後半国会が本格化し、一般法案が次々と議題になりました。
【平成27年2015年4月16日(木)衆議院本会議】
ひとつ前のエントリーの通り、川端達夫さんが議長として、開議しました。
都市農業振興基本法(189参法5号)が採決され、可決し、成立しました。
続いて、いわゆる重要広範議案の「電気事業法改正案(電力システム改革プログラム第3弾法案)」(189閣法29号)の趣旨説明と代表質問が行われました。いわゆる吊るしが降りました。
【同日 参議院農林水産委員会】
「競馬法改正案」(189閣法47号、参議院先議)が審議されました。自民党の山田修路さんは「私は農水省の担当者として答弁側に座っていた。地元の(地方競馬の)金沢競馬は、北陸新幹線で、みなさんに来てほしい」と、役所経験と新幹線をアピールする、遅れてきた自民党正統派ぶり。新潟競馬は、JRA中央競馬ですが、地方競馬・金沢競馬に行く人はいないでしょう。ただ、私は十数年前に、四大公営競技(地方競馬、競輪、競艇、オートレース)がピンチだという記事を書いていたんですが、その後、意外と公営競技ってもっていますよね。その持続可能性が日本経済の不思議といえるかもしれません。この法案が成立、公布、施行すると、海外の競馬の馬券を、中央競馬、地方競馬の売り場で売れるようになるので、貧すれば鈍する、ですが、国庫納付金は増えるでしょう。この法案は、Twitter上でかなり懸念する声がありましたが、あっさり1日審査で、全会一致で可決しました。附帯決議付き。次の本会議後に、衆議院に送付されます。ただ、衆議院農林水産委員会は、JA全中解体法案が先に審議入りしてくると、競馬法改正案の成立は連休後になりそうで、理事会で与野党のかけひきがありそうです。
【同日 参議院法務委員会】
「矯正医官の兼業と勤務時間の特例法案」(189閣法60号、参議院先議)が全会一致で可決しました。附帯決議つき。次の本会議で可決し、衆議院へ。この法案もおととい、私が、国家公務員である医師(医官)のフレックスタイム制の導入が入っており、残業代ゼロ法案となにか関係があるのか、との論点を提示しましたが、よく法案を読むと、まったく法律が違うので、何も関係がないようです。
【同日 参議院内閣委員会】
「道路交通法改正案」(189閣法38号、参議院先議)が維新の党、生活の党と山本太郎となかまたちの反対、自公民などの賛成多数で可決しました。次の本会議で可決し、衆議院へ。
【同日 参議院文教科学委員会】
「独法・大学評価学位授与機構法改正案」(189閣法39号、参議院先議)が趣旨説明されました。 質疑は後日。
【同日 参議院厚生労働委員会】
「勤労青少年福祉法を改正し、青少年の雇用を促進する法律案」(189閣法50号、参議院先議)が審議されました。行田邦子さんが逐条で審査していました。これも一連の労働法制の一つで、ていねいに審査してほしいところです。新卒を雇用の調整弁に使う経営者たちは消えてほしいです。
修正案が提出されました。維新の党の川田龍平さんは「ブラック企業の取り締まりが必要だ」、共産党の小池晃さんは「社会の入り口でブラック企業の餌食になるのは許されない。より労働者に必要な職場情報が提供されなければならない」としました。各々の修正案は、民主党など野党各党が賛成しましたが、自公の反対多数で否決されてしまいました。政府原案の採決。全会一致で可決しました。附帯決議では「若者の使い捨てが疑われる企業(ブラック企業)で、社会的に影響力が大きい会社は労働基準監督署が取り締まるべし」との内容が全会一致で盛り込まれました。
【同日 参議院国土交通委員会】
「国土交通省関連の独立行政法人改革法案(189閣法48号、参議院先議)が社民党の反対、自公民などの賛成多数で可決しました。
【同日 参議院経済産業委員会】
「官公需の中小企業優先発注法案」(189閣法40号、参議院先議)を審査しました。次回も続けます。
【同日 衆議院総務委員会】
「電気通信事業法改正案」(189閣法66号)が趣旨説明されました。質疑は後日。
【同日 衆議院原子力問題に関する特別委員会】
一般質疑がされました。
【同日 衆議院安全保障委員会】
「一般質疑、とくに沖縄問題に関して」 が開かれました。先日、民主党の大串博志筆頭理事が質疑中に求めて、北村誠吾委員長がその場で前向きな方向性で理事会で協議すると応じていました。北村委員長の名裁きが続きます。
下地幹郎さんは、先日の沖縄知事の発言にあった、キャラウェイ高等弁務官の歴史をひもときました。中谷元防衛大臣が「勉強になった」と応じました。私も同感です。
公明党2期生の伊佐進一さんは「ガイドラインが再来週に署名されるようだが、その後の安保法制と矛盾があったらどうする」と質問。中谷防衛相は「自国の憲法に沿うのは当然だ」と答弁しました。ただ、どうも公明党も2015年4月27日のガイドラインの署名によって、公明党にとって取り返しのつかない、解党への道へと転落していくことが、ようやく気づきだしたようです。もう遅い!
風邪気味にて、きょうはこの辺にて、御免。
以上
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 2007-2015
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