」を削り、同条第五項中「別表第一」を「第一項に規定する法律で定める選挙区」に改める。
第百四十九条第二項中「二十八人」を「十九人」に改める。
附則第八項を削る。
別表第一を次のように改める。
別表第一 削除
別表第二北海道の項中「八人」を「六人」に改め、同表東北の項中「十四人」を「十人」に改め、同表北関東の項中「二十人」を「十四人」に改め、同表南関東の項中「二十二人」を「十六人」に改め、同表

東京都の項中「十七人」を「十三人」に改め、同表北陸信越の項中「十一人」を「八人」に改め、同表東海の項中「二十一人」を「十五人」に改め、同表近畿の項中「二十九人」を「二十一人」に改め、同表中国の項中「十一人」を「八人」に改め、同表四国の項中「六人」を「四人」に改め、同表九州の項中「二十一人」を「十五人」に改める。
(衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部改正)
第二条 衆議院議員選挙区画定審議会設置法(平成六年法律第三号)の一部を次のように改正する。
第三条中「を基本」を削り、同条に次の一項を加える。
2 前項の改定案の作成に当たっては、各都道府県の区域内の衆議院小選挙区選出議員の選挙区の数は、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第四条第一項に規定する衆議院小選挙区選出議員の定数に相当する数を人口に比例して各都道府県に配当した数とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条の規定は、同条の規定による改正後の公職選

挙法(次条において「新公職選挙法」という。)第十三条第一項に規定する法律の施行の日(次条において「一部施行日」という。)から施行する。
(適用区分)
第二条 新公職選挙法の規定は、一部施行日以後初めてその期日を公示される衆議院議員の総選挙(以下この条において「次回の総選挙」という。)から適用し、一部施行日の前日までにその期日を公示された衆議院議員の総選挙及び次回の総選挙の期日の公示の日の前日までにその期日を告示される衆議院議員の選挙については、なお従前の例による。
(今次の改定案に関する特例)
第三条 第二条の規定による改正後の衆議院議員選挙区画定審議会設置法(以下この条において「新選挙区画定審議会法」という。)第四条第一項の規定にかかわらず、新選挙区画定審議会法第二条の規定による平成二十二年の国勢調査の結果に基づく衆議院小選挙区選出議員の選挙区の改定案(以下この条において「今次の改定案」という。)の勧告は、この法律の施行の日から一年以内に行うものとする。この場合において、今次の改定案の作成における新選挙区画定審議会法第三条第二項の規定の適用については、「公

職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第四条第一項に規定する衆議院小選挙区選出議員の定数に相当する数」とあるのは、「二百七十」とする。
2 政府は、今次の改定案に係る新選挙区画定審議会法第二条の規定による勧告があったときは、当該勧告に基づき、速やかに、必要な法制上の措置を講ずるものとする。
(衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律の廃止)
第四条 衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第九十五号)は、廃止する。
(衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律の廃止に伴う経過措置)
第五条 前条の規定による廃止前の衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律附則第三条第三項の勧告は、なかったものとみなす。

理 由
衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差をめぐる厳しい現状に鑑み、平成二十二年の国勢調査の結果に基づく衆議院小選挙区選出議員の選挙区の改定案について、人口に比例して都道府県に配分した選挙区の数を基にその改定案を改めて作成することとし、あわせて、衆議院議員の定数を八十人削減して四百人とし、そのうち小選挙区選出議員の定数を二百七十人、比例代表選出議員の定数を百三十人とする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

[全文引用おわり] 

 tags 石破茂 細田博之

    

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◎平成25年度本予算(案)が衆院通過 成立は連休明け後に

2013年04月16日 19時53分41秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]平成25年度本予算可決の安倍首相(自民党総裁)ら、2013年4月16日(火)、衆院本会議、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
【2013年4月16日(火) 衆議院本会議】 

 平成25年度総予算3案(一般会計、特別会計、政府関係機関)が可決し、参院に送られました。

 この任期では初めて木札(白票、青票)による記名投票表決となり、投票総数476、可とする者白票328、否とする者青票148の賛成多数で可決しました。日本維新の会は補正予算とは打って変わって反対に回りました。衆院では圧倒的過半数となりましたが、参院では自公だけでは半数に届きません。

 本会議で、山本有二・予算委員長は「一般会計で92兆円、18特別会計との純計は185兆円だ」と予算規模を説明し、「そのうち、新規公債発行は42兆円。財政投融資は18兆円だ」と報告しました。

