[写真]国会図書館前から撮影した旧民進党本部(当時)3年前の2017年撮影。
新型コロナウイルス感染症の拡大による失業率が2・6%と前年同月比0・1ポイントの微増に踏みとどまった背景に休業者が実に597万人という超高水準になっていることについて、経済通の岡田克也さんは「企業はよく踏ん張っている」としつつ、雇用調整助成金支給遅れなどで「ギリギリのところに来ている」と政府にはっぱをかけました。
岡田さんは、週一回の定例記者懇談会として、国会内で記者団の質問に答えました。きょう2020年6月4日も主要メディアの記者は代理も含めて参加しました。
総務省統計局が先週発表した労働力調査で、2020年4月の完全失業者は189万人で前年同月比7%増にとどまりました。しかし、就業者6628万人のうち、休業者が597万人となりました。これは前年同月比3・3倍、前月比2・4倍の激増で、統計局は追加資料を出して説明。高市早苗大臣はリーマン・ショック時にもなかった現象だとしました。
これについて、記者(私)が、「良し悪し別として、量的金融緩和で内部留保が溜まりに溜まっていた成果ではないか」との問いに、岡田さんは「企業はよくふんばっていると思います。リーマンのときは、非正規の人を中心に外国人労働者も含めてバッサリ切った。企業はその後の人手不足が身に染みていて、離すと戻ってこないと思っている」としました。内部留保に関しては「少ない企業もある」としながらも、「なんとか踏ん張ろうという企業の姿勢がある。それができている間に乗り越えないといけない。時間が経てば経つほど厳しくなる。雇調金の支給が遅れたり、(持続化給付金などの)支払金が手元に届かなかったりしているあいだに、ギリギリのところに来ていると思う」と政府にはっぱをかけました。上述の数字は先々月(4月)ですから、先月(5月)はより厳しい水準だった可能性が高くなります。
来週月曜日国会の提出の第2次補正予算案の予備費10兆円について「巨額の予算であり、憲法をすり抜けている。国民の税金を白紙委任する内容であり、事実上、脱法ならぬ脱憲と言われてもしかたない」と激しく批判。「東日本大震災のときに(与党幹事長として)予備費1兆数千億円を批判されたが、国会をは開いていた。(野党から)問題視されたが、それとはケタが違う。100兆円にして予備費にすることもできるようになる。異常なことだ」としました。
そのうえで、臨時国会を開かないのではないかとの観測には、「秋の国会を開くかどうかは分からないが、少なくとも長い夏休みにはなりそうだ。10兆円が尽きるまで開かないと思う」としました。10兆円が尽きるのが具体的に何月ごろになるかの予測は明示しませんでした。
昨夏の参院選三重選挙区(改選定数1)で自民現職に惜敗した、芳野正英さんが昨年末から岡田さんの政策担当秘書として記者懇談会の司会をしています。来週の予算委員会の岡田さんの登板について現時点で決定はしていないものの、その可能性はあるそうです。
新型コロナウイルス感染症の拡大による失業率が2・6%と前年同月比0・1ポイントの微増に踏みとどまった背景に休業者が実に597万人という超高水準になっていることについて、経済通の岡田克也さんは「企業はよく踏ん張っている」としつつ、雇用調整助成金支給遅れなどで「ギリギリのところに来ている」と政府にはっぱをかけました。
岡田さんは、週一回の定例記者懇談会として、国会内で記者団の質問に答えました。きょう2020年6月4日も主要メディアの記者は代理も含めて参加しました。
総務省統計局が先週発表した労働力調査で、2020年4月の完全失業者は189万人で前年同月比7%増にとどまりました。しかし、就業者6628万人のうち、休業者が597万人となりました。これは前年同月比3・3倍、前月比2・4倍の激増で、統計局は追加資料を出して説明。高市早苗大臣はリーマン・ショック時にもなかった現象だとしました。
これについて、記者(私)が、「良し悪し別として、量的金融緩和で内部留保が溜まりに溜まっていた成果ではないか」との問いに、岡田さんは「企業はよくふんばっていると思います。リーマンのときは、非正規の人を中心に外国人労働者も含めてバッサリ切った。企業はその後の人手不足が身に染みていて、離すと戻ってこないと思っている」としました。内部留保に関しては「少ない企業もある」としながらも、「なんとか踏ん張ろうという企業の姿勢がある。それができている間に乗り越えないといけない。時間が経てば経つほど厳しくなる。雇調金の支給が遅れたり、(持続化給付金などの)支払金が手元に届かなかったりしているあいだに、ギリギリのところに来ていると思う」と政府にはっぱをかけました。上述の数字は先々月(4月)ですから、先月(5月)はより厳しい水準だった可能性が高くなります。
来週月曜日国会の提出の第2次補正予算案の予備費10兆円について「巨額の予算であり、憲法をすり抜けている。国民の税金を白紙委任する内容であり、事実上、脱法ならぬ脱憲と言われてもしかたない」と激しく批判。「東日本大震災のときに(与党幹事長として)予備費1兆数千億円を批判されたが、国会をは開いていた。(野党から)問題視されたが、それとはケタが違う。100兆円にして予備費にすることもできるようになる。異常なことだ」としました。
そのうえで、臨時国会を開かないのではないかとの観測には、「秋の国会を開くかどうかは分からないが、少なくとも長い夏休みにはなりそうだ。10兆円が尽きるまで開かないと思う」としました。10兆円が尽きるのが具体的に何月ごろになるかの予測は明示しませんでした。
昨夏の参院選三重選挙区(改選定数1)で自民現職に惜敗した、芳野正英さんが昨年末から岡田さんの政策担当秘書として記者懇談会の司会をしています。来週の予算委員会の岡田さんの登板について現時点で決定はしていないものの、その可能性はあるそうです。
インターネット版官報
Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki
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