【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【5/18】武田良太大臣不信任決議案は撤回、あさって20日(水)午後衆議院予算委員会開催へ

2020年05月18日 18時29分19秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]安住淳国会対策委員長、3年前の2017年、国会内で、宮崎信行撮影。

 Twitterデモにより「検察庁法改正案」を採決せず、継続審査にとどめることが決まりました。

 安住淳国対委員長は、あさって20日(水)に衆議院予算委員会参考人質疑を開いて、尾身座長らから新型コロナ特措法にもとづく緊急事態宣言の全国的な解除に前後して、医学的な前提条件をたずねる機会を設けることにしました。当初予算審議の公聴会以外での参考人質疑の開催は極めて異例。

 安住委員長は、森山裕国対委員長から「継続審査」を伝えられた後に、国会内で記者の取材に回答。立憲民主党ツイッターによると、安住さんは「やはり独りよがりの政治は駄目だということですね。常に今までは、大手メディアの声なんかが国民の声ということでやってきたのは長い日本の政治ですけども、やはりこれからはそういう点では、ネットでの意見というものを丁寧に拾っていくことでそれを政治に反映させないと、自民党のような支持基盤が強くて強い政党も恐竜化するということもあるんではないかなと思うんです」「こんなコロナのときに検察庁法かよ、という声はまさに正論だと思うんですね」と語りました。

 安住さんは、これをもって、衆参両院の委員会を動かし、国会正常化すると宣言。先週末に提出した「武田良太国務大臣不信任決議案」は取り下げました。先週末に本会議で登壇して代表質問があった「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)の審議を前に進める考えを示しました。

【参議院決算委員会 令和2年2020年5月18日(月)】

 「平成30年度決算承認案」の審議は5日目。そのうち省庁別審査3日目。文部科学省、農林水産省、国土交通省が対象になりました。質疑の中では、航空券を販売している旅行代理店や、学生アルバイトへの支援が必要だとの意見が出ました。次回は25日(月)で、定例より早い、午前10時から。

【衆議院 同日】

 きょうの審議はありません。

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

二階幹事長と首相が会談し「検察庁法改正案」の今国会先送りを決定、野党「法案を取り下げるべきだ」

2020年05月18日 16時59分55秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]自民党本部隣のコンビニ、4年前2016年、宮崎信行撮影。

 自民党の森山裕国対委員長は、午後4時頃から、安住淳国対委員長に会い、「国家公務員法・国会職員法・検察庁法など改正案」(201閣法52号)の審議をやめて、6月17日の会期末に「継続審査」にしたいと伝えました。審議に入っていない「地方公務員法改正案」(201閣法53号)も継続審査にする見通し。

 これに先立ち、午後3時頃、二階俊博幹事長と林幹雄幹事長代理が首相官邸を訪問し、安倍晋三首相と会いました。月曜5時の定例自民党役員会の2時間前に、幹事長が総裁と打合せに官邸を訪れる行為は、実は極めて異例。急転直下の政治判断だっとうかがわせます。会談では「国民の声に十分耳を傾けて、理解なしに前に進むことはできない」 との判断で一致した、と報じられました。

 映像ディレクターらがつくる任意団体が主催してYouTubeでの緊急各党首記者会見では、枝野幸男代表は「我々の想定を超える世論があった。有識者のほか、中谷元議員のように与党議員からもさらに声を上げてほしい」「継続審査ではなく法案を取り下げるべきだ」と語りました。志位和夫・共産党委員長は「日本の民主主義の底力を示した」と述べました。

 新型コロナウイルス感染症による外出自粛要請を受けて、Twitterデモが起きました。芸能人・ミュージシャンでも、ほんとうに有名な人ばかり参加しました。この声で政治を変えたことになります。突然の関心激増で、先週の審議では、黒川弘務さん(65歳)は「68歳まで検事総長ができる」という法改正になることが初めて分かっていました。

 見て見ぬふりをした法務省・検察庁職員。やむを得ないでしょう。しかし、昨年私が東京地裁で経験した光景。保釈中の身で傍聴席から被告人席に立った被告が、薬物で執行猶予付きの有罪判決。法廷を出た後に、エレベーター前で私にボタンを押して「どうぞどうぞ」。善行を積めば懲役の期間は短くなりますが、執行猶予期間は短くなりません。こういうことは庶民は分からない。それをあたりまえにして居丈高になっている検察官はいっぱいいるでしょう。そこで見えている世間がすべての世間ではない。東京一括採用、公訴独占主義、起訴便宜主義で、日本の検察官が信頼されない存在であるということを直視すべきです。

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