渡辺恒雄あとつぎ宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【岡田克也】「涼しくなってコロナ第2波が襲来する前の、8月後半以降に衆議院が解散される」シナリオに言及「予備費10兆円は国会を開かなくていいとの下心を感じる」

2020年05月28日 21時46分22秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]きょうの国会周辺。赤囲みは中国全人代「香港国家安全法」の成立に直面して日本の支援を求める香港の関係者の活動。

 岡田克也さんは、「涼しくなって(ウイルスの)第2波が来る前の8月後半に衆議院が解散されることは十分にありうる」と語りました。きょう2020年5月28日(木)の記者懇談会で語りました。

 岡田さんは前日閣議決定した第2次補正予算案に言及。新型コロナウイルス感染症対策予備費として異例の巨額が盛り込まれたことを「10兆円の予備費が国会で審議されず白紙委任されることがあってはならない」と問題視しました。「国会をしばらく開かなくていいという下心を感じる」とし、6月17日に閉会し秋の臨時国会を開かない可能性を示唆。「需要を喚起するための第3次補正予算案を審議するまで国会を延長すべきだ」としました。

 おとといの閣議で予備費から医療機関へのマスク配付1500億円が支出されました。岡田さんは自分が官僚時代の財務当局の指示を振り返り、「30年前は、予備費の支出は国会閉会中でないと駄目だという説明だった。それが国会開会中なのに予備費が支出されるのは憂慮すべきことだ。国民を代表する国会で評価されずに勝手に使うことは好ましくない」と語りました。

 黒川弘務・前検事長の賭けマージャン事件などで内閣支持率が29%まで落ちたことに関して「賭けマージャンはいけないことだが、身内に甘い処分の問題だ。訓告で済んだというおかしさ。安倍さんは国会を閉じて時間が経てば(有権者が)忘れることに期待している。閉じておけば(支持率上昇の)チャンスはある」と述べました。

 ごく一部での陰謀論に近い話ですが、トランプ大統領が6月下旬に「ホワイトハウス・サミット」を考案しており、安倍晋三首相が出席した場合は帰国後2週間首相公邸で自己隔離し、都知事選(7月5日)の応援演説を回避したうえで抜き打ち解散することについて。「サミットは言われれば、行かざるを得ないがすぐに解散とはならない」とし、8月後半以降の第2波前の解散にそなえる姿勢を鮮明にしました。

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【5/28】6月8日(月)提出の第2次補正予算の「10兆円予備費」が話題に、「年金制度改正法案」は共産党が「コロナ禍で氏ぬまで働けというのか」と煽るも世論不発のままあす成立へ

2020年05月28日 19時54分32秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]山王坂、左が衆議院第2議員会館、奥が国会議事堂裏、きょう、筆者撮影。

 6月8日(月)に「第二次補正予算案」が提出されると、日経と毎日が報じ、毎日は、与党国対は6月12日(金)に成立させたい意向だと報じました。きのう閣議決定した補正予算案は31・9兆円の国債を発行し、一般会計の総額を160・2兆円とします。が、「新型コロナウイルス感染症対策予備費」というものが10兆円ついており、与野党で話題となっています。

【衆議院本会議 令和2年2020年5月28日(木)】

 「聴覚障害者等電話リレーサービス法案」(201閣法27号)は全会一致で修正され、参議院に送られました。

 「個人情報保護法など改正案」(201閣法28号)は共産党反対、自民党、公明党、立憲民主党など野党共同会派、維新の賛成多数で可決し、参に送られました。

 「改正森林組合法」(201閣法45号参先議)は、共反対、自公立国社維の賛成多数で可決し、成立しました。組合の合併をしやすくするなどの改正法。

 「金商法改め金融サービス法とする改正法案」(201閣法40号)は共反対、自公立国社維の賛成多数で可決し、参送付。

 「自動車運転処罰法改正案」(201閣法42号)は全会一致で可決し、参送付。

【衆議院科学技術・イノベーション推進に関する特別委員会 同日】

 津村啓介さんが委員長。竹本直一科技相の前回の所信に対する一般質疑がありました。最後に「科学技術基本法改め科学技術イノベーション基本法とする、内閣府設置法を含めた一括改正法案」(201閣法44号)が審議入りしました。次回の開催は6月1日(月)午後1時半から。

