【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【6/17】第201回通常国会は延長無く閉幕しましたが、あすからさっそく閉会中審査

2020年06月17日 20時35分31秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 第201回通常国会はきょう閉会しましたが、さっそくあす午後1時から衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会の閉会中審査があります。2時間30分コースで、川内博史さんも登場予定。例年、会期末までに関心が高まっており、会期末で新しい記事を出さなくなると、読者にがっかり感をあたえているようですので、しばらくは似たようなペースで記事を書いていきます。

 きょねんは「議員と議員の親の報酬をめぐる扶養関係」をめぐって左翼の家族ぐるみのだらしなさを目の当たりにし、拳の振り下ろし場所が見つからない憤りでつぶれかけましたが、通常国会としては今回も150日間完走しました。現在、前年同月比では30%減ですが、1月比では60%増までアクセス数も回復しました。

YouTube 動画、音声が出るかもしれませんのでご注意ください。

宮崎信行から第201回通常国会閉会にあたってのご挨拶

 今国会では、村議に供託金を導入する残念な立法がありました。削ればいいとはいいませんが、安住淳国対委員長として9年ぶりの歳費2割カット法(今回は1年間)が成立。きょねん今ごろの参議院歳費自主返納法は立憲民主党が返納していないようです。今国会は公益通報者保護法に「取締役」を加えたり、割賦販売法に「AIを導入」したりする、あまり必要がない改正法が目立ちました。目玉とみられた、年金制度改正法も、懸念された「75歳まで年金がもらえなくなる」という印象操作はなく成立。検察庁法改正案が最も注目され、有権者の力で廃案に持ち込みました。

 しかし2012年の民主党大敗による二大政党財政の深刻な非対称性と2015年平和安全法制成立による立憲主義の破壊で、正直、どうにもならない通常国会でした。その中で、障害を持つ新人参議院議院や、新型コロナウイルス感染症をめぐって、国対と事務局の知恵が効いた国会でした。法律は改正ばかりするのが良いことではありませんが、一定の成果をえた150日間だっと評価します。これからは改正法の束ね法案ではなく、税制など「シンプル化法案」を、政官民の力をあわせてつくっていきたいと思っています。

 宮崎個人としても、生業の不動産賃貸業をめぐって、亡き父から相続・事業承継して最初の12か月間を余裕の黒字で持続可能にし、ついに山手線徒歩圏内進出の長年の構想を実現させました。2月末まで自宅から離れられない日々が続き、2月上旬の衆議院本会議一般傍聴しかしていませんでしたが、きょうは、羽田雄一郎事務所に参議院特別通行証(章)を借りて1・6万歩参議院内を歩きました。3年前にひと悶着あった芝博一国会対策委員長にも「久しぶり。お元気そうで。ちょっと太った」と聞かれたので「95キロであまり変わってませんよ」と言葉のキャッチボールがありました。この記事で、6900本目の記事なります。若い子をつぶそうなどという気は毛頭ありませんが、育ってないきらいもあり、46歳の社長ですが、壁耳、ぶら下がりなど現場での取材にこだわっていきます。とにかく、衆参インターネット審議中継に取材するニュースサイトは「宮崎信行の国会傍聴記」がダントツのパイオニアですから、よろしくお願いします。

【衆議院議院運営委員会 令和2年2020年6月17日(水)】
 野党が「12月28日まで194日間延長する」動議を出し、採決の結果、否決されました。

【衆議院内閣委員会 同日】
 「国家公務員法・検察庁法改正案」(201閣法52号)は議題にならず、審議未了廃案となりました。

【衆議院総務委員会 同日】
 「65歳定年とする地方公務員法改正案」(201閣法53号)は3月13日に提出後審議されていませんでしたが、第202回通常国会に継続することが決まりました。立憲としては自治労に顔を立てることができたといえそうす。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 「種苗法改正案」(201閣法37号)の継続が決まりました。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 「東京オリパラ特措法及び祝日法改正案」(201閣法56号)の継続が決まりました。東京オリパラが中止されなければ、12月ないし3月までの成立が必要です。

【衆議院本会議 同日】
 大島理森議長が「立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党から12月28日まで194日間延長する」との申し出があったけれども閉会すると宣告しました。