 討論では、自民党議員が「総審議時間は82時間30分間。驚くべきことに審議が止まることはまったくありませんでした」と演説しました。

 民主党の高木義明・国会対策委員長の記者会見によると、そのうち、総理入りが67時間30分、かつテレビ入りが57時間30分で、ともに過去最高。

 徹底審議路線で与野党問わず国会が財政に責任を持つ姿勢が明確になってきました。

 与党執行部の自民党の石破茂・幹事長、鴨下一郎国会対策委員長らは、くれぐれも、残り73日間の後半国会でも同様に、審議時間を確保するていねいな国会運営を続けて欲しいものです。衆・本で山田宏予算委員は「最後の方になると、閣僚にゆるみがみられた」と討論で指摘しました。

 衆院の新区割りに関しては、3つの高裁から「緊急是正法は違憲だ」とされているのですから、新しい会期では新しい法案を審議するのが、会期独立の原則です。原理原則を守りましょう。

 突然オオカミが出てきたりすることがないよう、くれぐれも、赤ずきんちゃん気をつけて!


[画像]平成25年度本予算に青票を投じる岡田克也・最高顧問(中央)、前原誠司ネクスト財務相ら、衆議院インターネット審議中継から。


[画像]平成25年度本予算に青票を投じる松本剛明・党税調会長、長妻昭・衆予算委筆頭理事、大島敦ネクスト官房副長官ら、衆議院インターネット審議中継から。


[画像]平成25年度本予算に青票を投じる野田佳彦・最高顧問、高木義明・国会対策委員長ら、衆議院インターネット審議中継から。


[画像]平成25年度本予算に青票を投じる松原仁・党国対委員長代行、安住淳・衆財金委筆頭理事、中川正春・党幹事長代行ら、衆議院インターネット審議中継から。

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泣くな玉木!本予算11年ぶり野党修正案、出したのは「維・み」・・・民主党呼びかけ決裂で単独の動議に

2013年04月16日 16時45分37秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]平成25年度本予算の撤回のうえ編成替えを求める動議(民主党単独提出)の趣旨弁明をする玉木雄一郎さん、2013年4月16日(火)、衆議院インターネット審議中継から。

【2013年4月16日(火) 衆院予算委】

 「補正予算、暫定予算、本予算」という変則的な日程となった平成25年度本予算(案)が可決しました。この後の衆・本会議で可決し、参院に送付されます。審議時間は82時間で、審議拒否一切なしのノンストップ。

 半数改選を迎える参議院では22日(月)から基本的質疑に入る予定で、連休を挟んだ後半国会でも引き続き本予算審議が続くことになります。

 55年体制発足以来、半世紀をこえて、ついに社民党(旧社会党)が1回も質問に立たない歴史的な国会となりました。

 そして、日本維新の会・みんなの党が「野党による修正案」を提出しました。これは、11年前の第154通常国会で、枝野幸男政調会長や松本剛明・予算委員らが、民主党・自由党・共産党・社民党の4党共同の修正案を提出して以来となりました。国会法57条の2による本会議での提出は55年体制以降初めて。とくに日本維新の会にとっては、事実上初めてと言ってよい通常国会で技術的に難しい本予算の野党修正案をつくったことは、同党の政策立案能力の高さを示しており、政権交代ある政治にとって画期的なことになりました。

<国会史上初の野党による本予算修正協議会>
 そもそも、本予算審議開始直後から、3月15日付エントリーで書いたとおり、「野党6党の予算案修正実務者協議会」(座長格・民主党の玉木雄一郎さん)が立ち上がっていました。

 5回にわたり、共同での予算の修正案の提出をめざしてきましたが、先週金曜日に決裂。その結果、日本維新の会とみんなの党が共同で修正案を提出。一方、民主党は単独で組み替え動議(撤回のうえ編成替えを求める動議)を提出しました。生活の党も単独で動議を出しました。協議会に入っていなかった共産党も単独で動議を出しました。社民党とみどりの風は議席がありません。

 野党6党決裂の理由は

 (1)歳入面で埋蔵金取り崩し(労働保険・外為・国債整理基金特会など)に「維み」がこだわったこと。
 (2)本来は予算ではなく法律で対応すべき消費税の地方税化、年金積み立て方式の導入に「維」がこだわったこと。