 この法案は「イノベーションの創出」を定義しています。「科学的な発見又は発明、新商品又は新役務の開発その他の創造的活動を通じて新たな価値を生み出し、これを普及することにより、経済社会の大きな変化を創出すること」と定義しています。私の親しいキャリア官僚が、ピーター・ドラッカーのイノベーションを引用して役所仕事のイノベーションを働きかける論文を連載、出版して啓発するライフワークを始めました。が、役所の仕事の効率化は「科学的な発見による価値」には結びつかないんだろうなと思います。ま、製造業のイノベーションで法人税収が増えれば、役所仕事も効率化する、というのが私の立脚点です。

【衆議院憲法審査会 同日】

 憲法改正手続きのための国民投票法のCMなどの規制について、自由な討議がありました。審査会の定例日は、木曜日だけです。

【参議院第一種常任委員会 同日】

 火曜日と木曜日が定例日。上述の毎日新聞が報じた「6月8日(月)提出12日(金)成立」の日程でいくと、きょうを含めて4回の定例日があることになります。定年延長と種苗法の合計3法案だけが成立しないという方向感は既に定まりつつあるのかなという印象です。

●参議院財政金融委員会だけは開催されませんでした。

【参議院外交防衛委員会 同日】
 「日本スウェーデン社会保障協定」(201条約12号)「日本フィンランド社会保障協定」(201条約13号)の2本だけ審議入りしました。今国会では衆外務委の議題の組み立て方にそって審議されてきましたが、初めて崩れました。衆・外務委が、社会保障協定と受刑者移送協定を一括して議題にしているのは、私は違和感があったので、ようやく「再考の府・参議院」らしくなったというところです。波乱はない見通し。

【参議院内閣委員会 同日】
【参議院法務委員会 同日】

 両委員会とも、野党だけによる一般質疑2時間コースがあり、散会しました。

【参議院文教科学委員会 同日】
 「著作権法改正案」(201閣法49号)が審議入りしました。

【参議院厚生労働委員会 同日】
●話題低調だった年金制度改正法案はあす成立へ
 前回安倍晋三首相への質疑があった「年金制度改革法案」(201閣法34号衆修正)が採決され、共反対、自公立国などの賛成多数で衆修正案を可決すべきだと決まりました。与党・公明党は「75歳繰り下げ規定はあるが、いずれにしろ受給開始年齢が65歳であることには変わりないことをアピールしたい」と語っていました。きょうの討論で、共産党の倉林明子さんが75歳繰り下げ規定を「コロナ禍で死ぬまで働けというのか」とアピール。昨夏の参院選ではマクロ経済スライド廃止を最大の公約とした共産党ですが、今国会でのアジテーションは不発に終わりました。

【参議院経済産業委員会 同日】
 「電気事業法改正案」(201閣法26号)が審議入りしました。

【参議院国土交通委員会 同日】
 「都市再生特別措置法改正案」(201閣法21号)が審議入りしました。

【参議院環境委員会 同日】
 アスベストの飛散防止の規定を強化した「大気汚染防止法改正案」(201閣法51号)が共反対、自公立国などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。共産党の山下芳生さんが修正案を出しましたが否決されました。今週の参議院第一種常任委員会で、立憲民主党・国民民主党が委員長ポストを握る委員会で、共産党だけが修正案を出し、共産党だけの賛成で否決されるパターンが3度目となりました。

【衆議院法務委員会理事懇談会 同日】
【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正特別委員会理事懇談会 同日】


 法務委、倫選特別委は理事懇がありました。

 直接関係ないと思いますが、河井克行前法相・河井案里夫妻の公職選挙法違反事案で、広島地検が自民党本部職員を取り調べたことが報じられました。

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