【参議院本会議 同日】
  「航空法及びドローンの国重要施設上空飛行禁止法を改正する法律」(201閣法29号)が全会一致で可決し、成立しました。
 「科学技術・イノベーション推進法とする改正法案」(201閣法47号)が採決され、共産党反対、自公立国社維の賛成多数で可決し成立しました。
 これに先立ち、首相・財務相が出席して「平成30年度予備費使用総調書その1」が全会一致で、「同その2」が共反対、その他の賛成で承諾されました。「平成30年度決算」が立国社維共反対、自公の賛成多数で承認されました。「平成30年度国有財産現在額・増減額計算書」は立国社維共反対、自公賛成で承認されました。「平成30年度国有財産無償貸付状況計算書」は立国社維の反対、自公共の賛成多数で承認されました。

【参議院憲法審査会 同日】
 林芳正会長の不信任動議が出ましたが、否決されました。

●今後の予定
 上述の通り、あすは午後1時から衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会。その他の情報も整理して発信していきます。

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

参議院自民党、木曜日の閉会中審査、経産、予算、内閣、文教科学委員会開催を発表

2020年06月17日 15時27分00秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 参議院自民党は毎週水曜日に衆議院、毎週木曜日に参議院の委員会で閉会中審査を開くことで合意したと所属議員に説明。
6月25日木曜日に参議院経済産業委員会を3時間程度、
7月9日木曜日に内閣委員会
7月16日木曜日に予算委員会
7月中旬に文教科学委員会
7月30日木曜日に農林水産か特別委員会のどちらかを
を開く予定だと発表しました。
コロナ関連の持続化給付金、休校措置オンライン授業などで議論がかわされることになります。



来週6月22日(月)に厚労省などに閉会中審査 参議院決算委員会

2020年06月17日 14時18分00秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 参議院決算委員会(中川雅治委員長)は、来週令和2年2020年6月22日(月)に閉会中審査を開くことで与野党が合意しました。午前9時から3時間20分コースで厚生労働省を呼んで一般質疑。午後は外務省と防衛省を呼んで1時間40分一般質疑をします。午前がコロナ、午後がイージスアショアが主課題と思われます。

 予備費10兆円で長期に国会を開かないとの観測を、安倍内閣で環境大臣をつとめ、首相や参議院幹事長と同じ派閥で議運委員長の経験もあるメーンストリーム中川委員長が批判をかわすねらいが透けて見えます。

 また、自民党の園田修光・参議院厚生労働委員長も、同委理事会で「きょうが会期末。お世話になりました」と与野党理事にあいさつするくだりで、「まあ閉会中審査もあるんでしょうが」と語り、コロナ関連の質疑をする可能性に言及しました。

 閉会中審査はきょう17日閉会する第201回国会での審議の扱いになります。本会議は開ませんので、法案は審議できません。

以上です。

参議院インターネット審議中継に手話通訳 令和3年2021年1月の国会から

2020年06月17日 08時21分32秒 | 第203回臨時国会(2020年10月下旬)菅首相初答弁
[写真]参議院議長席、3年前の2017年、宮崎信行撮影。

 参議院議院運営委員会の理事がつくる「バリアフリー化推進プロジェクトチーム」は来年、令和3年2021年1月の国会から、参議院インターネット審議中継に手話通訳をつけることで、きょう2020年6月17日までに合意しました。

 本会議と、一部の委員会になる見通し。

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

「検察庁法改正案」は完全廃案に、政府与党「65歳定年延長の国家公務員法改正案」は第202回国会序盤に提出

2020年06月17日 08時14分26秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]人事院、5年前の2015年、宮崎信行撮影。

 政府与党・自民党は、外出自粛要請期間中に有名芸能人らがTwitterデモで廃案を要求し、国会での審議を中断した「国家公務員法・検察庁法改正案」(201閣法52号)を完全に廃案にする方針を決めました。

 きょう令和2年2020年6月17日(水)の衆議院内閣委員会では継続審議(閉会中審査)に関する手続きをとらず、そのまま審議未了で廃案になります。平成23年人事院勧告にもとづく「65歳定年への段階的引き上げ」の法案は、次の第202回国会の冒頭や序盤に提出されることになりそうです。但し、審議中の法案の第4条「検察庁法の一部を次のように改正する」の部分のほとんどが削られ、役職に限定せずに定年を延長するだけになりそうです。

 同じ内容が盛り込まれた「地方公務員法改正案」(201閣法53号)の扱いは、この後決まり、第201回通常国会は閉幕します。


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