 があげられます。

 このほか、
 (3)「自公民3党合意」を踏まえて消費税増税を前提にする年金特例公債について、維持したい「民」と削除したい「維み生社風」の足並みが乱れたこと。
 (4)地方交付税の減額をめざす「み」に対して、「民維」がそれぞれの支持基盤に配慮して慎重だったこと。

 があげられます。
 
ただし、平成24年度補正予算案で、「民み」は「年金特例公債を削除する修正案」を参院に提出していました。しかし、その後、消費税増税を前提にした平成25年度税制改正法の付則108条に民主党の主張が盛り込まれて衆参ねじれ下の3党合意を肉付けする「自公民路線」が法律的に担保されたことから、年金特例公債削除について、我が党中堅議員から慎重にするよう意見が出ていました。そこで、「維み」2党が「地方交付税の増額か減額か」という対立を乗り越えて修正案提出にこぎつけたようです。

 衆院では民主党は単独での組み替え動議にとどめて、参院では、桜井充政調会長(参院議員)主導でふたたび野党共同修正案の作成につとめて、可決もめざす構え。

 11年前の修正案は、「外務省の歳出を削ってその分を予備費に積む」という手法。これは地方議会でたびたび使われる手法です。自治体では予算の議会修正は日常茶飯事であり国会は遅れています。

 それに比べて、今回の「維み」修正案はより難しい「寄せ木細工」をし、歳出入の5兆円減額に成功しており、大いに評価したいところです。

<民主党単独の組み替え動議は15ヶ月予算の基金の0・4兆円の減額など財政健全化に注力>

 民主党の撤回のうえ編成替えを求める動議のポイントは以下の通り。

 (1)歳出で公共事業を0・7兆円を削減し、歳入で建設公債を0・7兆円減額する。
 (2)歳出で地方一括交付金(予算書では「地域自主戦略交付金」)0・7兆円を復活(増額)させ、歳出で社会資本総合交付金を0・7兆円減らす。
 (3)全国防災、緊急防災・減災、元気づくり事業費を削減した財源で地方交付税を0・3兆円増額する。
 (4)介護労働者の処遇改善、少人数学級の推進、世界エイズ・結核・マラリア対策基金など内外の「人への投資の拡充」で0・1兆円を追加する。
 (5)平成24年度補正で積み増しされた「基金」を見直し、およそ0・4兆円減額する。
 (6)エネルギー特会の不用額を勘案し、予算の実態に即した水準に減額する(所要額不明)。

 この6点になりました。参院では主に、(1)、(2)、(6)を中心にして、再度野党6党による共同修正案にチャレンジして欲しい、と筆者は考えています。

 ◇

 共産党は「教育予算の増額」「普天間基地の辺野古移転反対」などとした撤回のうえ編成替えを求める動議を出しました。

 ◇

 生活の党は、民主党同様に「一括交付金の復活」を要求しました。消費税増税を前提とした歳入を削除し、埋蔵金を充てるよう求めました。原発廃炉の国営化の方向性も打ち出す組み替え動議となりました。

 ◇

 日本維新の会・みんなの党共同提出の「修正案」(山田宏君外提出)のポイントは次の通り。

 (1)道州制を前提に、消費税をすべて地方税にする。
 (2)行財政改革のため、交付金・補助金・委託費を一律2割カットし、国家公務員給与を1割カットする。
 (3)公的年金制度の「積み立て方式」へ移行させる前提で、一般会計から特別会計への繰り入れを3兆円カットする。
 (4)成長戦略として、科学・研究に関する歳出を3割増額する。
 (5)防衛力の整備のため、防衛費を増額する。
 (総論) 歳出入を5兆円減額する。よって、年金特例公債(2・6兆円)も不要になる。

<民主党が野党共闘での予算修正にこぎ着けなかった背景は衆参ねじれによる「自公民3党合意路線」>

 修正案の趣旨説明から10年後、第1次与党期の東日本大震災の国難のなか、松本外相の姿がありました。

wikipediaから.

 そして、第2次野党期の第183通常国会で、松本税調会長として「自公民」3党で、歳入法(税制改正法)に主張を入れることに成功しました。参院選で自公が参院過半数を制した場合は、「民維み」路線で、来年度の本予算修正に乗り換えることもできるし、場合によっては民主党単独で独自性を発揮して、次の衆院選にそなえるなど、民主党の選択肢は無限です。政権担当経験のある野党は民主党だけです。

<本予算審議で活躍した長妻さんと「エース玉木」>

 今回の衆院審議では、我が党の長妻昭・筆頭理事と、玉木雄一郎・修正協議実務者の活躍が目立ちました。


[画像]締めくくり質疑に立つ長妻昭・筆頭理事。2013年4月16日(火)、衆議院インターネット審議中継から。

 長妻筆頭は16日の締めくくり質疑でも「アベノミクスは、Asset Bubble Economyと言われている」と牽制し、「社会保障の議論が少なかった」と本予算審議をしめくくりました。そして、「3月7日の岡田克也議員への答弁で社会保障制度改革国民会議の主任の大臣だと知らなかった」として、国民会議の8月のとりまとめを重視するよう諭しました。今後の政治日程からして、8月まで衆院予算委は閉会中審査による集中審議も含めて、1回も開かれない可能性があります。「3党合意族」の長妻さんが谷垣路線からの逸脱が目立つ安倍さんに釘を刺した格好。筆頭理事として週2回テレビ入り質疑に出たり、衆・厚労委に戦線を拡大したり、さらには分科会まで質問に立ちました。審議拒否戦術から徹底審議戦術へ。野党の国会戦術の歴史的パラダイム展開に、自民党は馳浩筆頭理事を更迭し、遠藤利明筆頭理事に交代させる異例の対応をとりました。

<泣くな!玉木、ドンキホーテ玉木!> 

 さて、下の玉木雄一郎さんの写真。

 これは2013年4月9日(火)の集中審議で、奇しくも瀬戸大橋開通25周年の前日になります。永田町メーンストリームには四国出身者が多いのですが、「瀬戸大橋開通は、アポロの月着陸よりずっと興奮した」と口をそろえます。

 玉木さんはこの場で次のように語っています。自民党議員の爆笑しているのは、その中でも太字で強調した部分です。
 「私は何と言われても、辛気くさいといわれても縮小均衡だと言われても、財政規律を絶対守らないといけないんだ。そのことを国会議員が言わなくて誰が言うんですか。財務省なんて任せちゃダメなんですよ



 だって財務省が完璧だったら、なんで1000兆円も借金をつくっているんですか。全部我々政治家の責任ですよ。私だって3年3ヶ月の与党の経験しかありませんけど、その責任の一端があると思って、今質問しているんです。今だけさえ良いという政治から脱却して、心から次の世代、とにかく我が国の継続性、永続性にリスペクトをもって政治にのぞんでいくことが重要だと指摘して質問を終わります」。

 黒田緩和(4・4)の効果でこの日の日経平均は1万3192円、1ドル99円でした。16日の締めくくり質疑でも、自民党委員は集中力を欠き、党内基盤の弱い平成研の田村厚労相が答弁を質疑者にたびたび制される場面などでたびたび爆笑が広がりました。「財務省なんて任せちゃダメなんですよ」に爆笑するアベノミクス高支持率自民党の危うい竹馬。

 いずれは、岡田内閣の玉木官房長官か、長妻長官か。あるいは玉木内閣の・・・。

 いずれにしろ、本物が求められる時代であり、たとえ野党2期生でも国家財政という風車小屋に立ち向かうドン・キホーテ玉木。エース玉木に嫉妬せず、私たちが総理をつくるんだという気構えで、我が党のイチバン苦しいときを一緒に前に進んでいきたい。

 それでダメならダメなんです。

 どうせ人生一度きり。我が国の永続性のために、前に進むしかありません。

 泣くな!玉木!胸を張れ!

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アウン・サン・スー・チーさんが傍聴 衆・予算委

2013年04月16日 14時57分10秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

 政府招待で来日中のミャンマーの政党、国民民主連盟のアウン・サン・スー・チー党首が2013年4月16日(火)午後2時45分ごろ、衆院予算委を傍聴しました。

 日本維新の会の中田宏議員が平成25年度本予算のしめくくり質疑を始めたところで登場。

 山本有二委員長が紹介し、委員全員が起立し拍手で迎えました。

 中田さんはアウン・サン・スー・チーさんの父親で独立の父、アウン・サン将軍と日本人軍人との交流がミャンマーの教科書にも載っているとし、日本とミャンマーの交流を深めるよう閣僚に質しました。

 このエントリーの本文記事は以上です。 

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